映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

理由  大林宣彦

2010-10-31 21:19:33 | 映画(日本 2000年以降主演男性)
宮部みゆきが直木賞を受賞したミステリーを、大林宣彦監督が映像化したサスペンス・ドラマ。荒川のマンションで発生した一家4人殺人事件に端を発する不可解な謎を、多数の人々の証言から解き明かしていく。
登場人物の多さに戸惑う。まあこれだけの出演者をよく集めたものだ。

 1996年6月5日暴風雨に見舞われていた深夜未明、荒川区にある高層マンションで、階上から転落する人を見た女性の父親と管理人の岸部一徳が落下地点で遺体を確認した後、どこから転落したかを調べて2025号へ向かう。そこには殺された遺体があった。犯行現場の2025号室には小糸信治一家が住んでいたことが分かる。当初4人の遺体はこの小糸家の人々と思われていた。しかし調べを進めるなかで、4人は小糸一家とはまったく赤の他人の別人であることが判明する。マンション管理人の岸部一徳によるとこの部屋は以前から人の出入りが激しかったという。殺された4人は何者か? 謎は深まるばかりだった…。

インタビュー形式で事件の関係者に取材する形で話が展開する。その人数が半端じゃない。
誰が好演という訳でもない。途中で何度もわけがなからなくなった。

城東地区を舞台にしているということにこだわる。荒川、江東、江戸川と下町の匂いを感じさせる路地裏の風景が多い。尾道三部作で古い街のたたずまいを撮る大林監督が好きそうな映像コンテだ。映像は美しいが、時間も長く、ちょっと凡長な感じがする。
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映画「冬の小鳥」 キム・セロン

2010-10-30 05:09:12 | 映画(韓国映画)
映画「冬の小鳥」は、韓国に生まれ孤児となり、養女にもらわれフランスで育った女性がメガフォンをとった自伝的作品である。新聞で解説を読み、ぜひロードショーで見たいと知性の殿堂岩波ホールにて鑑賞した。

1975年、ソウル近郊。9歳の主人公(キム・セロン)は父親と二人暮らしである。いつものように自転車に同乗して父親についていった先はカトリックの児童養護施設だった。また来るよという父親を信じていたが父親は来ない。まわりには小さい女の子がたくさんいた。どうも孤児のようだ。父のもとに帰りたいと願う主人公は、自分は孤児ではないと院内の人々に反発を繰り返した。どうにもならない。時がたつにつれ友人もできてきて、気持ちの変化も出てくるが。。。


せつない話である。自転車に父娘仲良く二人乗りをする姿がいじらしい。
主人公キム・セロンはかわいい。しかも好演である。
こんな目にもし自分があったらと想像すると本当に辛いものがある。

まさにロードショー中でネタばれは避けたい。
気になるとこだけいくつかあげる。

最初に父親と施設に来るのであるが、その前のシーンからずっと父親の顔を写さない。何でかなと思っていたら、施設を去る前になってようやく顔を映す。大物であった。ソル・ギョングだ。
なかなか芸が細かいと思った。


児童施設といったが、実際孤児院である。そんな孤児院にいる女の子たちも大人になる時にいろんな家庭に引き取られる。引き取り先には子供のいない外人も多い。彼女たちが去るときには歌がうたわれる。「蛍の光」だ。これだけは万国共通だ。なんかつれない。


孤児たちが夜遊ぶのは花札だ。これって日本文化の居残りなのか?つい調べてみたい気がした。どうも日韓併合の前、李朝朝鮮のころに韓国に伝わり、日本統治時代に広まったそうだ。チョゴリ姿の女の人がいたりして、独特のアレンジがされているようだ。これははじめて知った。

もうちょっと泣けるかな?と思ったけどそうでもなかった。
宮川一夫撮影の作品の後では、若干映像に物足りなさを感じたが、新人監督のこれから先の活躍に期待したい。

(参考作品)
冬の小鳥
孤児院からフランスへ養子にもらわれた女の子
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座頭市と用心棒  勝新&三船

2010-10-29 05:58:57 | 映画(日本 昭和35年~49年)
「座頭市と用心棒」は大映の衰退期の昭和45年に起死回生で制作された。勝新、三船のゴールデンコンビによる時代劇である。「用心棒」三船敏郎と対決する勝新太郎の座頭市を、当時東宝所属であった岡本喜八監督がメガフォンをとる。



市こと勝新が昔訪れた村にやってきた。以前は静かな村だった。今はやくざが仕切っている。剣の達人である盲目の市にはとらえたら100両という賞金がかけられている。その話を村のやくざの用心棒であった三船敏郎が聞く。三船は金がかかった仕事しかしない男である。しかし、三船は「メクラ」を殺すと化けてでるからと取り合わない。そんな二人が出会う。市は斬りかかる三船の剣を巧みに避ける。その腕前を知った三船は飲みに誘う。そこには美人のおかみ若尾文子がいた。そんな二人は金の利権絡みの村の抗争に巻き込まれていくが。。。

座頭市の初期の作品では、まさしくやくざの匂いが勝新にぷんぷんしている。殺気じみている。夜の場面の剣の場面は劇場で見ると怖い。映画館の暗闇がはえる画像である。
一方用心棒三船には、遊び人浪人の匂いが強い。黒沢明監督「用心棒」は脚本の面白さと脇役のうまさが冴える。当然「椿三十郎」も同様だ。

そんな二人が見せる剣の対決は、彼ら独自の作品に比較するとそんなに凄味は感じさせない。
この当時でいえば、ジャイアント馬場が来日するジン・キニスキーやブルーノ・サンマルチノと繰り広げる勝負のようで、結果はネタばれになるから控えるが、要は上記プロレス対決のような感じだ。
しかし、ここで際立つのは宮川一夫の撮影だ。黒澤明「羅生門」をはじめ溝口健二の作品で腕をふるったカメラマンだ。職人芸だけああって、これが実にうまい。三船の表情、勝新の表情をもっともよく映している。監督の腕とも言えるかもしれないが、映像コンテの選択が実にうまいように思えた。



脇役は滝沢修、常田富士夫、嵐寛寿郎など豪華だ。さすがというべきか滝沢修の演技がうまい。若き日の岸田森がいい味出している。細川俊之はまだ円熟味にかけている気がする。
当然若尾文子は美しい。宮川一夫のカメラと彼女の美貌とは相性がよいようだ。
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ショートカッツ ロバートアルトマン

2010-10-28 19:45:56 | 映画(洋画 99年以前)
「ショートカッツ」は94年制作のロバートアルトマン監督得意の群像劇である。3時間を超える長さに、小さなドラマがいくつも組み合わさる。8組の夫婦関係を軸として、20人を越える登場人物たちが巧みに組み合わされ、ひとつの世界になっている。ミステリーの要素があるこの前作「ザ・プレイヤー」と比較すると、より複雑な印象だ。完全なアルトマンの世界である。

個人的にはサスペンスの要素もあり「ザ・プレイヤー」の方が好きだが、村上春樹は「ショートカッツ」の方を推す。彼のエッセイ集「やがて哀しき外国語」の中で、底が深い映画と評価している。見終わって時間がたてばたつほど「面白かったな」と実感がじわじわ湧いてくると述べている。一部の欠点も指摘するが、エッセイの一コマをとって推奨する。

最初の30分は登場人物を次から次へと紹介する。アルトマンは巧みに出演者に職業を与える。
テレビのニュースキャスターとその夫人と子供、ホラー映画のメイクのプロ、チンドン屋のようにピエロに扮装する出張サービス、妻がテレホン・セックスのアルバイトをするプール掃除を仕事にしている男。浮気症な警官ティム・ロビンスの妻は画家の姉ジュリアン・ムーアのために裸になる。そしてジャズクラブの歌手は、チェロリストの娘を持つ。そんな彼らの普段の姿を自然な流れで特に解説もなく紹介する。
そのあとに事件が起きる。ファミレスとも言うべきダイナーで働く女性リリ・トムリンにはタクシー運転手の夫がいた。その彼女が運転する車が子供をはねてしまう。その子供はニュースキャスターの子供であった。はねた後運転する彼女は子供を自宅まで連れて行こうとするが、子供は普段から知らない人についていってはいけないと教育されていて、一人で帰る。しかし、ぐったりした子供を見て母親アンディ・マクドウェルが病院へと運ぶ。このあたりから、ストーリーらしいものが見えてくる。。。。。


これだけ出演者が多いと、メモが必要となりそうだが、ずっと見ていると何度も出てくるので、だんだん顔を覚えてきて慣れてくる。流れに身を任せた方がよさそうだ。出演者は関係ないようだが、お互いに少しづつ近づいてくる。
クラブでのアニー・ロスのジャジーな歌がこの映画のベースである。これが実にいい。その娘が弦楽のアンサンブルをやっていて、それが交互に演奏されるのもいい。普通にバックに流れる音楽も極めてセンスがあり、気分よく映像に見入ることができた。9つの短編の組み合わせとの話であるが、つなぎあわせの中断がまったく感じられない。


あまりに駄作でブログに出来ないと思った作品に「カミュなんて知らない」という日本映画があった。アルトマンの手法をまねているような匂いがしたが、まったく不自然だった。脚本、演技すべてにおいてつまらない映画であった。ビートルズの「アビーロード」のB面を想像するといい。まったく別々な歌が美しく編集されて流れるような一つの歌のようになっている。これと同じだ。

この映画の後につくられた名作「マグノリア」と根底に流れるムードが一緒である。あの映画でも、カエルが降ってくる「あっと驚く為五郎!!」のシーンがあった。ここでも最後少しいじくられる。
まあ楽しめたなあ。
アルトマン監督の長い歴史の中で自分のベスト1が「ザ・プレイヤー」2位が「ショートカッツ」3位「MASH」ということになるかな?
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私の履歴書  水木しげる

2010-10-27 07:20:45 | 偉人、私の履歴書
水木しげるさんが文化功労者を受賞した。
テレビのインタビューでは冗談だと思うけど「もっと上の賞はないのかな?」と言っていた。
こういうキャラだからそれで良しとされるのであろう。

ひとつ前のブログで日経新聞「私の履歴書」に関する話題を取り上げた。
もう30年以上もこの連載読んでいるし、単行本になっている昔の「私の履歴書」も読んだ。
その上で個人のベストをあげると水木しげるさんの「私の履歴書」だ。
ちなみに今は「水木サンの幸福論」に載っている。

実におもしろかった!!
連載のとき朝が来るのが楽しみであった。

子供のころから出来が悪く、勉強は全く駄目。でも絵を描くのが好きだった。
小学校卒では芸大を受けられないので、受験資格を得るため大阪府立の園芸学校を受験することにした。
定員50人で受験者51人一人しか落ちないので当然大丈夫だと思ったら失敗
当然受かると思って発表も見に行かなかった。念のために父親が行くと名前がない。
いろいろ聞くと面接で失敗したようだ。でも父親は怒らなかった。

文章を読んでいると、父親と母親から受けたやさしい気持ちがにじみ出ている。
私の履歴書にでている写真がいい。
父親や母親と一緒に水木さんが写っている姿を見ると親からの愛情を感じ何とも言えない気分になる。
片腕なくして帰ったバカ息子をみて、文面に書いてある以上に、ご両親はつらかったろうなあ。

この履歴書の最大のピークは戦場の場面だ。
このシーンは日経私の履歴書上、日本シリーズで江夏と対決した西本監督の気持ちを語るシーンと両壁と個人的には思っている。

ラバウルの戦場に船で向かった。到着したのが最後の船であった。要はそのあとの船はすべて撃沈されたのであった。落第二等兵は戦場でも劣等ぶりを発揮する。そんな朝敵の襲撃を受ける。とっさに逃げる時から味方を発見するまでのシーンは実に劇的だ。戦場を逃げていく場面は文章なのにいかにも絵画的で読んでいる自分が同じような恐怖を感じた気がする。

この後も片腕を失う話や原住民と友達になるシーンも印象的だ。

運よく片腕で日本に戻ってからの闇屋稼業、紙芝居や貸し本漫画家として苦労話もおもしろい。
そんな中を運をつかむ。そして現在の水木しげるがある。


今の水木さんにはまだまだ運の風が吹いている。
でもこれって若いころの苦労があったからだと思う。

おめでとうございます。
これからもがんばってください。そして文化勲章がもらえるまで生きてください。
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私の履歴書 大倉敬一

2010-10-25 21:12:54 | 偉人、私の履歴書
これはおもしろいなあ

人間っていろいろあると思う。
今年の私の履歴書みてもオービックの社長のように
がつがつした方がいいように思えるような人もいる。
でも今回は別の意味で楽しかった。

この人ってお坊ちゃん育ちなのかなって
それもかなり極致の
普通であれば殺されそうになる軍隊でもしごきを受けなかったり不思議だなあ。
個人的には興味深い。

という自分が気持ちが合うのかもしれない。
実は私にも小さい頃にはネンネがいた。
内気で、女の子のおままごと遊びにしか付き合ってもらえなかった。
大倉さんに辛い気持ちを語ってもらった気がする。

でも今はただのサラリーマン
大倉さんと違う。

日経新聞の「私の履歴書」を妻も好きである。
作曲家の遠藤実先生のときには相当しびれていた。
こんなに貧乏な人がいたって

でも貧乏な話やがつがつ仕事した話だけがいいわけではない。
今回は良かった。

大倉さん頑張って!
自分としてはかなり合う人みたい。
あと数日頑張って!
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駅馬車  ジョンウェイン

2010-10-25 04:51:40 | 映画(洋画 69年以前)
1939年制作「駅馬車」はジョンフォード監督による西部劇の古典的名作である。ジョンウェインとのゴールデンコンビのスタート作だ。あまりにも有名なテーマソングに乗せて軽快に駅馬車がスタートするが、途中アパッチの襲撃を受けて大混乱する構図である。インディアンとの抗争というのが西部劇の定番だった。現在では人種差別問題でこういう映画はつくれないので貴重な存在となりつつある。



1885年、アリゾナのトントからニューメキシコのローズバーグまでの路は、駅馬車で横切って2日を要した。軍隊にいる夫のもとへ行く身重の若い妻。妻子の許へ帰る途中のウィスキー行商。酔いどれの医者。紳士風のギャンブラー。もう1人の女性は娼婦だ。この一行を護衛するのは警察部長だ。アパッチ族の反乱があって連絡の電信が切断されている。次の駅まで騎兵隊が送って行くことになった。町はずれで、黒鞄を大事そうに抱えた銀行家が乗込んだが、電報が来たので急行するという彼の言葉に警察部長は疑いを抱いた。荒漠たる平原を進んでいる途中で馬車を止めたのはリンゴ・キッドことジョンウェインだった。彼の父と弟を殺した上、彼に濡衣を着せて投獄した3兄弟を討つため、ローズバーグへ向かう途中だった。警察部長は脱獄囚と承知しつつ、ジョンを駅馬車に乗せて同行せしめることにしたが。。。。

モニュメントバレーの景色は美しい。その中をテーマソングに乗せて軽快に駅馬車は進む。しかし、駅馬車の中はいわくつきの人間だらけであった。人間ドラマとして観ると趣きのある映画だ。これを模倣してつくられた人間ドラマがいかに多いことか!古今東西の映画のベンチマークであるこの作品を観ると、あとの脚本が陳腐に見えてくるのは自分だけであろうか。



ともかく、この映画のクライマックスは、アパッチ軍団と駅馬車の並走である。映画史上に名高いこの名シーンで、馬の乗り移りを演じたスタントには改めて敬意を表したい。よくぞ一発勝負で写したものである。すごい迫力だ。同様に馬から転げ落ちるスタントもすごい。そのアップテンポのシーンを観るだけでも価値がある。

ジョンウェインはまだ若い。映画としての完成度では、カラー作品ということもあってか「捜索者」の方が上回ると思う。しかし、この映画が見せる荒々しさと浪花節的人間劇は心に強くインパクトを与える。
この映画の曲はどれも小さいころから何度も繰り返し聞いてきた曲である。誰もがこの映画を観て同じようなことを感じるであろう。ある意味心のふるさとのような映画だ。
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深夜の告白  映画史上最高の悪女

2010-10-24 06:50:48 | 映画(洋画 69年以前)
映画史上ベスト5に入るといわれている悪女がいる。これが巨匠ビリーワイルダー監督の1944年の名作「深夜の告白」の女主人公バーバラ・スタンウィックだ。


保険金詐欺事件は映画やテレビの2時間ドラマで何度も繰り返し取り上げられている。そのはしりになったのがこの作品だ。時代背景こそ違うが、この映画のもつダークな匂いは何度見ても幻惑させられる。ウディアレン監督のベストワンはどうもこの映画らしい。

深夜のロサンゼルス。フル・スピードで走ってきた車が保険会社の前で止まり、勧誘員ことフレッド・マクマレイがよろめきながら下りてきた。彼は会社の自室に入り、テープレコーダーに向かって上役ことエドワード・G・ロビンソンに宛てた口述を始めた--。
数カ月前、主人公の保険勧誘員は自動車保険をかけている顧客を訪ねた。夫が不在で、夫人ことバーバラ・スタンウィックに会った。翌日再度顧客である夫へのアポイントで訪れたが、夫人しかいなかった。夫人から夫名義の保険が内緒で加入できるかの問い合わせがあった。勧誘員の主人公は保険詐欺の匂いを察知してその場を立ち去る。しかし、夫人は主人公のアパートを訪れ、後妻である自分の辛い身の上を話し、夫を殺してそれを事故死と見せ、保険金を取ろうともちかけた。

最初は当惑する主人公も、美しい彼女の魅力に負けて、ついに計画を手伝う破目になった。そして、経験上あるゆる事象を想定した完ぺきな計画を練る。夫から自動車保険の更新という名目で傷害保険のサインを詐取して保険に加入するが。。。



主要な出演者は少ない。主人公の二人、顧客である夫とその娘、娘の彼氏、保険会社の上司くらいだ。ミステリーの要素を強くもつこの映画ではその全員をうまく活用する。原作「倍額保険」を脚本化するにあたり、ビリーワイルダーは作家としても名高いレイモンド・チャンブラーと組んだ。二人の意見が合わなかったと噂で聞くが、お互いのいいとこどりをした匂いが感じられる。シリアスな雰囲気の中にもビリーワイルダー特有のユーモアのセンスも感じられる。またチャンブラーのきざなセリフも冴える。

保険詐欺を見破る調査員というべきクレームマネジャーを演じるのがエドワード・G・ロビンソンである。これが実にうまい。自分の第6感と綿密な調査に依り、数多くの疑わしい保険請求を退ける。しかし、その一面だけでなく、ユーモアのセンスを残す。ビリーワイルダー監督「情婦」で言えば、弁護士役のチャールズロートンを思わせる。ビリーワイルダーは晩年に入り、ジャックレモンを中心にしたコメディが中心となった。それまでは美男美女のハリウッドスターを中心に配置している。その時でも必ず、腰を据えた脇役に重要な役を演じさせ、その役のセリフに重要な意味を持たせる。そこがうまいと感じる。



世紀の悪女を演じるバーバラ・スタンウィックは2度結婚したけれどレズビアンのうわさがあったという。相手はなんとディートリッヒとジョーン・クロフォードという映画史上に残る名女優だ。ディートリッヒ「セックスは女とするほうがいいけど、女とは暮らせない。」といったそうな。クロフォードが死んだ時、部屋にあった写真はケネディ大統領とバーバラ・スタンウィックらしい。そういうキャラを持つ彼女は悪女にうってつけだ。そのクロフォードのライバルであったベティ・デイビスも悪女の極みをいっていた。
ベティ・デイビスは1908年生まれ、バーバラ・スタンウィックは1907年生まれだ。この二人がハリウッドの全盛時代に大女優として君臨した。日本が戦争で大変なことになっていた時代なのに、海の向こうはすごかった。

深夜の告白
映画史上に残る悪女
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自己啓発と橘玲さんの本

2010-10-21 20:44:48 | 
月曜日から火曜日にかけて、会社主催の研修があった。
会社の研修センターに宿泊しての研修であった。
外部講師による研修は時折ある。自分と同じような立場の人たちが全国から集まり研修した。

正直こういうのは得意ではない。
どちらかというと、グループワークで人とコンセンサスを得ようなんて考えない方である。
トップダウンの方が下にいた場合も、上になったときも楽である。
新入社員で入ったときから、こういうときはハズレものだった。

研修が始まって6人づつのチームに分かれた。そしてあるロールプレイゲームをやった。
みんなが意気投合するためのゲームである。
やりだすと乗ってくるものである。

でも悪いくせで自分のチームが勝つために
人のチームから意見を聞こうとしていなかった。
それは失敗だった。
独断専行もあまり良くないことがある。
そういう自己啓発ともいうべき研修だ。

そんな研修に行くときに電車で橘玲氏の新作
「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」
を読んだ。
これが実におもしろかった。

勝間和代と香山りかの論争から話がスタートしている。
勝間和代が「努力をして、経済的独立を果たせば幸せになれる」という。
だから正しい習慣を立てて勉強に励もうという。
「やればできる」ことはあるかもしれない。
しかし、「やってもできない」ことが多い。
したがって、勝間さんの本を読んで自己啓発に目覚めた人もできないものはできない。
香山りかはそうして心を病む女性が続出すると勝間に反論する。

でも筆者は別に勝間女史を否定しているわけではない。香山をかばっているわけでもない。

筆者は言う。本質的な能力は遺伝によって決まる。自己啓発に関して否定である。
高度な資本主義社会では、数学や言語の特殊な機能が発達した人だけが成功する。
こうしたことは遺伝的で、意識的に開発することはできない。

(ただお金があっても幸せになるかはわからないと言ってはいるが。。。)
しかも子供の成長に親は必要ないと言い切る。

この言い方もちょっと行きすぎと感じる部分はある。
もう少し読んでみる必要性はあるが、論点はいいところを突いている。
毎度ながら何かを感じさせてくれる本ではあった。もう少し熟読したい。
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汚名 イングリッドバーグマン

2010-10-17 22:28:31 | 映画(洋画 69年以前)
アルフレッド・ヒッチコック監督の1946年の作品である。ヒッチコックの常連の二人、ケイリーグラントとイングリットバーグマンによるハラハラドキドキ劇である。かなり強烈なキスシーンが頻繁に出てきて、恋愛モノの要素も残す。



主人公ことイングリッド・バーグマンの父親がドイツナチスのスパイとして懲役20年の判決で収監される。そのことへの失望と周りからの冷たい目に落ち込んでいた彼女であった。その夜開いたパーティで、彼女はハンサムガイのケイリーグラントと知り合う。まもなく彼がアメリカのFBIの一員と知り、彼女は一瞬引くが、彼に強く惹かれて恋に落ちる。グラントは南米にいるナチ残党を探る重要な職務にあった。リオにいるナチ残党をよく知っているバーグマンを利用する目的で近づいた。グラントは強く同行するよう頼む。グラントに強く惹かれたこともあり、彼女はリオに行くことを承諾する。

ケイリーグラントと一緒にリオ・デ・ジャネイロに行き、好きな男性との恋の戯れに陥る。しかし、彼女はナチ残党の首謀者クロードレインズに色仕掛けで近づくことをグラントの上司に命令される。彼が以前父親の相棒だったことから、容易に首領の家に入り込むことに成功した。美しいバーグマンを愛した彼は彼女に求婚する。それでも、彼女にスパイとしての行動を強いるグラントは複雑な気持ちになるのであるが。。。。



ヒッチコック監督作品の順番で行くと、「白い恐怖」の後である。連続してイングリッドバーグマンの主演である。ロッセリーニ監督との恋の逃避行に行く前のバーグマンは、ハリウッドのまさに女王的存在だったと思う。ケイリーグラントと一緒に出ると、白黒場面でも非常に優雅な感じがする。
ヒッチコック監督特有の小技とハラハラドキドキ場面がここでもいくつか出てくる。しかし、それ自体は5年後の「見知らぬ乗客」あたりの方が冴えを見せるような気がする。むしろ、主演二人の優雅さに注目した方がいいのではないか?最初にこの映画を観た時に、あまりに二人のキスシーンが多いのでドキドキした。どちらかというとキスをしているバーグマンの目もうつろである。本気度抜群の印象だ。



あとはナチの首謀者を演じたクロードレインズに注目した。バーグマンとは名作「カサブランカ」でも一緒である。新しい恋人とのまさしく逃避行の際に、浪花節的知らぬ存ぜぬを通した警部役は目に焼きつく。「アラビアのロレンス」でも英国軍参謀の役を演じる。その活躍と比較すると影は薄いが悪くない。

1946年というと、終戦の翌年昭和21年である。昭和21年の日本映画はどれを見ても非常に稚拙なセットで、終戦後の猥雑さを示している。それと比較すると、主人公二人の優雅さもあってか当然ながらあまりの違いに驚く。ヒッチコック作品はサスペンス要素を楽しまさせてくれるだけでなく、当代きってのハリウッドスターをそろえることで優雅な雰囲気にさせてくれるのがいい。2度3度みてもあきない。
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新しい人生のはじめ方  ダスティンホフマン

2010-10-14 05:37:37 | 映画(洋画 2006年以降主演男性)
「新しい人生のはじめ方」はロンドンを舞台にした中年の恋の物語である。ダスティンホフマンとエマトンプソンのオスカー俳優のコンビであるが、二人とも冴えない役を演じる。ムードは落ち着いていて安心して観れる。



NY在住のCM作曲家ことダスティンホフマンは、一人娘の結婚式に出席するためロンドンへ向かう。離婚以来久々に家族が揃うのを期待していたが、花嫁の父の役割はすでに元妻の再婚相手に委ねられていた。結婚式で自分の居場所のないことに気づき、早々とアメリカに帰ろうとするが、NYの上司からはクビを宣告する電話が来る。所在なく落ち込む彼は、空港のバーで白ワイン片手にひっそりと読書をするエマトンプソンと知りあう。空港の統計局でアンケート係をしているエマは40代の独身、彼女も冴えない生活を送っていたが。。。。

一言で言うとダスティンホフマンの役柄はうっとうしい性格だ。妙に出しゃばり、どうでもいいことにこだわる。年をとって嫌われるタイプだ。でも本来自分が演じると思っていたバージンロードのエスコートも、娘から元妻の再婚相手がやると聞かされてショックを受けるシーンは辛いものを感じる。もうどうにもやるせない。
そんなドツボの状態でエマと知り合う。お互い冴えないが、少しづつ元気を取り戻す。そんな姿がやさしく、心にしみてくる。派手さも意外性もない映画だが、悪くない。
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ボーダー  ロバートデニーロ&アルパチーノ

2010-10-12 05:21:47 | 映画(洋画 2006年以降主演男性)
ロバートデニーロとアルパチーノ御大二人の共演である。二人の共演なら、もっと人気を集めてもよさそうなものであるが、静かなロードショーだった。しかも2008年から2年遅れ。「ボーダー」は邦題で、原題はRighteous Killである。
原題のごとく「ダーティハリー」を連想させる凶悪犯罪を犯した変質者の始末というテーマである。



20年以上コンビを組んだニューヨーク市警のベテラン刑事、アルパチーノとロバートデニーロは、やり手コンビで有名だった。あるとき、凶悪犯罪者ばかりをねらった連続殺人事件が発生する。ターゲットは法の手が届かない悪人たちであった。いずれも投獄された後に裁判で無罪となった男たちである。捜査を進めていくと、犯人像として犯罪者に制裁を加える怒りに満ちた警官の犯行を示していたが。。。

ロバートデニーロが犯罪を告白するシーンが当初から流れる。古い映画だが、ビリーワイルダー監督の「深夜の告白」を連想した。同時に映画が進むにつれ、イーストウッドの「ダーティハリー」シリーズのキャラハン刑事も連想した。荒くれ刑事ロバートデニーロを印象付けるシーンが多く、若い鑑識の女性とのからみが印象的。しかし、迷彩がそこには隠されていた。

二人が共演したマイケルマン監督「ヒート」は実によくできた映画であった。その時は取り締まる立場のアルパチーノと悪の黒幕ロバートデニーロの両端に別れた。しかし、両方には似た者同士のように通じるものがあった。その時二人はレストランで一瞬だけ対面する。別々に撮影したという説もあるが、二人は会話していた。170分にも及ぶ長丁場の5分程度のご対面である。
今度は別だ。刑事映画の基本はコンビである。一般にはベテラン刑事と若手刑事の組み合わせが多い。ここでは約30年コンビを組み続けた二人の刑事である。お互いを知りつくした仲という設定である。したがって、画像は二人を一緒に写し続ける。でも老けているからなあ。こんな刑事も実際いないだろう。10年前だったらもう少し違う展開だったかも?

映画はむしろB級に属するタッチである。へたするとテレビの2時間ドラマに同じような話があるかもしれない。製作費がずいぶん多額だけど、あくまで二人のギャラだろう。二人の共演をクローズアップする映画にすぎない。期待しすぎるとちょっと外れるが、超ベテランの域に達した二人では、こんなものかなと思って観た方が期待外れにはならない。
話の展開は悪くはない。でも普通という感想。
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ダンサーインザダーク 

2010-10-11 06:10:06 | 映画(洋画:2000年以降主演女性)
カンヌ映画祭パルドールの名作ということであったが、暗そうなので観なかった。
このまま観ないつもりであったが、カトリーヌドヌーブ好きがこのまま観ないのは不自然と映画を観た。
予想通り暗かった。最後に向けては、行き場がないというよりも本人の気持ちが理解困難であった。

アメリカの片田舎。チェコからやってきた移民ことビョークは、女手一つで息子を育てながら工場で働いている。ミュージカル好きで、友人ことカトリーヌ・ドヌーブと劇の練習をしたり映画を観たりしていた。ビョークは遺伝性の病気のため視力を失いつつあり、息子も手術を受けないと同じ運命をたどるのだ。息子に秘密にしつつ、節約をして手術費用をこつこつ貯めていた。しかし彼女の視力は弱くなり、ついにはそのせいでミスが重なり、工場をクビに。しかも貯めていた金を、親切にしてくれた警察官に無心される。彼は浪費癖の妻のせいで金欠状態だったのだが。。。。

手持ちカメラ中心の映像は、一時代前のアマチュアの映画のようだ。手持ちカメラでは「仁義なき戦い」のような成功例はある。あの映画の躍動感は一歩ぬけている。舐めるように主人公を追いかけ、途中からミュージカルの要素を出す。なぜかそこだけは普通の映画らしくなる。主人公が観る映画館のシーンに出てくる昔の映画もミュージカルで、きっと監督が大好きなのであろう。哀しい映画を少し和らげようとしたのであろうか?

この映画を評価しようとすると、どうしてもネタばれになる。
後半戦に向けての展開は書かないが、ちょっとやるせない。
個人的には合わない映画であった。
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マイレージマイライフ  ジョージクルーニー

2010-10-10 11:52:11 | 映画(洋画 2006年以降主演男性)
「マイレージマイライフ」原題Up in the Airは「juno」で若いながらも抜群の才能を見せたジェイソン・ライトマン監督の最新作。ジョージクルーニーを主演に迎えての人間ドラマをコメディタッチの要素を加えながら見事に料理する。これはさすがとしか言いようにない。
題名がマイレージの達人のようでなぜかとっつきにくかった。観てみたらイメージが全く違った。失業者が現在800万人ほどに増えているリーマンショック以降のアメリカを舞台にして、リストラ勧告の仕事人をジョージクルーニーが演じる。旬な話題であろう。脚本のうまさは抜群で、セリフにはうならせられる。
実に面白かった。

主人公ことジョージクルーニーは「リストラ宣告人」である。1年のうち322日を全米中を飛行機で飛びまわる暮らしをしていた。直接面談して解雇条件を申し伝えることが仕事だ。ジョージクルーニーはこれまで6人しか達成していないマイレージ1000万マイル達成を目指していた。飛行機に自分の名前を残し、フィンチ機長と面会すること。結婚にも興味を持たず、旅先で知り合った女性と気軽な関係を続けるの暮らしであった。


しかし、オマハの本社では、コーネル大学首席卒業の新入社員ことアナ・ケンドリックが現地出張を廃止してネット上でリストラ宣告を行うシステムを提案する。それにより大幅に出張費が削減されるという訳だ。当然出張がなくなるクルーニーは反対する。そこで上司は、クルーニーに新人女性と一緒に実際にリストラ宣告を経験してもらうために二人で出張させるが。。。。


リストラのためにクルーニーとアナは全米を回る。行ったことのない都市がいくつかも出てきた。こういうのが映画のだいご味の一つである。観光では行かないであろうアメリカの都市の風景をみれるのも面白い。出演者も夏冬両方にわたるロケ地巡りは楽しかったであろう。

ジェイソン・ライトマン監督の前2作「サンキュースモーキング」「ジュノ」はいずれもブログに取り上げた。実にうまいなあと思っていた。まだ32歳である。とてつもない才能としか言いようにない。脚本がここでも絶妙。この年齢でよくこういうボキャブラリーを持つのかと感心する。
その彼がジョージクルーニーと組んだ。正統派2枚目だけど、こういうコメディものと相性がいいと私は思う。コーエン監督「ディヴォースショー」「オーブラザー」の彼は最高だ。当然リストラさせる役なので、クールな一面を見せねばならない。もともとそういう匂いを持っているのでまさに適役だ。

大学の同級生で、ある会社でリストラをやっていた男がいた。
卒業して入った大手ハイテク企業で人事にいて何も問題のない人生を過ごしていたが、子会社に行き工場の勤労をやっていた。ところが、その部門ごと他社に売り飛ばされてしまった。本社採用なので関係ないと思いきや、転籍させられてしまった。それも驚いたが、移った先でリストラ担当の人事部員になった。他社から来た彼が生え抜き社員をリストラしていく。ある意味他社から来たからできるということもあるだろう。でも相当苦労した様子だった。大学時代はむしろかっこよく、女性の人気を集めた彼の顔は同級の誰よりも老けてしまった。リストラってさせる方もしんどいのかなと思った。結局自分からやめて田舎に引っ込んだ。
ここでの勧告人クルーニーは痛みを和らげる絶妙の発言をする。非常にうまい。

予想以上に楽しめた作品だった。
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北辰テストと娘の受験準備

2010-10-10 07:59:49 | 家族
中学3年の娘は今週の中間テストに向けて試験勉強をしこしこやっている。
公立第一志望なので内申は当然響いてくる。ひたすらやるしかない。

先日東京で受けた模試の結果が返ってきた。
国語と数学の偏差値が悪かった。逆に英語、理科、社会は点数が90点を超えて万全だ。
東京の方が主要三教科のレベルが埼玉よりはるかに高い。東京の受験生の理社の低さは逆に異様だ。
数学の証明問題の採点がちょっと辛口かな?という印象を受けた。配点大きいのできつい。
国語は前回偏差値69から50台に落ちた。猫が登場する文章には相性が悪いジンクスがある。
理科社会で合計170点以上を確保すれば、合計400点を下回らないといういつもの作戦である。

ここでも何回かふれたが、埼玉には「北辰テスト」という模擬テストがある。
なんと5万人以上の埼玉県の受験生が受けるのだ。
7月は上位で名前がのったが、9月は失敗した。数学の失敗がきいて偏差値がおちた。
夏の受験勉強でみんなスケールアップしたのであろうか?
数学に苦手意識が出てきたのが問題である。
図形をちょっと見ただけで放棄してしまうところがある。

恥ずかしながら通勤電車の中で高校への数学「レベルアップ演習」を自分が一通りやった。
高校生がとなりの座席に来たりすると気恥ずかしい。
自分で解けないくせに偉そうなことを言う親は最低だと思う。基本は自力で解けることが大事だ。
前にもふれたが、実によくできている問題集だ。中堅高校向けとは書いてあるが、実際には
灘高、早慶付属クラスの問題もあり、これをやると上位高レベルでも大丈夫だと私は思う。
中間期末の準備が終わったらみっちり一緒にやろうかと思う。
学校の期末テストで100点取った力もあるので大丈夫だろう。

この間10月3日の「北辰テスト」はどうやら挽回できたようだ。
自己採点では自己ベストの点数だ。
試験が終わって待ち合わせをするといきなり「オイルショックは何年?」と聞いてきた。
リアルにその時に生きている自分はすぐ1973年と答える。
どうもそれを勘違いしたらしい。社会はあと全部あっていた。
得意の理社で稼いだので5教科も平均85点を大きく超えた。
でも問題を解いていくと、確かに前回よりも解きやすいかもしれない。
なので偏差値がどうなるかはわからない。

数学は「この問題が難問」と解答集に書いてあった最後の問題はわりと簡単だと思う。
高校から先の数学を勉強した人間には関数の苦手意識はあまりない。
上に書いた「レベルアップ演習」が解けるようになれば満点は狙える。
高校の数学ではいわゆる補助線をひくような幾何はやらない。
今回も補助線一本引けば終了という図形問題があったが、かえってやりずらい?
気づきに時間がかかった。

いずれにせよこれからが正念場だ。
お互い頑張らなくては
コメント (2)
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