透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

週末北陸旅 瑞龍寺

2014-10-26 | A あれこれ

 今朝(26日)9時ころ氷見の宿を出発して向かった先は高岡市の瑞龍寺。曹洞宗高岡山瑞龍寺は加賀二代藩主前田利長の菩提寺として三代藩主利常によって建立された寺。この寺を訪ねるのは2009年4月以来2回目(過去ログ)。

シンメトリックな伽藍配置。総門と山門の間は白砂の庭、仏殿を囲む芝庭。この白から緑へのシーンの転換という空間演出は見事。


総門の前に立つ説明板の空撮写真を撮った。



こけら葺き(サワラの薄板を重ね葺きした屋根)の山門(国宝)。

軒の出が上下の屋根でほぼ等しいのは冬季に上の屋根からの落雪で下の屋根(裳階 もこし)を傷めないようにするため、記憶が定かではないが総高18m、サワラ板の間につく虫を烏が狙って、板を傷つけてしまうとガイドさんの説明にあった。



下層、裳階の屋根は平行垂木だが、上層の屋根は扇垂木。見上げるとその迫力に圧倒される。

山門から仏殿を見る。かつてこの庭には松が植えられていたそうだが、それらを撤去してヨーロッパ的な手法に通じる幾何学的でシンプルな庭に変えられた。



総欅造りの仏殿(国宝)。屋根は瓦葺きに似せた鉛板葺き。屋根重量は50トン近くもあり、新幹線1両相当の重量だとか。本尊の釈迦如来と脇に文殊、普賢の両菩薩を祀っている。



繰り返しの美学な構成の回廊と鐘楼。城郭としての機能を持っていたそうで、攻撃対象となる鐘楼だと気付かれないように建具で囲ってある、とはガイドさんの説明。



法堂(国宝)のこの座敷で映画「蜩ノ記」のロケが行われたそうだ。



御朱印 過去ログ


 


週末北陸旅

2014-10-26 | A あれこれ

 最も有名な県歌といえば長野県の「信濃の国」。ウィキペディアにもそのような記述がある。その1番の歌詞に「海こそなけれ物さわに 万ず足らわぬ事ぞなき」とある。これは海なし県長野の県民というか、作詞した浅井洌の強がりではないのか。

毎日海を見て育つのと、山を見て育つのとでは世界観がまるで違ってしまうだろう・・・。そう、周りを山に囲まれていたのでは大志など抱けるはずがないのだ(などと決めつけてしまってはいけないが・・・)。幕末に活躍した若き志士たちは皆、海を見て育ったではないか・・・。

昨日、今日と富山県は氷見まで出かけてきた。うまい魚を食べ、うまい酒を飲もうという一泊旅行だった。

幹事のTさん推薦の宿は魚料理がうまいことと温泉で人気だそうだが、提供されたきときとの魚(富山では新鮮な魚をきときとの魚ということを富山出身の室井滋のエッセイで知っていた)を始め、数々の料理はその評判を裏付けるに十分だった。だが、その前に私はこの風景に魅せられ、それでもう満足だった。


宿から望む富山湾の夕景(撮影25日17時28分)

宿について、さっそく露天風呂に入って、しばらくして5階の客室から1階の宴会場に行く時に見たこの景色に感動した。

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東向きの客室から望む朝焼けの富山湾、シルエットの立山連峰(撮影26日5時41分)。

朝、目が覚めて客室の窓外に見たこの景色。海なし県育ち故、この朝焼けには感動した。


富山湾に浮かぶ立山連峰から昇る朝日(撮影26日 6時24分)

食レポは苦手。宴会場にカメラを持ち込まなかったので写真も無し(閲覧者諸氏の想像に委ねます)。「北陸美食旅」なのに・・・。



宿はこちら ↑ 磯破風(いそっぷ) 富山県氷見市泊