映画「シェフ~三ツ星フードトラック始めました」を映画館で見てきました。
ジワジワ元気が出るグルメ映画であった。映画「アイアンマン」の監督
ジョン・ファヴロー が自ら監督・脚本・主演をつとめる。料理評論家に酷評され大ゲンカをしたシェフがSNSでいじめられた後、キューバサンドイッチをフードトラックで作りながら再生をはかるというストーリーだ。いきなりかかる音楽がごきげんで、そのあと2時間近く快適な気分でいれた。
ロバート・ダウニー・Jr、ダスティン・ホフマン、スカーレット・ヨハンソン ら超一流キャストが出演するのは
ジョン・ファヴロー の人徳か?自分の大好きなスカーレットちゃんはここでは露出度少ない。
料理人カールキャスパー(
ジョン・ファヴロー )は、ロサンゼルスの人気フレンチレストランを取りしきるシェフだった。ある日、レストランにSNSのフォロワーが多く、影響力がある有名料理ブロガーが来店することになった。オーナー(
ダスティンホフマン )に言われるがままに定番メニューを振る舞ってしまうと、予想に反して酷評を受ける。カールはムカつき反論した。それを料理ブロガーがフォロワーに転送し炎上する。
そこで次の来店の時、新しいレシピで料理を作ろうとするが、オーナーは人気の定番メニューに固執しており、怒ったカールは辞表をオーナーにたたきつける。しかも、酷評されたブロガーが食事しているところへ現れ、大ケンカをしてしまう。この映像がSNSを通じて世間にばらまかれてしまい取り返しがつかない。働き口はどこにもない。
そんな彼を心配する元妻イネズ(
ソフィア・ベルガラ )の提案で、カールは息子パーシーと3人で故郷のマイアミを訪れる。そこで食べたキューバサンドイッチの美味しさに驚き、フードトラックで移動販売することを思いつく。譲り受けたボロの車を息子と一緒にきれいに掃除して、店としての体裁を整えると、ロスのレストランにいた助手がやってくる。カールは、仲間たちの協力を得てマイアミから販売をスタート。ニューオリンズ、オースティン、ロサンゼルスへと車を走らせる。。。
マイアミが舞台になる映画って素敵だ。バックの風景もさることながら、たいていはラテン、キューバ系のミュージックが流れることが多い。この映画も例にもれない。色合い鮮やかなシーンの中で、ラテン音楽が流れてくるとこちらもウキウキする。後半はロードムービーとなり、マイアミからテキサス方面に車を走らせる。若干音楽の系統はかわるが、ごきげんの度合いは変わらない。
1.葛藤の構図(料理人⇔オーナー、料理人⇔グルメブロガー)
定番料理をめぐる料理人とオーナーとの葛藤は続いている。でも有名グルメブロガーがレストランに登場しなければ、ケンカ別れすることはないだろう。大多数の顧客は定番料理を楽しもうとしているのだからメニューを変えるなとオーナーは言うのでやむなくカールは従う。その結果が料理評論家の酷評だ。しかも、書き方が気に入らない。ここからがいかにも現代の映画らしい展開だ。
食べに来た影響力のあるツイート主にはとんでもない数のフォロワーがいるのだ。反論すると大勢の料理ファンのフォロワーが知ってしまう。それでも、このケンカを知って、多くの食通がレストランにやってくる。列ができるくらいだ。でも復活の料理を出す前にオーナーとケンカしてクビになる。晩回のチャンスがなくイライラするだけ、そしてグルメブロガーにタテつくとなんと、その映像はyoutubeにアップされて大騒ぎ。悪い話が直後に広がるというこの構図は昔の映画にはありえないものだ。
2.ごきげんな音楽
これが抜群だ。緩急を使い分けたというより、ずっとハイテンションで続く。ラテンの色彩も強いがそれだけではない。ジャズ系にヒップホップと、ごきげんな音楽が続きまくるこの映画をみて元気づけられるところだ。
何よりお気に入りだったのが、
マーヴィンゲイの「セクシャルヒーリング(Sexual Healing) 」 を息子とともにカールが歌うシーンが愛らしくていい。この歌詞はもともとかなり過激なはずだけど、ちょっと変えているのかな?
最後に
Perico Hernandez「Oye Como Va 」 サンタナも歌っていたこの曲でいい形で締めくくりでかける。これはいい感じだ。
同じPerico Hernandezが歌うこの曲もいい↓
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3.ソフィア・ベルガラ
カールの元妻役だ。セレブ風に暮らしている。息子を介してつながりがあるが、彼女もマイアミ出身という設定だ。もともとコロンビア出身でラテン系の役柄は得意だ。
最近
「マチェーテキルズ」「ジゴロインニューヨーク」 と連続して彼女の出演作品を見て相性がいい。これらの映画ではSMクラブの女王みたいなキャラだけど、今回はちょっと違う天使のようないいオンナ系、これも悪くない。
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それにしても最初のフレンチにしてもこれほどまで食欲を誘う映画は少ない。終わり方もさわやかでいい。
タイプは
ドイツ映画「ソウルキッチン」 に似ているけど、こっちの方が好きだ。
(参考作品)