■ 宮崎駿監督の「もののけ姫」に続き、「千と千尋の神隠し」を初めて観た。
「もののけ姫」は人と自然の共生がテーマ、と私は理解した。山犬(オオカミ)に育てられたサンは自然の代表、アシタカは人間の代表。自然と人との関係のあるべき姿がふたりの関わり方によって描かれる。では「千と千尋の神隠し」のテーマは? ぼくは分からなかった。小学生の千尋が両親と一緒にトンネルを抜けるとそこは雪国、じゃなかった異界だった。異界で千尋が活躍して成長する姿を描いている。これがテーマ? 違うだろうなぁ。環境問題?
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このところ火の見櫓のある風景を描いていて、緑色の表現が気になっている。それで、背景の山や木々の緑色が両作品でかなり違うことに気が付いた。一言で言えば「もののけ姫」は地味、「千と千尋の神隠し」は鮮やか。ぼくの好みは「もののけ姫」の背景画。山の遠景表現や木の立体的表現は多いに参考になる、と思って観た。
宮崎作品は、あと「ルパン三世 カリオストロの城」と「となりのトトロ」を観たら終りにしよう。どうもぼくの好みではなさそう・・・。