史跡訪問の日々

幕末維新に関わった有名無名の人生を追って、全国各地の史跡を訪ね歩いています。

湯島 Ⅱ

2017年02月12日 | 東京都
(三菱史料館)


三菱史料館

 旧岩崎邸庭園のちょうど裏側に三菱史料館がある(台東区湯島4‐10‐14)。入場無料、土日・祝日は休館。
 三菱史料館は、平成七年(1995)、三菱創業百二十五年を記念して建設されたもので、三菱創業以来の貴重な資料を保管し、同時に専門家によって産業史・経営史の研究が進められている。展示スペースは決して広くないが、三菱の歴史が分かり易く解説・展示されている。受付で「三菱のあゆみ」「岩崎彌太郎小伝」などの小冊子を安価で販売しているのもうれしい。
 ここで手に入れた「岩崎彌太郎小伝」を読んでいて面白かったのは、ことさらコラムと称して「政商とは」何かについてページを割いている点である。もちろん、我々が「政商」と聞いて真っ先に連想するのが岩崎弥太郎なわけである。政商といえば「政治と特別な関係を利用して企業の発展拡大を実現した経営者」のことで、どうしてもダ―ティでマイナスのイメージが付いて離れない。「小伝」の筆者は、政商は岩崎弥太郎に限らない、三野村利左衛門(三井)、安田善次郎、大倉喜八郎にしても時代を代表する政商であるし、広い意味でいえば、三井、住友、鴻池、藤田、浅野、古河、川崎など、明治期に巨富を築いた商人は皆「政商」である。だから岩崎彌太郎だけを悪者扱いしないでねといいたいのかもしれないが、やはり岩崎彌太郎は政商の典型であり、「小伝」がいくら弁護に努めようとも、簡単にそのイメージは覆らないものである。


岩崎彌太郎像

 展示室前に置かれている岩崎彌太郎像は、大熊氏廣の手によるもの。大熊氏廣は、東京三大銅像の一つ大村益次郎像や有栖川熾仁親王像などを手掛けている。大熊が明治二十一年(1888)ヨーロッパに留学したのも、岩崎彌之助(彌太郎の実弟)の援助があったからといわれている。


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