映画「オフィス檻の中の群狼」は韓国のスリラーサスペンス映画
韓国のクライムサスペンスのレベルは日本映画をはるかに超越する。よくできている数ある作品でも自分はスピード感、極度の残虐性、脚本の意外性から「チェイサー」がいちばん度肝を抜く作品だと思っている。その脚本家が監督で作った作品となれば、思わずDVDの棚からピックアップする。
予備知識はほぼゼロに近い形で見た。その他の作品でもよく見るぺ・ソンウが呆然としながら自宅に帰り、母親、妻、子供の3人が仲良くテレビを見ているときに訳もなくハンマーを振りかざそうとしている。そしていきなり殺してしまう。何これ??
そのあと、彼が勤めていたオフィスが映し出される。刑事が来てもみんなこそこそ話をしている。我関せずとばかりに、課長が何でそんなことをしたのかわからないという。その中でインターンで働いている女の子をクローズアップする。このあたりは手探りでストーリーが進んでいく感じだけど、途中からテンポがあがっていく。いかにも韓国クライムサスペンス風だが、スリラーの様相も呈してくる。なんかドキドキしてくる。ハラハラ系の映画だ。
ある日、勤勉なキム・ビョングク課長(ぺ・ソンウ)は、帰宅後、家族を殺害して姿をくらます。翌朝、刑事ジョンフン(パク・ソンウン)は、キム課長の勤めていた会社に聞き込み調査をするが、上司の部長や同僚をはじめ誰も多くを語ろうとせず、特にキム課長と仲の良かったインターンのイ・ミレ(コ・アソン)は何かを隠しているようだった。
刑事は事件の直後、キム課長が会社に戻ってきた映像を捉えた防犯カメラを入手するが、その後、彼の足取りがつかめず、事件は迷宮入りをする。キム課長が捕まらず同僚たちが不安がる中、オフィス内で視線を感じたり、彼のパソコンが勝手に起動するなど奇妙な出来事が起きる。そして、彼の存在に気づいた時、同僚たちが次々と事件にまきこまれていく。
1.恐怖感の高まり
観客をビックリさせようとするサービス精神が監督にあるかどうかで見ていて楽しいかどうか分かれる。ブライアンパルマ監督は観客を驚かせるのが大好きな1人である。ホンウォンチャン監督が脚本を書いた映画「チェイサー」もこう次くるのかと思わせる場面が多かったが、ここでは途中でスリラーの色彩が強くなり、現実と虚実の境目をはっきりさせず、ホラー映画と思わせてしまう展開にする。のけぞる場面も多いけど、怖いもの見たさで目を伏せながら見てしまう。
2.有名シーンの抜き取り
殺す側とやられる側がオフィスの中をまさぐりあう展開はいかにもヒッチコック流だし、トイレの中の殺人は「サイコ」の有名なシャワーシーンのパクリだね。上からナイフを指す刺し方もジャネットリーが刺されるのと同じだ。殺された人間が下に駐車してある車に落下して行くシーンは、トムクルーズが殺し屋を演じた「コラテラル」を連想させる。ジェイミーフォックスが上から落ちた死体におののくシーンにつながる。本を読んでいるときに「〇▲引用」と書いてあるみたいな感じだ。
3.インターンの女の子
韓国では過酷といわれる学歴社会を勝ち抜いた一部のステイタス以外はいい就職にたどりつけないといわれる。正社員への道はなかなか険しいもののようだ。現状有効求人倍率が1.3の日本よりははるかに厳しいだろう。3か月たって判断するというのに、この主人公は何も告げられない。まわりからはいじめられ、外国の大学を出た美人のインターンまで入ってくる。やってられないよという感じの彼女が怒りを爆発ということだが、さすがにやり過ぎ。
でも、このオフィスにいる連中嫌な奴らばかりなので、思わずスッとする気分にはなれる。
韓国のクライムサスペンスのレベルは日本映画をはるかに超越する。よくできている数ある作品でも自分はスピード感、極度の残虐性、脚本の意外性から「チェイサー」がいちばん度肝を抜く作品だと思っている。その脚本家が監督で作った作品となれば、思わずDVDの棚からピックアップする。
予備知識はほぼゼロに近い形で見た。その他の作品でもよく見るぺ・ソンウが呆然としながら自宅に帰り、母親、妻、子供の3人が仲良くテレビを見ているときに訳もなくハンマーを振りかざそうとしている。そしていきなり殺してしまう。何これ??
そのあと、彼が勤めていたオフィスが映し出される。刑事が来てもみんなこそこそ話をしている。我関せずとばかりに、課長が何でそんなことをしたのかわからないという。その中でインターンで働いている女の子をクローズアップする。このあたりは手探りでストーリーが進んでいく感じだけど、途中からテンポがあがっていく。いかにも韓国クライムサスペンス風だが、スリラーの様相も呈してくる。なんかドキドキしてくる。ハラハラ系の映画だ。
ある日、勤勉なキム・ビョングク課長(ぺ・ソンウ)は、帰宅後、家族を殺害して姿をくらます。翌朝、刑事ジョンフン(パク・ソンウン)は、キム課長の勤めていた会社に聞き込み調査をするが、上司の部長や同僚をはじめ誰も多くを語ろうとせず、特にキム課長と仲の良かったインターンのイ・ミレ(コ・アソン)は何かを隠しているようだった。
刑事は事件の直後、キム課長が会社に戻ってきた映像を捉えた防犯カメラを入手するが、その後、彼の足取りがつかめず、事件は迷宮入りをする。キム課長が捕まらず同僚たちが不安がる中、オフィス内で視線を感じたり、彼のパソコンが勝手に起動するなど奇妙な出来事が起きる。そして、彼の存在に気づいた時、同僚たちが次々と事件にまきこまれていく。
1.恐怖感の高まり
観客をビックリさせようとするサービス精神が監督にあるかどうかで見ていて楽しいかどうか分かれる。ブライアンパルマ監督は観客を驚かせるのが大好きな1人である。ホンウォンチャン監督が脚本を書いた映画「チェイサー」もこう次くるのかと思わせる場面が多かったが、ここでは途中でスリラーの色彩が強くなり、現実と虚実の境目をはっきりさせず、ホラー映画と思わせてしまう展開にする。のけぞる場面も多いけど、怖いもの見たさで目を伏せながら見てしまう。
2.有名シーンの抜き取り
殺す側とやられる側がオフィスの中をまさぐりあう展開はいかにもヒッチコック流だし、トイレの中の殺人は「サイコ」の有名なシャワーシーンのパクリだね。上からナイフを指す刺し方もジャネットリーが刺されるのと同じだ。殺された人間が下に駐車してある車に落下して行くシーンは、トムクルーズが殺し屋を演じた「コラテラル」を連想させる。ジェイミーフォックスが上から落ちた死体におののくシーンにつながる。本を読んでいるときに「〇▲引用」と書いてあるみたいな感じだ。
3.インターンの女の子
韓国では過酷といわれる学歴社会を勝ち抜いた一部のステイタス以外はいい就職にたどりつけないといわれる。正社員への道はなかなか険しいもののようだ。現状有効求人倍率が1.3の日本よりははるかに厳しいだろう。3か月たって判断するというのに、この主人公は何も告げられない。まわりからはいじめられ、外国の大学を出た美人のインターンまで入ってくる。やってられないよという感じの彼女が怒りを爆発ということだが、さすがにやり過ぎ。
でも、このオフィスにいる連中嫌な奴らばかりなので、思わずスッとする気分にはなれる。
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