透明タペストリー

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「思考力」って?

2022-12-21 | D 新聞を読んで



 今朝の(21日付)信濃毎日新聞の教育面に上掲した**国の教育目標の一つに位置付け 「思考力」あなたはどう考える?**という見出しの記事が載っていた。「コンパス」というコラムにこの記事を書いたのは数学者の秋山 仁さん。

学習指導要領に新たに掲げられた「思考力、判断力、表現力等」の中で、思考力については具体的な内容が示されていないそうだ。で、研究会「思考力を育む」を東京理科大学で開催して識者が議論したとのこと。「思考力を磨きなさい」と先生や親に言われても子どもたちは戸惑うだろうと。子どもたちに具体的にどうしたらいいの?と尋ねられたら、どう答えますか?と秋山さんは問う。それで、見出しは「思考力」あなたはどう考える?となったのだろう。

コラムの中で秋山さんは**思考力のある人を「問題発見能力と問題解決能力を兼ね備えている人」と定義づけている。自分で問題を見つける。そしてその問題を自分で解決する。従来の教育では子どもたちは与えられた問題について解き方を教えてもらい、それを暗記するということが一般的ではなかったか。暗記と言えば地理や歴史などの元々暗記ものと言われる科目はもちろん、数学でさえ、解き方を暗記する科目だと言い切る者もいた、と私の遥か彼方の記憶にはある。

思考力が求められるというのは時代の要請だろうか・・・。いや、本当は前々からそうであったように思われる。取り掛かりとなる「なぜだろう」という問いかけを普段からしているだろうか・・・。

答えがあるのかどうなのかなどと、先回りしてそんなことは考えずに、常に色んなことに「なぜだろう」という問いかけをするという姿勢でいたいものだ。

コラムの結びは次の通り。**皆さんは「思考力」について、どうお考えでしょうか?**


 


「アバウト・シュミット」

2022-12-21 | E 週末には映画を観よう

 週末には映画を観よう。先週の土曜日(17日)にジャック・ニコルソン主演の「アバウト・シュミット」をDVD(*1)で観た。

保険会社を66歳で退職したシュミットはネブラスカ州オマハで奥さんとふたり暮らし。さて、ネブラスカってどのあたりだっけ? ネット検索してアメリカのほぼ中央に位置する州だと分かった。デンバーに暮らす一人娘は結婚間近。

退職後、特にすることもないシュミットは退屈な日々。ある日、テレビでアフリカの子どもたちの支援プロジェクトを知り、6歳の少年の養父になる。で、少年に手紙を書くことでうっぷん晴らし。

ある日、シュミットが出かけている間に(郵便局に行っていたんだっけかな)、奥さんが急死してしまう。

孤独・・・。シュミットは奥さんと一緒に旅行に行こうと買っていた大型のキャンピングカーで娘を訪ねていくことにする。孤独を癒す旅。

娘の結婚相手の男も気に入らないし、男の家族も気に入らないシュミットだったが、結婚式ではきっちりスピーチ。でも孤独は癒えず。

ラスト、アフリカの少年から届いた手紙には少年が描いた絵が同封されていて、その絵を見たシュミットは涙する。人と人との繋がりって、とても大切なんだ、ということがストレートに伝わる絵。絵を見て僕もウルっときた。

ジャック・ニコルソンが定年退職した男を演じているなら、おもしろいというか、共感することもあるだろうと思って見たけれど、ストーリーは起伏に乏しく、ジェットコースター的なストーリー展開の映画に慣れてしまった者としては物足りなかった。次はあり得ないほどハッピーなストーリーの映画を観たいなぁ。そんな映画、何かあるかな。

そして、来週は「ラーゲリより愛を込めて」を観よう(原作は感銘を受けた『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』辺見じゅん(文春文庫))。

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*1 まったく気がつかなかったけれど、DVDをVDVと書いていた。なぜだろう。ある方に指摘していただいたので訂正した。どうやら老人力がついてきたようだ。

ご指摘ありがとうございました。