今日は事務所で、修理を頼まれた装置の出荷テスト用に
テスト用の治具を作りました。
電気回路の仕様書を見ながら、回路図を広げて、
信号のチェックや、疑似信号を装置に与える簡単な回路を
朝から突貫工事で作りました。
僕にとってすごく簡単な回路なのだけれど、それは僕が電気系の技術者だから。
普通の人にとっては、回路図さえなじみが無い物なので、
解らないのは当たり前なのですね。
逆に僕は、装置の電気系は分かっても、その他の部分はド素人。
解らないことがあると、装置に張り付いて動きを確認する。
解らないものを判ったふりをするほど恥ずかしい事は無いですからね。
でも、全く知らないことを少しずつ覚えて行くのは楽しいです。
新しい仕事に就いて、良かったなぁ・・・・と感じる時間です。
世の中には、理屈より経験でやって行く仕事が多い。
かつて僕がやっていた高電圧回路なんていうのは、アナログで泥臭い。
それをデジタル技術で何とかなるなんて思っている輩がいて、
そういう人間が上に立つと、うわべだけの物作りになって行く。
ところが、それでも物は出来てしまうんですね。
そういう代物は、新しそうで何も新しくない。
そういう物が通用する業界もあるので、一概に馬鹿には出来ません。
ただ、進化したものが出来て来た時点で駆逐されるだけです。
今日は治具を作って、夕方からそれを使って出荷検査をしました。
仕様に合わせて作ると、チェックしづらい部分が出てくる。
例えば、アラーム。
電気回路ではアラームで信号を出す回路がOFFになることが多い。
装置が壊れた時に、電気回路がOFFになるからです。
ところが、そういう信号が出ているか?をチェックするには、
チェック回路はONになって、ランプを点灯させる方が解りやすい。
そんなちょっとした事で、チェックがやりやすくなるのです。
そんな箇所がいくつか出て来たので、出荷チェックが終わった後に、
使いやすいように治具の電気回路を改造しました。
大した設計の仕事ではないのだけれど、何だか久しぶりに頭を使って
手を動かして『仕事をした』気になりました。
最近は、若い人たちから色々な相談も受けるようになった。
まだ設立1年に満たない会社の業績は、全く良くないけれど、
みんな一生懸命なので、必ずいい方向に進むと思って期待しています。
役に立つって、やっぱりうれしいです。