かつて新居浜市(愛媛県)に単身赴任していた頃、金曜日の夜に仕事を終えてから出発し、夜通し運転して早朝に萩や山口に着く。日曜日の深夜に新居浜に帰りつくような「弾丸ツアー」を繰り返していた。東京に戻って以来、長州藩はすっかりご無沙汰になってしまったが、本書を読むと改めて山口県には幕末維新関係の史跡が密集していることを思い知らされる。著者一坂太郎氏は、これまでも「幕末歴史散歩」シリーズ(中公新書)で、東京や京阪神の史跡を紹介する本を上梓しているが、「山口県編」は「出るべくして出た」本というべきであろう。もちろん、来年の大河ドラマの主人公に、吉田松陰の妹文が取り上げられることも、追い風になったのかもしれない。
さすがに山口県在住の歴史家が書く史跡紹介本というだけあって、私の知らない、見たことのない史跡を数多く紹介している。山口県にもまだまだ行かなくてはならないスポットがたくさん残されていることを痛感することになった。東京から山口を旅するのは、簡単なことではないが、「いずれ、また」という思いを強くした。
さすがに山口県在住の歴史家が書く史跡紹介本というだけあって、私の知らない、見たことのない史跡を数多く紹介している。山口県にもまだまだ行かなくてはならないスポットがたくさん残されていることを痛感することになった。東京から山口を旅するのは、簡単なことではないが、「いずれ、また」という思いを強くした。