映画「宮本から君へ」を映画館で観てきました。
「宮本から君へ」は新井英樹の漫画を映画化した作品。もちろん原作は未読。宮本という営業マンが年上の彼女に対して不器用だけど一途な恋を貫く物語である。監督は「ディストラクション・ベイビーズ」の真利子哲也、ケンカを趣味にしたような主人公が思いっきり暴れる前作に引き続き今回の演出も暴力描写がかなり多い。
主演の2人池松壮亮も蒼井優も今までと違うワイルドさを持つ。特に池松壮亮はさめた現代の若者を演じることが多いのに対して、ここでは恋のために熱く立ち向かう男になろうとする。いずれも年末の演技賞にノミネートされてもおかしくないレベルである。
ピエール瀧が出演している。昨年秋に撮影されたようなので逮捕に合わせて公開が遅れたんだろう。見てみると、一旦撮影されたものから彼を抜いてやり直すのはどう考えてもムリな構造である。彼もいったんシャバに出たので、ほとぼり冷めて公開といったところであろう。
チケット購入にも珍しくR15 の画面が出てきて強調される。別に蒼井優のバストトップが出るわけでもない。暴力描写の激しさからであろう。時間軸を前後に振りながら、2人の恋の軌跡を描いていく。見ようによっては一途な恋だが、ここまでこじれる前に警察に傷害で訴えたりしてもいい感じもする。映画としてのレベルは高いが、後味はキモイの一言かも。
文具メーカー「マルキタ」で働く営業マン宮本浩(池松壮亮)は、笑顔がうまくつくれない、気の利いたお世辞も言えない、なのに、人一倍正義感が強い超不器用な人間である。
宮本は会社の先輩・神保(松山ケンイチ)の仕事仲間である、自立した女・中野靖子(蒼井優)を紹介された。そして靖子と恋に落ちた。靖子の自宅で夕食を楽しんでいるとき、そこに靖子の元彼・裕二(井浦新)が現れる。裕二を拒むため、宮本と寝たことを伝える靖子。怒りで靖子に手を出した裕二に対して、宮本は「この女は俺が守る」と言い放つ。
この事件をきっかけに、心から結ばれた宮本と靖子に、ひとときの幸福の時間が訪れる。
ある日、営業先で気に入られた真淵部長(ピエール瀧)と大野部長(佐藤二朗)に誘われ、靖子を連れて飲み会に参加した宮本は、気合いを入れて日本酒の一升瓶を飲み干し、泥酔してしまう。見かねた大野が、真淵の息子・拓馬(一ノ瀬ワタル)の車で送らせようと拓馬を呼びつけた。そこに現れたのは、ラグビーで鍛えあげられた巨漢の怪物だった!泥酔する宮本と、宴会を楽しむ靖子、二人の間に、人生最大の試練が立ちはだかる。(作品情報引用)
映画が始まってすぐ主人公宮本が殴られて顔が晴れ上がってボコボコにされた状態の映像が出て来る。前歯がない。どうもケンカしたようだ。上司から注意をされるけど、相手側からは大ごとにするなと言われているという。どんなもめごとなんだろう?そう思い映像を追う。
続いて、文具販売の営業マン宮本(池松壮亮)が彼女(蒼井優)を引き連れて宮本の実家で父母に紹介するシーンが出てくる。どうも彼女は妊娠しているらしい。宮本の母親は気がつく。大ケガをさせたこともみんなわかっているようだ。そのあとで出てくるのが、彼女の家で食事しているときに泥酔した元彼氏(井浦新)が現れるシーンだ。ここで一発触発ケンカして大ケガしたのかと思ってしまう。でも、ドタバタするが、そこではいったん落ち着く。
時間軸が前後に振れるが、大きくは動かない。むしろハッピーなシーンが多い。そう思った時にピエール瀧が登場する。飛び込みで入った建設会社の部長の役だ。部長はラグビー仲間と飲んでいる。靖子と一緒に加わる。営業だから注がれた酒には応えざるを得ない。そこで一升瓶イッキをして泥酔した宮本を部長は息子(一ノ瀬ワタル)に送らせようとする。そして、3人で靖子の自宅に帰って宮本はぶっ倒れて寝る。その時だ。性欲あり余っている息子はついつい靖子に乱暴してしまう。大声をあげても泥酔している宮本は起きる気配もない。息子はやりたい放題だ。この映画のキーになる事件はそれだ。
最初は気づかないが、わかって宮本は動揺する。
あとは、ひたすら復讐である。ここでいいところを見せるのかと思ったらそうはいかない。逆に返り討ちにあう。
途中までこのケガって何?と観客に連想させる。よくわからない。こうやって観客の判断をじらすのが大事なのだろう。じらした後でこういうことかとわかるが、それでも復讐が沈滞する。しまいには元彼氏まででてくる。いったいどうなるの?とやきもきさせる部分はある。ストーリーの先を予測させないのは脚本の巧さであろう。
「ディストラクション・ベイビーズ」同様、腕っぷしで見せる映画である。マンションの階段での格闘シーンはよくやるな!といった感じである。日本の団地ではこういう撮影はなかなかさせてくれないだろう。ここでのキーワードは「金的」
まあ見てみないとこのキモさはわからないだろう。
「宮本から君へ」は新井英樹の漫画を映画化した作品。もちろん原作は未読。宮本という営業マンが年上の彼女に対して不器用だけど一途な恋を貫く物語である。監督は「ディストラクション・ベイビーズ」の真利子哲也、ケンカを趣味にしたような主人公が思いっきり暴れる前作に引き続き今回の演出も暴力描写がかなり多い。
主演の2人池松壮亮も蒼井優も今までと違うワイルドさを持つ。特に池松壮亮はさめた現代の若者を演じることが多いのに対して、ここでは恋のために熱く立ち向かう男になろうとする。いずれも年末の演技賞にノミネートされてもおかしくないレベルである。
ピエール瀧が出演している。昨年秋に撮影されたようなので逮捕に合わせて公開が遅れたんだろう。見てみると、一旦撮影されたものから彼を抜いてやり直すのはどう考えてもムリな構造である。彼もいったんシャバに出たので、ほとぼり冷めて公開といったところであろう。
チケット購入にも珍しくR15 の画面が出てきて強調される。別に蒼井優のバストトップが出るわけでもない。暴力描写の激しさからであろう。時間軸を前後に振りながら、2人の恋の軌跡を描いていく。見ようによっては一途な恋だが、ここまでこじれる前に警察に傷害で訴えたりしてもいい感じもする。映画としてのレベルは高いが、後味はキモイの一言かも。
文具メーカー「マルキタ」で働く営業マン宮本浩(池松壮亮)は、笑顔がうまくつくれない、気の利いたお世辞も言えない、なのに、人一倍正義感が強い超不器用な人間である。
宮本は会社の先輩・神保(松山ケンイチ)の仕事仲間である、自立した女・中野靖子(蒼井優)を紹介された。そして靖子と恋に落ちた。靖子の自宅で夕食を楽しんでいるとき、そこに靖子の元彼・裕二(井浦新)が現れる。裕二を拒むため、宮本と寝たことを伝える靖子。怒りで靖子に手を出した裕二に対して、宮本は「この女は俺が守る」と言い放つ。
この事件をきっかけに、心から結ばれた宮本と靖子に、ひとときの幸福の時間が訪れる。
ある日、営業先で気に入られた真淵部長(ピエール瀧)と大野部長(佐藤二朗)に誘われ、靖子を連れて飲み会に参加した宮本は、気合いを入れて日本酒の一升瓶を飲み干し、泥酔してしまう。見かねた大野が、真淵の息子・拓馬(一ノ瀬ワタル)の車で送らせようと拓馬を呼びつけた。そこに現れたのは、ラグビーで鍛えあげられた巨漢の怪物だった!泥酔する宮本と、宴会を楽しむ靖子、二人の間に、人生最大の試練が立ちはだかる。(作品情報引用)
映画が始まってすぐ主人公宮本が殴られて顔が晴れ上がってボコボコにされた状態の映像が出て来る。前歯がない。どうもケンカしたようだ。上司から注意をされるけど、相手側からは大ごとにするなと言われているという。どんなもめごとなんだろう?そう思い映像を追う。
続いて、文具販売の営業マン宮本(池松壮亮)が彼女(蒼井優)を引き連れて宮本の実家で父母に紹介するシーンが出てくる。どうも彼女は妊娠しているらしい。宮本の母親は気がつく。大ケガをさせたこともみんなわかっているようだ。そのあとで出てくるのが、彼女の家で食事しているときに泥酔した元彼氏(井浦新)が現れるシーンだ。ここで一発触発ケンカして大ケガしたのかと思ってしまう。でも、ドタバタするが、そこではいったん落ち着く。
時間軸が前後に振れるが、大きくは動かない。むしろハッピーなシーンが多い。そう思った時にピエール瀧が登場する。飛び込みで入った建設会社の部長の役だ。部長はラグビー仲間と飲んでいる。靖子と一緒に加わる。営業だから注がれた酒には応えざるを得ない。そこで一升瓶イッキをして泥酔した宮本を部長は息子(一ノ瀬ワタル)に送らせようとする。そして、3人で靖子の自宅に帰って宮本はぶっ倒れて寝る。その時だ。性欲あり余っている息子はついつい靖子に乱暴してしまう。大声をあげても泥酔している宮本は起きる気配もない。息子はやりたい放題だ。この映画のキーになる事件はそれだ。
最初は気づかないが、わかって宮本は動揺する。
あとは、ひたすら復讐である。ここでいいところを見せるのかと思ったらそうはいかない。逆に返り討ちにあう。
途中までこのケガって何?と観客に連想させる。よくわからない。こうやって観客の判断をじらすのが大事なのだろう。じらした後でこういうことかとわかるが、それでも復讐が沈滞する。しまいには元彼氏まででてくる。いったいどうなるの?とやきもきさせる部分はある。ストーリーの先を予測させないのは脚本の巧さであろう。
「ディストラクション・ベイビーズ」同様、腕っぷしで見せる映画である。マンションの階段での格闘シーンはよくやるな!といった感じである。日本の団地ではこういう撮影はなかなかさせてくれないだろう。ここでのキーワードは「金的」
まあ見てみないとこのキモさはわからないだろう。