透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

ブックレビュー 1307

2013-08-04 | A ブックレビュー

■ この頃あまり読書に時間を割いていない。7月の読了本は2冊のみ。



『植物のあっぱれな生き方 生を全うする驚異のしくみ』 田中 修/幻冬舎新書 

花粉がメシベの先端についたら、どのようにして精細胞を卵細胞に到達させるのか?

花粉がメシベの先端につくと卵細胞のごくかたわらまで花粉管と呼ばれるごく細い管を伸ばし、管の中を精細胞を移動させて卵細胞に到達させて合体させる。しかもメシベに自分の花粉がついたときには花粉管を伸ばさない「自家不和合性」と呼ばれる仕組みを備えている植物もある。

この本には「へ~、知らなかった。植物ってすごい!」という情報が満載。

全編を通じて植物に対する著者の深い愛情が感じられる。


 



『どんぐりハウス 3.11生活復興支援プロジェクト』 杉本洋文/東海大学出版会

木造建築を専門とする著者が開発した仮設建築システムの紹介。たった3種類の部材から成る構法。必要な材料は木柄が小さく、間伐材を利用できるから地元で調達も可能。もちろん素人で建設可能。自立型の太陽光発電システムとバイオトイレを備える。

被災地の実態が考慮されたシンプルで合理的なシステム。すばらしい!拍手!