昨夜は飲みすぎちゃったので、日記をアップするのが遅くなっちゃった。
さて、今日は最終回。
劇団ステージドアは今年で21回の公演をこなしました。
21年前に丁度、今の僕くらいの年齢だった方たちも70代後半。
今回の公演では、ほんの少しだけれども世代交代が進んでいるのを
感じながら、稽古をやっていました。
公演のあとに、打ち上げがあって僕がリスペクトしている
声優もやっているTさんが
『芝居の基礎力をあげないといけない』って話をしていた。
台詞の言い回しや、活舌などを含めた芝居の基礎力って事でしょう?
僕に『そういう練習をしたことがありますか?』って聞かれた。
当然僕はやったことが無い。
その横で、声楽をやっていて唄には自信をお持ちの方が同じように
『音楽も・・・』なんていっていたけれど、そっちは昨日の日記に書いたとおり
基本的に無理な話。それでも言いたいことは理解できた
でも、僕はこの二人の意見は違うなって思った。
これは自分が主宰するサッカーチームを作った理由と似ている。
僕が作ったサッカーチームは、皆上手いです。
高校選手権や、全国大会に出た経験者が数多くいるからね。
でも、僕は上手い選手を集めて強いチームを作ることに興味が無かった。
下手糞でも、一生懸命やって、勝ち負けは二の次で
まず、個人個人が楽しんで試合後は笑顔で解散する。
試合の結果より『楽しかったか?』ということに重きを置く。
アマチュアの大事なところはここだと思っている。
アマチュアの中では上手くても、プロの世界では通用しない。
だからレベルが上の人が居て、その人に近づこうと努力するのは
大事なことだけれど、それを強いてはいけない。
芝居も集団で一つのことをやり遂げるという点では同じ。
上手い人は、不満があるだろうけれど、もっと上手い連中と
やりたいのなら、プロの世界へ行けば良いだけの話。
劇団ステージドアの前身だった故遠藤周作さんの『樹座(キザ)』は
「世界一下手糞な劇団」を謳い文句にしていた。
これは多分、まず演者が楽しむ・・・・
という精神の事だったんじゃないかって思うんです。
照明の大御所、塚本先生が「あまり上手くなるとつまらない」
って、冗談交じりに話されるけれど、あながち冗談じゃない気もする。
そういう部分にスタッフも楽しみながら、
この劇団に引かれるものがあるんじゃないかな?って・・・
お客さんは、純粋に楽しんで、ひたむきにやる姿に感動して
「パワーを貰った」とか「元気を分けてもらった」と感じるわけで
僕もその一人だった。
僕は、演技や唄が上手くなるのを否定しているわけじゃない。
ただ、中途半端に上手くなった劇団に魅力があるのかなって思ったりする。
お客さんが求めているものは、違うんじゃないかなって・・・・