映画「ノーヴィス」を映画館で観てきました。
映画「ノーヴィス」は大学のボート部に所属する女子学生を描いたアメリカ映画、「セッション」などで音響を担当した女性のローレン・ハダウェイ監督が脚本・編集も手がける。「ノーヴィス」とはスポーツ分野において一定のランクに達していない初心者のことだ。直近は観たい映画がなく、短期間映画をご無沙汰してしまったが、何となく気になる作品である。
映画を観てしばらくして、「アレ?もしかして?似ているなあ?」と思っていたら、見終わった後その通りだとわかる。主人公アレックスを演じるのがあのホラーサスペンス「エスター」の子役イゼベルファーマンだと気がついたのだ。ある意味自分自身にとって最も印象深いホラーの主人公で何かの縁を感じる。
大学に入学したばかりのアレックス・ダル(イザベル・ファーマン)はボート部に入部を決める。物理を専攻するアレックスは学業にも力を入れるだけでなく、1年生としてコーチの指導を受けながら練習にも励んでいた。同期にはスポーツ万能のジェイミーもいたが、1人で黙々と早朝から練習して少しづつ認められていた。上級生の一軍チームとの対決にもアレックスを含む2軍チームが勝つ。そんな時、レギュラー争いでジェイミーと争う中でイザコザが起きてから、アレックスの精神は安定しない状態となっていく。
文武両道を目指す女子学生の奮闘と精神の乱れを描いた見応えのある作品だ。
映画の登場人物とはいえ、こんなにストイックに学業にもスポーツにも真剣な女子学生って今の日本にいるのだろうか?高校生の時は学年の成績上位を争い、結局学年2番だったが、大学は特待扱いで学費タダで通う奨学生だ。ボート部でのレギュラーを目指して過酷なトレーニングで自分を追い込む。専攻する物理の小テストも完璧を目指すため何度も見直して時間をかける。高校時代から努力の鬼だった。たえずメモをとり常に改善の意識を持つ。
日本映画でも上昇志向の強い女性はいても、観たことがないタイプだ。マジメに一心不乱に努力するタイプの女性は魅力的で個人的には好感をもつ。
⒈悪夢
この「ノーヴィス」を観ながら連想する言葉は悪夢だ。映画「ブラックスワン」でナタリーポートマン演じる主人公がバレエのライバルに負けないように奮闘しながら、悪夢のように徐々に精神が破壊する姿に共通するものを感じた。ナタリーポートマンにもミラクニスというライバルの存在があった。ここでも主人公にジェイミーという同期のライバルがいる。
ローレン・ハダウェイ監督もボート競技(ローイング)の経験があるようだ。コーチからの指導で「脚、体、腕」というタイミングでボート漕ぎのトレーニングをするのも自身の経験から出た言葉だろう。同じようにストイックに練習したのかもしれない。ローレン・ハダウェイ監督自らの練習でのつらい体験がこの映画につながった印象を受ける。
⒉主人公に追随するカメラと音楽
「ノーヴィス」で注目するのはカメラワークと音楽だ。いきなり空から捉えたボートの映像が映る。ボートの水上シーンを躍動感をもって捉えて、アップで登場人物の圧倒的な情熱と苦痛の表情を映す。映像に濃淡をつけつつ、現実と虚構らしきものを混ぜている編集も悪くない。できるかぎり大画面の映画館で観たい映画だ。観る映画館を変えたのは正解だった。
ドラマーの成長物語「セッション」の音響デザインを担当したローレン・ハダウェイ監督は割と多めに演技者のバックに音楽を流す。不安を呼び起こす弦楽器の音楽だけでなく60年代のブレンダリーやコニーフランシスの曲を織り交ぜるところにセンスを感じる。でも、音楽の量に賛否はあるかもしれない。
⒊エスターの子役
今回事前にあの「エスター」のイザベル・ファーマンが演じていることはまったく知らなかった。自分のブログを読んでくれた女性から「エスター」を勧められて観たら、イヤイヤ凄い恐怖の波状攻撃であっと驚いた。色んな人に勧めて驚いてもらってからもう13年経つ。当初の「エスター」は映画ファンには有名作品のはずなのに、その主役であることを強調しないというのが自分には不思議でならない。
精神が徐々に不安定になっていくシーンは見ものだ。自傷行為には思わず目を背けてしまう。衝撃のラストも印象的だ。今回は大人の世界を垣間見るためにパーティで男といい仲になっての濡れ場や女性の恋人とのレズビアンシーンも用意されている。あのエスターも大人になったんだね。ただ、ボート競技が主題のこの映画の主役は楽ではないはず。撮影前の6週間、毎朝4時半に起床し、1日6時間の水上トレーニングを実施したという作品情報を見ると相当な鍛錬を重ねたようだ。イザベル・ファーマンの成長を感じてうれしい。
映画「ノーヴィス」は大学のボート部に所属する女子学生を描いたアメリカ映画、「セッション」などで音響を担当した女性のローレン・ハダウェイ監督が脚本・編集も手がける。「ノーヴィス」とはスポーツ分野において一定のランクに達していない初心者のことだ。直近は観たい映画がなく、短期間映画をご無沙汰してしまったが、何となく気になる作品である。
映画を観てしばらくして、「アレ?もしかして?似ているなあ?」と思っていたら、見終わった後その通りだとわかる。主人公アレックスを演じるのがあのホラーサスペンス「エスター」の子役イゼベルファーマンだと気がついたのだ。ある意味自分自身にとって最も印象深いホラーの主人公で何かの縁を感じる。
大学に入学したばかりのアレックス・ダル(イザベル・ファーマン)はボート部に入部を決める。物理を専攻するアレックスは学業にも力を入れるだけでなく、1年生としてコーチの指導を受けながら練習にも励んでいた。同期にはスポーツ万能のジェイミーもいたが、1人で黙々と早朝から練習して少しづつ認められていた。上級生の一軍チームとの対決にもアレックスを含む2軍チームが勝つ。そんな時、レギュラー争いでジェイミーと争う中でイザコザが起きてから、アレックスの精神は安定しない状態となっていく。
文武両道を目指す女子学生の奮闘と精神の乱れを描いた見応えのある作品だ。
映画の登場人物とはいえ、こんなにストイックに学業にもスポーツにも真剣な女子学生って今の日本にいるのだろうか?高校生の時は学年の成績上位を争い、結局学年2番だったが、大学は特待扱いで学費タダで通う奨学生だ。ボート部でのレギュラーを目指して過酷なトレーニングで自分を追い込む。専攻する物理の小テストも完璧を目指すため何度も見直して時間をかける。高校時代から努力の鬼だった。たえずメモをとり常に改善の意識を持つ。
日本映画でも上昇志向の強い女性はいても、観たことがないタイプだ。マジメに一心不乱に努力するタイプの女性は魅力的で個人的には好感をもつ。
⒈悪夢
この「ノーヴィス」を観ながら連想する言葉は悪夢だ。映画「ブラックスワン」でナタリーポートマン演じる主人公がバレエのライバルに負けないように奮闘しながら、悪夢のように徐々に精神が破壊する姿に共通するものを感じた。ナタリーポートマンにもミラクニスというライバルの存在があった。ここでも主人公にジェイミーという同期のライバルがいる。
ローレン・ハダウェイ監督もボート競技(ローイング)の経験があるようだ。コーチからの指導で「脚、体、腕」というタイミングでボート漕ぎのトレーニングをするのも自身の経験から出た言葉だろう。同じようにストイックに練習したのかもしれない。ローレン・ハダウェイ監督自らの練習でのつらい体験がこの映画につながった印象を受ける。
⒉主人公に追随するカメラと音楽
「ノーヴィス」で注目するのはカメラワークと音楽だ。いきなり空から捉えたボートの映像が映る。ボートの水上シーンを躍動感をもって捉えて、アップで登場人物の圧倒的な情熱と苦痛の表情を映す。映像に濃淡をつけつつ、現実と虚構らしきものを混ぜている編集も悪くない。できるかぎり大画面の映画館で観たい映画だ。観る映画館を変えたのは正解だった。
ドラマーの成長物語「セッション」の音響デザインを担当したローレン・ハダウェイ監督は割と多めに演技者のバックに音楽を流す。不安を呼び起こす弦楽器の音楽だけでなく60年代のブレンダリーやコニーフランシスの曲を織り交ぜるところにセンスを感じる。でも、音楽の量に賛否はあるかもしれない。
⒊エスターの子役
今回事前にあの「エスター」のイザベル・ファーマンが演じていることはまったく知らなかった。自分のブログを読んでくれた女性から「エスター」を勧められて観たら、イヤイヤ凄い恐怖の波状攻撃であっと驚いた。色んな人に勧めて驚いてもらってからもう13年経つ。当初の「エスター」は映画ファンには有名作品のはずなのに、その主役であることを強調しないというのが自分には不思議でならない。
精神が徐々に不安定になっていくシーンは見ものだ。自傷行為には思わず目を背けてしまう。衝撃のラストも印象的だ。今回は大人の世界を垣間見るためにパーティで男といい仲になっての濡れ場や女性の恋人とのレズビアンシーンも用意されている。あのエスターも大人になったんだね。ただ、ボート競技が主題のこの映画の主役は楽ではないはず。撮影前の6週間、毎朝4時半に起床し、1日6時間の水上トレーニングを実施したという作品情報を見ると相当な鍛錬を重ねたようだ。イザベル・ファーマンの成長を感じてうれしい。