■ なぜヒマワリは東を向いて咲いているのか・・・。先日同僚のI君と某カフェで窓の外のヒマワリを見ながらこのことを話題にした。
『ヒマワリはなぜ東を向くか』瀧本 敦/中公新書を読んでいたが、もう何年も前のことで(読んだのは1986年)、理由をはっきり覚えてはおらず、きちんと説明することができなかった。
自室の書棚からこの新書を取り出してパラパラとページを繰ってその理由が書かれているところをさがした。
**ヒマワリは芽生えのときだけでなく、つぼみをつけたあとも依然として太陽を追って首を振っている。しかし、つぼみの中に黄色い花弁がちらほらと見え出すころから、西方向への首振り角度が日に日に小さくなり、首振り幅をだんだん小さくしながら花はどんどん東に傾く。そして完然に開いたころには、花は東を向いたまま運動をやめてしまう**(32頁)
なぜか?
その理由について著者はオーストラリアの学者の説をひいて**東を向いていると朝日があたり、夜露が早く乾燥するので、病原菌のまんえんを防ぐことができる**(34頁)と書いている。
更に続けて**この説明を納得するかしないかは読者の自由である。**と書いている。実はこの本については以前も取り上げていて、その時にはこの説に納得したのだが、今回はどうも納得できない・・・。
花の向きによって本当に夜露の乾燥時間に差がでるものだろうか。このことについては本書では触れていない。まあ、差は出るかもしれない。だがそれが病原菌の蔓延に差が出るほどの違いとなるものだろうか。このことについて実証されているのだろうか・・・。
**花が東を向くというのは、茎の先端に一つだけ花をつけるヒマワリの場合でして、一本の茎にたくさんの花をつける品種ではそうはいきません。**(26頁) 前稿の写真参照