『かけ算には順序があるのか』 高橋誠/岩波科学ライブラリー
■ 本書のタイトルを見て、順序なんてないって思ったのですが、どうもそうではなさそうで・・・。
小学校の算数で「6人に4個ずつミカンを配ると、何個必要ですか」という問題に、6×4=24という式を書くとバツにされるそうです。なぜでしょう。本書によると、教科書のかけ算の章の最初に、1つ分の数×いくつ分=ぜんぶの数という式が出てくるそうです。教科書によって表現は少しずつ違っているようですが。この問題では4×6=24という式が正解ということなんですね。
1個100円のパンを5個買うといくらですかという問題だと、100×5=500 つまり単価×数量=金額という順序の式でないとダメ、ということになります。
でも、でも・・・。手元にある請求書をみると、記載欄は数量、単価、金額の順序で並んでいます。これが一般的な並び順のようです。これは一体どういうことなんでしょう。
先の問題については大阪府の小学校で親と学校との間で論争になったことがあったそうで**式は思考の過程を表わすもので、答えさえあえばどちらでもいいというわけにはいかない。こどもの発達段階からみて、この場合、4×6と指導するのが最善の方法だ。**という学校のコメントが紹介されています。(13頁)
ネコが6ひきいれば、足は全部でいくつですか、というような問題であれば、私はまずネコの全身が浮かび、それから足にズームインします。ですから、状況把握のプロセス(というほどのものでもありませんが)を式にするなら6×4となります。きっと小学生にも同じ捉え方をする子がいると思います。でも小学校ではこの式ではバツなんですね。
このような問題は「1つ分の数×いくつ分=ぜんぶの数」でも「いくつ分×1つ分の数=ぜんぶの数」でもどっちでもいいと思います。
同じ答えを「同じ考え方」で求めるように指導する方が楽、指導しやすいでしょう。どうも教える側の都合が優先されているような気がします。子どもたち一人ひとりを相手にする必要がありませんから。でもいろんな考え方があって当然で、そのことを認めた上で子どもたち一人ひとりと向き合って指導して欲しいのもだと思います。
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つくづく奥が深いものだなぁと感じます。
U1さん、小川洋子さんの「博士の愛した数式」
をご存知ですか?
映画化もされました。
数学が得意ではない私でも
深く心に沁みた作品です。^^
小川洋子さんはとても好きな作家です。
「博士の愛した数式」は小説も読みましたし、
映画も観ましたよ。
確か、映画には小川さんがちらっと出演していました。
こころあたたまる作品でした。
カフェ・マトカの古本市で買い求めた
「小川洋子対話集」を読みはじめたところです。
今日から8月、暑い日がまだ続きますね。
ご自愛ください。
>ネコが6ひきいれば、足は全部でいくつですか、というような問題であれば、私はまずネコの全身が浮かび、それから足にズームインします。
この考えを小学校教師や教育委員会指導主事に説明したのですが理解してもらえませんでした。
この問題の例で言うと、猫の足は4本、猫は6匹
だから、4(本)×6(匹)=24(本)、6×4だと、6(匹)×4(本)=24(匹)となってしまうというのです。「単位のサンドイッチ」などという有りもしないルールを捏造しているのです。
全体で、右前足が6本、左前足が6本、・・・
として、6が4つある、という考えも認めないのです。
あきれかえってしまいます。
コメントありがとうございます。
小さな子どもたちの理解のしかた、考え方にもいろいろ
あるということを認めてもらえないとしたら、残念ですね