福島の原子力発電所の事故で、放射能が飛んでいます。
会社で毎日、サーベイメーターで定期的に測定しているんだけれど
確かに飛散している量そのものは少ないのかもしれない。
でも、思わぬところに溜まってます。
僕の仕事は電子顕微鏡を製造する会社で設計をやってます。
電子ビームが試料にあたったり、金属に当たったりすると
エックス線が出るので、そのために漏洩エックス線の量を
測定することは、日常的なことなのです。
最近ニュースで、放射線の許容量なんて話題になっているけれど
我社の装置から出る漏洩エックス線も、安全基準があって
社内基準値が2000CPM、今風の言い方をすると2μシーベルト。
毎日、会社の所々をサーベイメーターで放射線の量を測定して判った事。
まず、屋外にあるベンチの上。
皆が座る場所はほとんど問題がない。
ところが、ベンチの端っこは数値が高い。誰も座らない角のあたりは特に高い。
裏を返せば、皆、服にくっつけて運んじゃってることになる。
雨トイのパイプ。屋根の放射能を雨が流して、トイを伝わって
地面にしみこませている場所。ここが予想以上に数値が高い。
かき集めちゃってるんだろうなぁ…
前に出た社内基準が2000CPMなのに対して、この場所は3000CPM以上ある。
つまり下水の排水溝や、下水管の中は危ない気がします。
皆さん、気をつけてくださいね。
ちなみにCPMとμSv/hrという単位の違いですが
μSv/hrは、吸収した放射線のエネルギーに生物学的、
医学的な重み付けを加えた(考慮した)単位で、
「人間にどのくらいの影響をあたえる量か?」
という目的で測定した環境測定向きの値です。
CPM(Count Per Minute)は、1分間に何個放射線が検出されたかという
カウント数(割合)で、単に物理的に、測定器が放射線を数えた量を表わす単位です。
したがってCPMは、当然その数値が大きければ、それだけ回数的に
放射線が多く出てるという事実がわかるものです。(◎物質測定向き)