映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

映画「アクトレス 女たちの舞台」 ジュリエット・ビノシュ

2015-10-29 20:25:22 | 映画(洋画:2013年以降主演女性)
映画「アクトレス 女たちの舞台」を映画館で見てきました。


ジュリエット・ビノシュとは相性がいい。それだけの理由で映画館へ足を運ぶ。クリステン・スチュワートとクロエ・グレース・モレッツの一緒に出ている女優もこれからのハリウッド映画を支えていく存在だ。名女優が20年前演じた出世作に再度オファーがかかる。主人公に翻弄される中年上司の役で受諾するか迷うが、出演に向けてスイスの美しいエリアでマネジャーと稽古に励みながら、若い新進女優との共演に臨むという話だ。

スタートから秘書との掛け合いが続くが、最初は妙に眠気を誘う。スイスに舞台が移ってから少しづつ慣れていくが、女性的な会話が続くので正直なじめない。「イングリッシュ・ペイシェント」や「存在の耐えられない軽さ」のようなジュリエット・ビノシュの代表作とちがいストーリーにしまりがない。男性がほとんど活躍しない映画である。それでも3人の女優の演技自体はわるくない。見応えのある部分もある。バックのクラッシック音楽も選曲がよく、美しいスイスの風景や建物をみているだけでも目の保養にはなったけど。


チューリッヒに向かう列車の中。大女優マリア・エンダース(ジュリエット・ビノシュ)と、そのマネージャー兼個人秘書のヴァレンティン(クリステン・スチュワート)が乗っている。マリアは売れっ子、出演依頼の電話はいまだに多い。
マリアは、劇作家ヴィルヘルム・メルヒオールが、その功績を称えた賞を受けることになり、その代理としてチューリッヒに向かっている。20年前、マリアは、メルヒオールの書いた戯曲「マローヤのヘビ」の舞台でブレイクした。メルヒオールは、戯曲のタイトルになったマローヤのすぐ近く、シルス・マリアにいる。

列車の中にメルヒオール死去の知らせが入り、マリアは驚く。チューリッヒに到着すると、メルヒオールへの授賞式に向かう。。夜のレセプションで、売り出し中の若い演出家クラウス(ラース・アイディンガー)が、マリアに面会を求めてくる。クラウスは、「マローヤのヘビ」のリメイクを企画中で、マリアに出演を依頼する。かつてマリアの演じた20歳のシグリッドではなく、シグリッドに翻弄され、自殺を図る経営者のヘレナ役だった。クラウスは、かつてマリアの演じたシグリッド役に、ハリウッドで売り出し中の女優ジョアン・エリス(クロエ・グレース・モレッツ)を起用すると、マリアに告げる。ためらうマリアに才能ある演出家の作品なら出るべきとヴァレンティンは出演を勧める。


マリアとヴァレンティンは、シルス・マリアにあるメルヒオールの山荘を訪ねる。メルヒオールの妻、ローザ(アンゲラ・ヴィンクラー)が出迎える。ローザはマリアを、シルス・マリアの近くのマローヤ峠に案内する。雲の流れが、まるでヘビのようになることから、「マローヤのヘビ」だと解説する。 それでもマリアは「マローヤのヘビ」のリメイクへの出演をためらうので、ヴァレンティンが懸命にマリアの出演を促そうとする。そしてヴァレンティンは個人的舞台稽古のあいてになってあげるのであるが。。。

1.シルス・マリアとマローヤのヘビ
原題は「シルス・マリア」である。シルス・マリアは地名で、スイス東南部、高級山岳リゾート地で知られるサン・モリッツからバスで20分程のところにある標高1,815mの小さな集落である。谷筋にある4つの湖が神秘的で、マローヤ峠に雲海がゆったりと流れるさまは「マローヤのヘビ」といわれる。それ自体が主人公が出演する戯曲の題名だ。
映画ではその美しい姿を映しだす。


2.往年の名女優と新進女優の対比
主人公マリアは現在も大女優である。ひっきりなしに仕事のオーダーが入るけど、気難しく気にいらないと出ない。名作「サンセット大通り」のグロリア・スワンソンは往年の栄光を追い求める落ちぶれた女優だが、決してそうではない。主演でない映画に出る必要もないが、個人秘書にこの脚本家の作品ならと言われ出演を決意する。お世話になった脚本家が亡くなったことも影響があるのであろう。


初対面の共演2人の出会いは、若いジョアンがベテランのマリアに若干ゴマをすり、この子感じ悪くないじゃんと感じる。しかし、そのまますんなりはいかない。まだ若いのに自由奔放に有名作家と不倫をしたり、行動が向こう見ずで大胆だ。自分に自信もある。そしてマリアがある場面で、ジョアンにちょっと間をとったらというと、否定していやがり、そんな必要があるのとかわす。この場面が一番の見どころかなと感じる。

3.ジュリエット・ビノシュ
超名作といえる「イングリッシュ・ペイシェント」「存在の耐えられない軽さ」ばかりでなく、このブログでも「夏時間の庭」とか「ショコラ」なんて作品までとりあげている。「こわれゆく世界の中で」ではいい年をして脱いでいるが、この映画でも気前よく脱いで、真っ裸で泳ぐシーンがある。もっと若いときに大胆になった方がよかったのにと思うが、女心はよくわからん。


実際のマリアの人生に照らし合わせているような戯曲のセリフをクリステン・スチュワートと掛け合いで稽古する場面にはいろんな意味を含んでいるんだろうなあと感じるが、男の自分にはちょっと退屈だな。

(参考作品)
存在の耐えられない軽さ
ジュリエット・ビノシュの出世作、当時23歳


夏時間の庭
ジュリエット・ビノシュとオリヴィエ・アサイヤス監督とのコンビ作品
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映画「ドローン・オブ・ウォー」 イーサン・ホンク

2015-10-28 20:02:39 | 映画(洋画 2013年以降主演男性)
映画「ドローン・オブ・ウォー」を映画館で見てきました。


総理官邸の上をドローン機が飛んでいたことがわかり大騒ぎになってから、日本でも一躍ドローンの存在が話題になり規制が加わった。この映画では、実際に中東の紛争地区でアメリカのドローン機がテロリストの疑いのある連中をゲーム感覚でミサイルで攻撃するという話だ。狙撃のためのスイッチを押しているのは1万2000キロ離れているラスベガスである。ちょっと驚く。

映画の内容はイーストウッド監督「アメリカンスナイパー」に似ていて、ドローン機の狙撃の名手が大量に人を殺すことで感じるストレスで精神が不安定になる主人公をイーサン・ホンクが演じている。厭戦映画ともいえるが、自分の知らない世界を描いて興味深い。

ラスベガス郊外の空軍基地の一角にあるコンテナで、テロリストの動きを常に監視しているチームの姿を映しだす。トミー・イーガン少佐(イーサン・ホーク)は、かつて戦闘経験豊かなパイロットであった。現在は紛争地域から約12000キロ離れた場所から、タリバンに攻撃を加える任務についている。地上3000mの高さに位置するドローンから映し出される映像が、テロリストのアジトを映しだす。間違いないと上司が判断した時、命令に従ってミサイルで攻撃するのだ。


上司のジョンズ中佐(ブルース・グリーンウッド)は、トミーの腕を高く評価している。トミーは、妻モリー(ジャニュアリー・ジョーンズ)と幼いふたりの子供と近くの一戸建て住宅に暮らしている。監視は延々と続き、重要人物が射程に入った時は家にも帰れないことがある。ある日、新人の女性兵士スアレス(ゾーイ・クラヴィッツ)が入隊、トミーとコンビを組むことになる。スアレスは、ミサイルを誘導するレーザー照射の任務につく。2人が標的とする場所を民間人の子供が歩く、それなのに命令がくだり、関係ない人たちが巻き添えになってしまう。こういう理不尽な命令が続き、トミーのストレスは高まり、酒量は増え続けている。夫婦の仲もうまくいかなくなっているのであるが。。。


いくつかネタバレあります。

1.民間人を巻き込む狙撃命令
映画「アメリカンスナイパー」で狙撃された男が持っていた武器を小さい子供がもって射撃しようとしているところを主人公が狙いを定め、武器を捨てろ捨てろと言いながら、子供が武器を置いてその場を離れ、撃てなくてよかったとつぶやくシーンがあった。ここではモニターを見ている上司から容赦なく命令が下る。この要人を生かせていたら、いずれアメリカの一般人が被害を受ける。そう説得されて狙撃するが、まわりには無実の人たちも含まれている。むごいなあ。


モニターで、トミーと女性兵士がタリバンのナンバー2の隠れ家を監視している。ナンバー2の使用人らしい女性が、その隠れ家を訪れるタリバン兵らしき男から暴行を受けるばかりでなく、強姦される。ドローンが生々しく映しだし、女性兵士が顔をそむける。でも関係ない人物には何も手を出せないのだ。女性にとって屈辱的なシーンが何度も続き、女性兵士もだんだんイヤになってくる。でもこれでは終わらなかった。
ラストに向けて、この場面の決着が出てくる。それまでイヤなシーンが続いたが、妙にすっきりしてしまう。

2.攻撃結果確認
ミサイルで対象物を爆破したあと、何人が死んでいたか確認する場面が出る。「攻撃成果評価」とここでは言っている。民間人が絡んだちょっとやばい狙撃ではそれをしないが、基本的にはすべて行われる。ドローン機からの映像は鮮明でそれがわかるのだ。当たり前におこなわれるべき行為だと思うが、第2次世界大戦中の日本ではこれがおこなわれず、推測で戦果を過大評価し、誤った作戦に進んでいってしまったことが1人の大本営参謀堀栄三によって語られている。


戦果は大きくない。。。第一誰がこの戦果を確認してきたのだ。。。。やはりこれが今までの○○島沖海軍航空戦の幻の大戦果だったのだ。堀はそう直感した。ブーゲンビル島沖航空戦では、後になってみると、大本営発表の十分の一に足りない戦果であった。(大本営参謀の情報戦記 堀栄三より引用)

そして堀参謀は航空戦での戦果は大きくないと現地より電報を打つ。それでも「君の台湾沖航空戦の戦果判断は間違っている」と他の軍幹部にたじたじにされる。しかし、実際には大きな被害を受けていないアメリカの艦隊は正攻法でレイテ島に上陸し、日本軍はコテンパンにやられるのだ。

米軍は常に戦果確認機をだして写真撮影をするのが例となっているが、日本の海軍でも陸軍でもその方法は採られなかった。これが国運を左右する結果を招いてしまったことは肝に銘ずべきであろう。とにかく目で見ることは戦果確認の一番大事なことであった。(大本営参謀の情報戦記より引用)

台湾沖航空戦で大勝利したという誤った情報で、大元帥である天皇陛下にも誤った判断をさせてしまった。堀参謀の情報もありルソン島を守ろうとする山下奉文大将と寺内元帥の意見はまとまらない。それに対して天皇陛下は「一度「レイテ」で叩いて、米がひるんだならば、妥協の余地を発見できるのではないかと思ひ、「レイテ」決戦に賛成した。」(昭和天皇独白録より引用)
天皇陛下は台湾沖航空戦の誤った報告があったため、寺内元帥に指示し、山下大将はいやいや受けさせられた。それは単純に軍部が戦果確認をしていなかったということのせいだとすると軍の怠慢の責任は重たい。

上司や株主に対してはいい話をしたいのは山々だけど、結果がよくなくても正確に報告するのはビジネスでも同じだと思う。

3.無差別殺人とストレス
米軍によって日本領土は東京大空襲をはじめとしてたいへんな爆撃の被害を受けた。その戦闘機に乗っていた人たちは同じようなストレスになることはなかったのであろうか?無差別に爆弾を投下しているなら、相手の顔を見ることはない。それだけでも違うだろう。今回の主人公のようにドローン機から相手の姿やふるまいがはっきり認識できると、違うかもしれない。そんなことを思った。自分がこの主人公の立場になったら、命令には従うけど、同じような悪夢に襲われる気がする。

いろいろと考えさせられる映画だ。
いずれにせよ、科学の力による戦闘がひと時代前とちがうことを実感させる。

(参考作品)
アメリカン・スナイパー
天才狙撃者の精神の不安定


大本営参謀の情報戦記―情報なき国家の悲劇
日本軍の怠慢さが顕著にわかる名著
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映画「ジョン・ウィック」 キアヌリーブス

2015-10-21 19:05:44 | 映画(洋画 2013年以降主演男性)
映画「ジョン・ウィック」を映画館で見てきました。


キアヌ・リーブスが殺し屋を演じる新作の評判がいい。気になり足を運ぶ。CIAなどの諜報機関を引退したオヤジが、ひょんなことで事件に巻き込まれ、寝た子を起こされ立ち回るなんてパターンは多い。ここでも似たようなパターンだけど、むかし凄腕の殺し屋で今は堅気の主人公が昔は味方だったロシアンマフィアと対決するという話である。古典的なアクション映画の色彩が強く、なかなかおもしろいけど絶賛という所まではいかないなあ。

ニューヨークの片隅で、主人公ジョンウィック(キアヌ・リーブス)が車をぶつけながら、スマホで妻(ブリジット・モイナハン)と一緒の映像を見ながら感傷に浸っている。妻は病気で亡くなってしまい一人暮らしとなる。葬儀のあと遺言のように子犬がおくられ、妻の生き変わりと思って大事に扱うとする。


ジョンは69年型ムスタングを大事に乗っていた。ある時、ガソリンスタンドで給油をしていると、3人組の不良連中が同じように給油で来る。そのうちの1人ヨセフが車を気にいり、「いくらで譲る」といってきたが、売る気がないジョンはその場を立ち去る。
その夜、子犬の様子がおかしいので目を覚ますと、覆面をした3人組が家に侵入していて、ジョンは不意打ちをくらい倒れる。しかも子犬を殺して、カギをもってその場を立ち去った。


その3人は改造車をつくっている自動車工場へ向かう。首領格のエセフが工場主に改造を依頼すると、車に見覚えがある工場主がヨセフを問い詰める。ヨセフ(アルフィー・アレン)はロシアンマフィアの親分ヴィゴ・タラソフ(ミカエル・二クビスト)の息子で、工場は父親の配下にあるものだった。それでも工場主はヨセフを殴り追い返した。殴ったことに腹を立てた父親ヴィゴは工場主に電話を入れる。すると、工場主は「この車はジョンウィックのものだ。」と答える。ヴィゴは何も言えない。

ジョンウィックはロシアンマフィアのヴィゴと一緒に仕事をしていた殺し屋だったのだ。以前ジョンから恋人と一緒になるために足を洗うと聞いたとき、この殺しをやってくれたら赦すという条件をジョンが引き受け、仕事を完遂し、ヴィゴは今の地位を得たのだ。
えんぴつ一本でも人を殺せるという殺しの実力を知っているヴィゴはジョンに電話を入れるが、返事はない。すぐさま自分の手下をまとめてジョンの家に送る。ヴィゴは大勢の殺し屋をあっさりさばき、次の標的を息子のヨセフへの復讐とするのである。


このあとは、ジョンはまわりの護衛を倒せてもなかなか本丸にはとどかない。しかも、ヴィゴはジョンウィックの親友を殺し屋として雇い、それ以外にも女殺し屋を刺客としてジョンの部屋に送るが。。。

1.キアヌ・リーブス
「スピード」や「マトリックス」で名をあげたキアヌリーブスも今や51歳である。それでも根強い女性ファンがいるのか、アクション系映画では珍しく女性の1人鑑賞も目立つ。「るろうに剣心」の佐藤健のように次から次へとスピーディーに相手を倒す。この身動きは十分彼女たちの期待にこたえていることだろう。

格闘アクションでは柔道技が目立つ。外国のアクション映画で投げがこれほど多いのも珍しいし、関節技もよく見せてくれる。


この主人公は「ゴルゴ31」のような完ぺきな殺し屋というわけではない。最初に住居侵入された時も、不意打ちにあってしまうし、ラストに向かっては相手に拘束されてしまうことすらある。キアヌリーブス「三船のような人物」とインタビューで語っているのをみて、この時なるほどと思う。映画「用心棒」でも、三船敏郎演じる用心棒が圧倒的な強さをほこるのに、最後に向かってあっさり相手に拘束されてしまうシーンがある。そのシーンを連想した。強いだけでない人間性も示す。

2.殺し屋支援部隊
この映画では殺し屋の裏方も見せてくれる。ロシアンマフィアに自宅を襲われたときに、相手をコテンパンにやっつけたあとに、ワゴン車が来る。そこに乗っているのは「掃除屋」の連中だ。死体を運び、部屋をクリーニングをして匂いを消す。そんな奴らを映しだす。これって一回見たことあるなあ。
サミュエル・ジャクソン主演の「ザ・クリーナー」という映画で同じような「掃除屋」を映しだしたけど、今回見るのは二回目だ。こういう連中って日本にもいるのかな?そればかりは反体制系とご縁のない自分はわからない。

あとは、仕事をするときに宿泊する定宿のフロントマンだ。久々に来た主人公にたして、殺しのコンシェルジェ的仕事をする。相手にやっつけたときに、黒澤映画「酔いどれ天使」の志村喬のような闇の医師を手配したりもする。その時の報酬は金のコインだ。最初何と思ったけど、殺し屋界に流通する特別効果ということなのだろう。おもしろいなあ。

60年代の映画というと、冷戦を反映して米英ともに対ソビエトが鮮明な映画が多かった。今はロシアンマフィアがよく出てくる。働きものが多く、移民の中でも財を築いている人が多いという。この映画の中でも夜の遊び場スポットを映しだして、プレイボーイ誌のヒュー・へフナーみたいにロシアンマフィアが女をはべらせているシーンの印象は強く残る。

いつも思うんだけど、銃をバンバン撃っているのに、最後は武器なしで素手で戦おうってなること映画見ていると多いんだよね。
こんなことないでしょ。それにこの映画死んでもいいのに生かされることが多すぎ、それがマイナス


(参考作品)
ザ・クリーナー 消された殺人
死体の掃除屋登場する。


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映画「アメリカン・ドリーマー」 ジェシカ・チャスティン&オスカー・アイザック

2015-10-14 18:53:45 | 映画(洋画 2013年以降主演男性)
映画「アメリカンドリーマー 理想の代償」を映画館で見てきました。


「インターステラー」以来のジェシカ・チャスティン登場で、まだ自分が大学生だった頃のニューヨーク移民の話だという。主人公は「インサイドルーインデイヴィス」オスカー・アイザックである。一代で財産をつくりあげたニューヨークで商売を営む移民上がりの主人公が業況拡大をいやがるライバル業者の執拗な嫌がらせを受ける話である。80年代前半の退廃的なニューヨークの姿をあらわにした映像が気になり見にいった。原題は「A Most Violent Year」、まさにその年1981年はニューヨークが最悪に荒れきっていたころで映像でもその部分をあぶり出す。
しかし、内容の要旨がつかみづらい。異邦人の自分には理解不能な部分があるのか、雰囲気をつかみながらもそのまま成りで最後まで見たといった感じだ。

1981年、ニューヨークが舞台だ。ヒスパニック移民のアベル(オスカー・アイザック)とその妻アナ(ジェシカ・チャスティン)は灯油の販売でのし上がっていた夫婦だ。


石油の備蓄をして事業拡大するために、イーストリバー沿いでマンハッタンのビル群を見渡せる250万ドルの土地購入の手付金としてユダヤ人の地主に40%の100万ドルを支払った。その直後、彼の成功を阻止しようとする何者かの手によって、タンクローリーに積荷したオイルの強奪、誰かのタレこみによる地方検察からの嫌疑などの嫌がらせを次から次へと受ける。30日後に土地残金決済がきまっていたが、信頼していた銀行からの融資を突然断られる。アベルは金策へと動くが、簡単には150万ドルは用意できない。このままいくと、100万ドルが手付流しとなってしまうのであるが。。

日本ではせいぜい土地購入の手付金は10%である。ところが、ヒゲのユダヤ人売主は40%とる。銀行とは信頼関係で結ばれていたが、地方検察に立ち入り調査を受けていることや、タンクローリー強奪に抵抗した社員が銃をつかって撃ち合いになったことを警察にとがめられたことなどで、銀行が不審に思い融資が断られる。他に金の目当てはない。ひたすら金策するしかないのである。

八方ふさがりなのに、いまだ周りでは変な事件が起きる。
この映画は追いつめられた主人公がどう切り抜けていくのかをしっかり追跡する。




以下若干ネタバレだが

緊迫感のあるシーン1
従業員と無線で連絡をとりあって、何か危険なことがあれば知らせろということになっている。すると、自社のタンクローリーが襲われる事件がおきる。現場にすぐさま向かう主人公アベル。タンクローリーのあとを懸命に追うベンツ。緊迫感のあるシーンだ。車はクネクネと普通に道をそれ、地下鉄の横トンネルの中にまで入っていく。気がつくとタンクローリーは倒れている。


中には男がいたが立ち去る。逃げる男を主人公が追いかける。男は地下鉄で電車に乗る。閉まる寸前のドアに入り込むのをみて、あわてて車両に入る主人公だ。主人公は懸命に探すがわからない。そして見つける。このあたりドキドキしてしまう。

全体的にわかりづらい部分が多いけど、このあたりは万国共通のスリル

緊迫感のあるシーン2
手付流しを目の前にして、懸命に金策に走る主人公は高利貸しや同業者のあたりもまわる。なかなかうまくいかず、ユダヤ人の地主にいったら、3日だけ待ってくれるという。ここで妻アナ(ジェシカ・チャスティン)が登場、思いもかけない展開へ。そう彼女が助け船を出すのだ。


何が言いたいんだろう。自営業者の夫婦一心同体ということが言いたいのであろうか?このあたりは自営業者の人が見ると、何か思う所があるだろう。いや、サラリーマンでも妻に隠れてこそこそ悪いことをしていたが、最終奥さんにあと始末をしてもらうことがあるかもしれない。

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌
オスカーアイザックのフォーク歌手ぶり


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丹波で食べる松茸

2015-10-12 14:57:28 | 散歩
丹波篠山へ行ってきました。

新大阪から特急で1時間半、途中あの脱線事故現場付近を目のあたりにしながら列車で向かう。
柏原という駅からちょっといくと
日本の背骨のような場所へ行く


水を落とすと片や日本海、片や瀬戸内海だそうだ


いよいよ料理旅館へ向かう。
すげえ松茸だ。でけえ


黒豆の枝豆だ。これもでかい

松茸を焼く




これを食べるんだけど、ゆずやら塩つけなくてもいい感じ


奥丹波の日本酒もいける。

ワインとあわせてもいい

すきやきだ。




ネギがすげえ


松茸も混ざっているところがミソ


土瓶蒸し
いつも秋の回席というと松茸はせいぜいこれくらいだよね。




松茸ごはん


すげえ大名旅行だ。
グルメ漫画の大家は高校の大先輩だが、あの有名人がわざわざここまで来るらしい。
すごいところだね。
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映画「バクマン」 佐藤健&神木隆之介&大根仁

2015-10-08 18:02:05 | 映画(日本 2015年以降主演男性)
映画「バクマン」を映画館で見てきました。
これはおもしろい。娯楽としてよくできている作品に仕上げられている。


映画「モテキ」で最高のエンターテインメント作品を作り上げた大根仁監督の最新作で、同名漫画の原作を映画化したもの。佐藤健はすばやい剣捌きで一世を風靡した「るろうに剣心」とは一転、高校生の役を演じる。部活も入らず勉強もしない2人の男子高校生が漫画家を目指し、悪戦苦闘する話が基調だ。一時は600万部以上も売れまくっていた週刊「少年ジャンプ」に自ら売り込む少年たちのサクセスストーリーである。青春の匂いをさせながら、少年たちの一喜一憂をテンション高く表現するのは「モテキ」と同じ、それに加えて漫画出版界の裏側も見せて大人の世界も映し出す。映画の最後まで実に楽しく見れた。

真城最高(佐藤健)は高校2年生、勉強に身が入らないし、かといって部活にも入っていない。叔父(宮藤官九郎)が漫画家で小さい頃からその仕事ぶりを見て絵心があり、クラスで席が近くの美少女亜豆美保(小松菜奈)のスケッチをこっそり書いていた。そのスケッチをうっかり同じクラスの木秋人(神木隆之介)に見つかったところ、一緒に漫画を描かないかと誘われる。秋人は子供のころから作文を書くのが好きで、自分がストーリーをつくって最高が絵を描けよとコンビを組もうというのだ。

最高の叔父は「少年ジャンプ」の連載をおろされ、失意のまま病気で8年前に亡くなったが、漫画を描く仕事場はそのまま残っていた。


突然の誘いに最高はまだ気がのらない。そんな時ひょんなことで描いていた美保のスケッチが見つかってしまう。とっさに漫画家を目指していると2人が言うと、美保も最高に好意を寄せていて、自分は声優になろうと思っているけど、もしお互いに夢が実現したら結婚しようという話になり、俄然やる気を出す。

2人で作品を頑張って完成させ、少年ジャンプの編集者服部(山田孝之)のもとへ持参した。こういう持ち込みの世界は2度読んでくれて、こう変えたらいいんじゃないかと批評をしてもらったら上出来と言われ、喜ぶ2人。懸命にやりなおして再提出したら、手塚賞に応募したら佳作くらいにはなるよと。それでは連載にならないので最高は満足できない。すると横で聞いていた編集長の佐々木(リリーフランキー)が口出しまだまだ未熟だと言う。


同じ高校生の新妻エイジ(染谷将太)が入選して「ジャンプ」連載を目指していて、2人はまだそのレベルに達していないという。2人は落胆して帰ったが、そこから夏休みを二か月仕事場で缶詰めにして張り切る。

結果として手塚賞に応募し、準入選した。ただ、長年苦労して連載を目指しているライバルたちが大勢いて、いざ連載するとなるとハードルがまだまだ高いのであるが。。。


私自身は「少年ジャンプ」に育てられたわけではない。もっとも初期の「男一匹ガキ大将」や「ハレンチ学園」は楽しんでみた方だけど、高校過ぎてから、普通の読書にはまっていったので漫画に縁が薄くなった。そういった自分でも、少年ジャンプの編集会議で連載する作品が選ばれていく過程や、読者アンケートの返送によって、上位が称賛され、悪いと打ちきりになる話などは興味深く見れた。しかも最後に向けてのエンディングロールで漫画本の裏表紙でスタッフ名を紹介するのには驚く。編集を含めてよく練られてできている印象を受けた。

1.佐藤健
「るろうに剣心」で一皮むけてきたなと感じていたが、いきなりの高校生役はすでに26歳にもなっていると若干戸惑う所もあるだろう。ぼやけ気味で解像度が高くない映像もさすがに配慮している。うれしい出来事があった時に神木と一緒にテンションの高い大声をだしたり、小松菜奈との純愛場面が初々しかったりで目線を落としている部分がいい感じだ。


神木隆之介「るろうに剣心」では佐藤健と互角並みの剣の捌きを見せていたけど、ここでは「桐島部活やめるってよ」で見せたようなナイーブなパフォーマンスが高校生らしくて見える。

2.大根仁
映画「モテキ」は非常に楽しめた。ただ、映画「恋の渦」はごちゃごちゃしてどちらかというと、そんなに好きではない。でも今回は「モテキ」の匂いを感じて映画館へ向かう。大根仁には雑誌「POPEYE」で連載記事がある。「東京タイアップデート」という企画で、毎回雑誌社などの業界人のかわいい女性とデートする企画だ。これがムチャクチャおもしろい。だいたい20代後半から30前半にかけての女性と大酒飲みながらデートするんだけど、ふられキャラがフーテンの寅さんみたいなんだよね。
(実はある時POPEYEがすごくおもしろくなったことに気づいて読むようになった。会社の人たちは自分が読んでいるのをみてビックリ。でも読ませてあげたら、内容の充実ぶりに再度ビックリ。)

それ以外でも大根仁の話っておもしろいんだよなあ。この映画を撮り終わって編集に移ろうとした時、一息ついて女性をデートに誘おうとしたら13人連続でふられたなんて話もPOPEYEに書いてあったな。


このふられキャラがあるから今回の映画もできたんだろう。それにしても小松菜奈をずいぶんとキュートに撮るねえ。

サクセスストーリーって、年をとってもなんか元気づけられるところあるんだよね。
いくつも障害がころがっていて、何度もくじけそうになる2人の主役が少しづつ成長していく姿を見るのは気分いい。
おすすめの映画だ。

(参考作品)
るろうに剣心 京都大火編
佐藤健と神木隆之介の共演(参考記事


モテキ
大根仁監督作品(参考記事
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映画「パパが遺した物語」 ラッセルクロウ

2015-10-07 19:54:49 | 映画(洋画 2013年以降主演男性)
映画「パパが遺した物語」を映画館で見てきました。


もともと父娘の交情を描いた映画は好きで、予告編でピンと来て見に行ってきました。母を交通事故で亡くした後に父娘で生活することになった時の2人の話と25年後セラピストになっていた娘が精神の安定を失いながらも再生していこうとする話を交互に語っていく。
こういう映画にはいつも涙腺を刺激されるが、今回はまったくそうならなかった。
ここまで泣けないのはちょっと期待外れということかな。

作家ジェイク(ラッセルクロウ)は浮気を妻に見つかり、車の中で攻め立てられている時に交通事故を起こしてしまう。夫はなんとか助かるが妻は亡くなってしまう。結局7歳の娘ケイティ(カイリー・ロジャーズ)と2人で暮らすことになる。ところが、仕事がうまくいかないことで躁うつ病を発症し、かなり強い発作をおこすようになり長期の入院を余儀なくされ、娘は妻の姉(ダイアンクルーニー)の家族のもとで預けられる。7ヶ月たって退院して、娘を迎えにいくと、義姉より養女に欲しいと言われる。父ジェイクは当然拒否し、娘を連れ帰る。その後も義姉夫婦は作品が売れず困窮している父への不信感から引き取ろうとするのであるが。。。


25年後、ケイティ(アマンダ・サイフリッド)は大学院で心理学を学び、心理セラピストになっていた。しかし、幼少時のトラウマがあるせいか、精神的に不安定で夜バーで一晩限りの関係をもつ男あさりをすることがあった。その後父の作品を読んだことがあるという作家志望の青年キャメロン(アーロン・ポール)と知り合う。


会話を重ねるうちに一気に魅かれていくのであるが、長い間に身についていた悪い習慣から抜けきれずにいて、夜1人で飲んでいる時に男を誘惑してしまう。それがキャメロンにもわかってしまうのであるが。。

それにしても脇役の顔触れすごいよなあ。ジェーンフォンダ、オクタビア・スペンサーのアカデミー賞受賞組だけでなく最年少でアカデミー賞主演女優賞の候補になったクヮヴェンジャネ・ウォレス、フランスの美人女優ダイアンクルーガ―などちょっと良く集めたよね。でも活かせていないんじゃない。泣けない期待外れの話をするのもちょっとどうかと思うけど、ネタバレありでちょっと語ってみる。

1.父親(ラッセルクロウ)
なかなか作品がうまく書けずスランプになり、躁うつ病になってしまうという構図はありがちだ。ここではかなり強い発作を発症する場面を序盤戦から何度も映す。2回もアカデミー賞の主演男優賞をゲットした実力があるラッセルクロウだけにこのあたりの演技は抜群で、症状を研究して演技に臨んだ感じもうかがえる。でもそれだけなんだよなあ。


7ヶ月間預けた先の義姉に養女にするということを何度も言われる。それ自体もストレスを加速させる原因だ。しばらく子供を預かった母親が、育てた子供から離れたがらないなんて話は自分の身内にもよくあるしわかるけど、ちょっと大げさにとれちゃうんだよなあ。
それはそれでいいけど、訴訟をおこしたり、その弁護費用のために父親が必死の金策をしたりということがあるけど、その後がちょっとあっさりしすぎじゃない。ここまできたら、徹底的に主人公たる父親ジェイクを窮地に追いやってもいいような気もするけど。このストーリーの作り方が不満

2.娘(カイリー・ロジャーズ&アマンダ・サイフリッド)
娘役のカイリー・ロジャーズはかわいいし、演技力も抜群だ。将来のハリウッドスターになる十分なる素質があると思う。うまい。
売り出し中のアマンダ・サイフリッドも決して悪くない。精神の不安定さを表情や化粧で表わすところはいいと思う。口を利かなくなった黒人の少女のカウンセラーの逸話もいいいけど、25年後の逸話がどうしても中途半端に見えちゃうんだよなあ。


それにしても、新しいステディな恋人がいるにもかかわらず、夜男あさりをして、自宅に連れ込んでコンドームを恋人に発見されるあの構図はストーリーだから仕方ないけど、妙に不自然だな。恋人と同棲する家にゆきずりの男を連れてくるのも不自然だし、普通処理したあとのコンドームはわかならないようにするでしょう。うかつというよりもこんな子っている??

そういえば「パパが遺した物語」の内容ってどんななんだろうね。
ポテトチップス以外何も触れられていないけど
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高中正義2015年渋谷公会堂ラストライブ2

2015-10-04 11:27:18 | 音楽
高校生の時初めて高中正義のファーストアルバムを聴いた。


サディスティックミカバンドのプレーヤーとしての高中は知っていたが、残念ながらあまりミカバンドの曲には関心が持てなかった。そんな時週刊「プレイボーイ」に新譜紹介みたいな欄があって、高中正義のデビュー作の紹介がされていた。インストゥルメンタルの曲が中心で夏の雰囲気を醸し出すナイスなアルバムがでたという。フュージョンというよりはクロスオーバーと言われていた時代だ。
来日したときは中学生の分際で見に行っているくらいカルロスサンタナも好きで、ジェフべックの「ブロウ・バイ・ブロウ」にはショックを受けた。そんな感じをイメージした。
そうしたら予想を上回る心地良さにショックを受ける。まだこのアルバムを誰も知らなかったので、自慢げにみんなに語りまくり、自分の家で友達と聴いた。夏の雰囲気がなんとも言えずよかった。その後は新しいアルバムがでるのが楽しみ楽しみでしかたなかった。


3回目のMCでは「またMCかよ」とふてくされているような言い方
構成の人がここでMCをやれと指示があるので仕方なくやるなんて雰囲気だ。
観客一体のライブってどういうことだろうと問いかける。高中は小坂忠さんのコンサートがそんな感じだったという。
気がつくと、次から次へと観客が舞台の上に上がっていく。自分もブルースを弾かせてもらったと想い出を語る。

ある意味東京ドームで5万人が一斉にタオル投げをする矢沢永吉のコンサートも観客一体だよねと
ついこの間いったばかりの自分は複雑、そうすると「のってるね!HAHA」と高中がフレーズを口ずさむ。笑うしかない。
自分も高中タオルをグッズとして売ろうかという始末
そういえばグッズ売り場ずいぶん並んでいたけど、いろんなもの売っているんだよね。
開場から開演まで時間がないから買う時間ないよね。ちょっと商売っけないかな

「Ready to fly」のときに、自分も参加型で「hey!」と掛け声を何回もやるんだというとみんなから歓声が上がっていたっけ

そうしているうちに
名曲「AN INSATIABLE HIGH」になってくるとみんなノリノリ
アルバムではリーリトナーとツインギターをやっていたけど、今のサブのギターさんとの掛け合いもいいよ。

そして目ざまし時計の効果音がなって「Early bird」もノッテくるなあ。
このあたりは自分も大学生


まだまだ追いかけていたなあ。

「Ready to fly」になるとおとなしめの観客でも座席をたつ人が多い。
2枚目のアルバムも1枚目のアルバム同様にショックを受けた記憶がある。このロングバージョンが自分の肌にあった。
リズムセクションの安定性がいい。そして参加型のコンサートの公約通り、手をあげる。猪木コールのようだ。いいねえ。



名残惜しそうにいったい退場したあとアンコールに進む。

世間一般に高中の名前が広まるきっかけになったのは「blue lagoon」だろう。
このメロディを最初に聴いた時はこの上ない響きの美しさに感動した。そして頭の中で暗唱できるリードギターのフレーズに「いいね兄貴ー」と言いたくなる。

次は初期の作品を中心にしたメドレー
トウキョウレギーやスウィートアグネスのボーカルソングも含めて、まさに自分にとってのfavoite sonng
非常に気分がよくなる。



もう一曲やるかなと思ったらバラードギターで締める。I remember Cliffordだ。
ストリップ劇場の「かぶりつき」を意識したように、舞台のはじっこに座りギターを弾きはじめる。
観客の目の前だ。
そばからは「いいなあ」「うらやましいな」という女性のささやき声が聞こえてくる。
舞台の片側でやったあと、もう一方でも
かぶりつきに座った人、得したね。

そして全員でお辞儀して終了
本当に大満足!!!オールドファンはみんな満足したでしょう。本当によかった。高中!!ありがとう!!

(参考作品)
 My Favorite Songs 
新作アルバム、カバーが多いけどみんな高中節だよ


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高中正義2015年渋谷公会堂ラストライブ1

2015-10-04 10:14:10 | 音楽
高中正義の渋谷公会堂ラストライブに行ってきました。


高校生時代から足かけ38年の高中ファンなので、10月1日は下半期に突入して会社行事もたくさんある日だけど、長年のヒーローのギタープレイを見に行くしかない。最近出たばかりの「MY FAVORITE SONGS」というアルバムの曲も絶対にやるだろうと予測して、しっかり予習をしてからのぞんだけどそれは正解でずいぶんとやってくれた。

雨の降る渋谷公園通りをテクテク歩いていくと、渋谷公会堂に出る。いよいよ解体が決まったようだ。残念だけどしかたない。若い頃はこのあたりは女性同伴でないと歩く気がしなかったが、今はどうでもよくなった。
意外にあっさり会場の中に入れる。矢沢永吉のコンサートとちがい、男性一人で来ている人が目立つ。自分の前の列はほとんどそうだった。矢沢ファンは群がるのを好むけど、高中のファンはサラリーマン風でどちらかというと悶々としていた少年時代をおくった人が多いのかもしれない。
中には女性もいて、テンポの良い曲で踊りまくるようなオバサンもいたけど、レアだな。

6時半すぎてバックバンドがそろい、高中の登場だ。
「MY FAVORITE SONGS」のジャケットにあるグリーンのカラフルなジャケットで登場する。Thunder Stormからスタート、バックバンドも長年定着しているので安定感がある。ヤシの木と夏を思わせる舞台の美術と照明計画はいい感じだ。二曲目何だったかな?
そしてメンバー紹介を朴訥にする。おなじみの連中だ。


MCに入る。苦手なんだろうなあ、ボソボソ話すけど悪くない。
加藤和彦氏からもらったギターだといっている。フェンダーストラトキャスターだよね。
川の向こうから持ってきたなんてシャレかな?

新しい「MY FAVORITE SONGS」の歌が3曲続く。
最初は「Desafinado」ボサノバの帝王アントニオ・カルロス・ジョビンの名曲をジャズサックスの名手スタンゲッツがカバーしたものを高中節で再カバー
これがいいんだよね。ラテンの香りが心地良い。
日本だと小野リサさんのボサノバで有名かな。

次に同じく「One note samba」同じくアントニオ・カルロス・ジョビンの名曲だ。
のってるねえ、高中!
おそらく新曲まで予習していない人が少ないので、みんな静かに聴いている。
こっちはノッてたまらない。からだがうずうずする。

おっと次もそうか「Le premier Mars」
宇宙に響くような高中のギターが鳴り響く。美しいメロディラインとラテン系のリズムが最高だ。
今度のアルバムではちょっと前のバージョンよりもテンポを落としている。
その方がいいかもしれない。


MCでは軽井沢で1万円を落とした話をしていた。本当にバカっぱなしだけど
江戸時代、相撲取りは「1年を10日で暮らすいい男」と言われたものだけど、高中もそのくらいしかコンサートやっていないよね。
優雅な暮らしをしているなあという印象をさらにもつ

そして定番の「SAUDADE 」となる。
後ろにもう一人ギターをサブにおいて、ツインギターとしているが、これが音楽の安定感をもたらす。
キーボードもパーカッションも最高でリズムセクションがいいからなおのことギターがひきたつ。

アイスランドのフュージョンバンドであるメゾフォルテの「Garden party」がノリノリで最高
原曲のサックスソロを高中ギター節に編曲して、抜群にかっこいい!!これも新しいアルバムからだ。
この曲ってテレビでバックミュージックによくつかわれている定番だけど意外に曲名知らない人多いと思う。
ブラスの感じがアース・ウィンド&ファイアみたいだからね。

これ↓メゾフォルテの曲
聴いたことあるでしょ



そして自分の大好きな「Alone」
メロディアスなギターソロに身を任せると本当にここに来てよかったと思う。
でも途中頭が混乱したのかとちったよね。でもそのくらいいいよ。



大好きな高中が聴けるんだから。。。

(参考作品)
 My Favorite Songs 
新作アルバム、カバーが多いけどみんな高中節だよ
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