映画「ルディ・レイ・ムーア」は2019年のNetflix映画
これはむちゃくちゃおもしろい!
映画はネアカに限る。エディ・マーフィー健在を示す会心の出来である。実在のミュージシャン、ルディ・レイ・ムーアがただのレコード店の店員から這い上がっていく姿を描く。映画が始まっていきなりバックで70年代のソウルミュージックが流れしびれる。ファッションも「黒いジャガー」、「スーパーフライ」といった黒人映画でみるスタイルである。まだ、黒人対白人の対決姿勢が強かった頃で、黒人たちがたむろうたまり場を時代考証バッチリで映し出す。それだけで気分は高揚する。実に楽しい!!
70年代も中盤にさしかかる頃のロサンゼルス、ルディ・レイ・ムーア(エディ・マーフィ)はレコード店で働きながら夜はライブハウスで司会者兼コメディアンとしてくすぶっていた。ある晩、ソウルミュージックを演奏するバックにあわせて強烈な下ネタとジョークを連発するシンギングトークを観衆の前で披露する。気がつくとお客さんに大受けである。
それに気をよくして叔母に資金を借りてレコードを制作する。レコード店では扱ってくれないので自力で売り込むと大当たりし、次々とアルバムをリリースする。そしてツアーに出て太っちょの女性歌手レディーリードと出会う。
ルディは取り巻きを連れてジャックレモン主演のコメディ映画「フロントページ」を見に行く。周囲の白人は大笑いだけど、黒人仲間はしらけっぱなしだ。でも、映画を撮ってそれがヒットすれば、コンサートツアーでまわって歩く必要もないと黒人が笑える映画制作を思いつく。
ストリップクラブで偶然遭遇した俳優のダーヴィル・マーティン(ウェズリー・スナイプス)を仲間に組み込む。そして、ドールマイトを主人公にした流行のカンフー映画のテイストも取り入れたエロチックな娯楽映画の製作にとりかかる。資金難を乗り越えてなんとかおもろい映画を完成させる。ところが、売り込んでも配給しようという映画会社は1社も現れないのであるが。。。
1.エディマーフィ
まだ60歳になっていなかったんだ。というのが率直な気持ちだ。80年代前半の活躍はすさまじかった。当時としては画期的な白人と黒人が組んで凶悪な犯人を追いかけるという「48時間」、ポリスアクションでシリーズ化した「ビバリーヒルズ・コップ」などコメディ俳優としての才能を発揮していた。口八丁手八丁でハッタリが強く身軽なアクションを見せるという彼のキャラクターをにじみ出していた。
ところが、そのあと長いスランプが続く。どうしたんだろう?今の黒人俳優でいえば近いのはウイル・スミスなんだろうか?そのエディが復活したと言い切れる活躍である。スパイク・リー監督の「ブラック・クランズマン」ともほぼ同じくらいの時期を描いており、ソウルフルなテイストが醸し出せる時代背景もいい。
2.白人と黒人の対決姿勢
1971年の映画「黒いジャガー」をみても白人から黒人が拒否されている姿が映し出されている。1968年のメキシコオリンピックでのアメリカ選手の強烈な人種差別抗議が印象的であるが、その前1967年のアカデミー賞作品「夜の大捜査線」に至ってはシドニー・ポワティエ演じるエリート黒人警官が強烈な差別を受けている。しかも、そのとき実質主演のシドニー・ポワティエが主演男優賞をもらうのではなく、助演ともいうべき白人のロッド・スタイガーが主演男優賞を受賞している。よくわからない。この70年代半ばに入ってもたいしてかわらないのかもしれない。
この映画でもやたらに白人嫌悪のセリフが連発する。世相からいっても仕方ない。でも逆に黒人だけが出入りする酒場がいくつも映し出されるのはいい感じだ。それに併せてソウルフルなミュージックの取り合わせがいい。昔のTV「ソウルトレイン」をみるようなダンスを四方八方でしている。しびれる。
映画「コフィー」というエロチックサスペンスというべきパム・グリア主演の映画がある。この映画とルディ・レイ・ムーアがつくっている映画の色彩は似ている気がする。この映画で出てくる黒人のダイナマイトなボディと「ジャッキー・ブラウン」という自らの映画にあえて起用したクエンティン・タランティーノが愛したパムグリアのバストが近いものがあるとみながら思った。
これはむちゃくちゃおもしろい!
映画はネアカに限る。エディ・マーフィー健在を示す会心の出来である。実在のミュージシャン、ルディ・レイ・ムーアがただのレコード店の店員から這い上がっていく姿を描く。映画が始まっていきなりバックで70年代のソウルミュージックが流れしびれる。ファッションも「黒いジャガー」、「スーパーフライ」といった黒人映画でみるスタイルである。まだ、黒人対白人の対決姿勢が強かった頃で、黒人たちがたむろうたまり場を時代考証バッチリで映し出す。それだけで気分は高揚する。実に楽しい!!
70年代も中盤にさしかかる頃のロサンゼルス、ルディ・レイ・ムーア(エディ・マーフィ)はレコード店で働きながら夜はライブハウスで司会者兼コメディアンとしてくすぶっていた。ある晩、ソウルミュージックを演奏するバックにあわせて強烈な下ネタとジョークを連発するシンギングトークを観衆の前で披露する。気がつくとお客さんに大受けである。
それに気をよくして叔母に資金を借りてレコードを制作する。レコード店では扱ってくれないので自力で売り込むと大当たりし、次々とアルバムをリリースする。そしてツアーに出て太っちょの女性歌手レディーリードと出会う。
ルディは取り巻きを連れてジャックレモン主演のコメディ映画「フロントページ」を見に行く。周囲の白人は大笑いだけど、黒人仲間はしらけっぱなしだ。でも、映画を撮ってそれがヒットすれば、コンサートツアーでまわって歩く必要もないと黒人が笑える映画制作を思いつく。
ストリップクラブで偶然遭遇した俳優のダーヴィル・マーティン(ウェズリー・スナイプス)を仲間に組み込む。そして、ドールマイトを主人公にした流行のカンフー映画のテイストも取り入れたエロチックな娯楽映画の製作にとりかかる。資金難を乗り越えてなんとかおもろい映画を完成させる。ところが、売り込んでも配給しようという映画会社は1社も現れないのであるが。。。
1.エディマーフィ
まだ60歳になっていなかったんだ。というのが率直な気持ちだ。80年代前半の活躍はすさまじかった。当時としては画期的な白人と黒人が組んで凶悪な犯人を追いかけるという「48時間」、ポリスアクションでシリーズ化した「ビバリーヒルズ・コップ」などコメディ俳優としての才能を発揮していた。口八丁手八丁でハッタリが強く身軽なアクションを見せるという彼のキャラクターをにじみ出していた。
ところが、そのあと長いスランプが続く。どうしたんだろう?今の黒人俳優でいえば近いのはウイル・スミスなんだろうか?そのエディが復活したと言い切れる活躍である。スパイク・リー監督の「ブラック・クランズマン」ともほぼ同じくらいの時期を描いており、ソウルフルなテイストが醸し出せる時代背景もいい。
2.白人と黒人の対決姿勢
1971年の映画「黒いジャガー」をみても白人から黒人が拒否されている姿が映し出されている。1968年のメキシコオリンピックでのアメリカ選手の強烈な人種差別抗議が印象的であるが、その前1967年のアカデミー賞作品「夜の大捜査線」に至ってはシドニー・ポワティエ演じるエリート黒人警官が強烈な差別を受けている。しかも、そのとき実質主演のシドニー・ポワティエが主演男優賞をもらうのではなく、助演ともいうべき白人のロッド・スタイガーが主演男優賞を受賞している。よくわからない。この70年代半ばに入ってもたいしてかわらないのかもしれない。
この映画でもやたらに白人嫌悪のセリフが連発する。世相からいっても仕方ない。でも逆に黒人だけが出入りする酒場がいくつも映し出されるのはいい感じだ。それに併せてソウルフルなミュージックの取り合わせがいい。昔のTV「ソウルトレイン」をみるようなダンスを四方八方でしている。しびれる。
映画「コフィー」というエロチックサスペンスというべきパム・グリア主演の映画がある。この映画とルディ・レイ・ムーアがつくっている映画の色彩は似ている気がする。この映画で出てくる黒人のダイナマイトなボディと「ジャッキー・ブラウン」という自らの映画にあえて起用したクエンティン・タランティーノが愛したパムグリアのバストが近いものがあるとみながら思った。