映画「ドミノ 復讐の咆哮」を映画館で観てきました。
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映画「ドミノ 復讐の咆哮」はサスペンス映画の巨匠ブライアン・デ・パルマ監督の8年ぶりの新作だ。しばらく噂を聞かないのでもうあの世にいってしまったのかと思ったくらいである。現在79歳まだまだ頑張る。ブライアン・デ・パルマ監督は顧客をビックリさせるのが趣味のようなところがあり個人的には好きだ。いよいよ久々新作を出すということで、刑事ものサスペンスという事前情報だけで映画館に向かう。
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残虐な殺人手法や刑事と犯人のやりとりにピノ・ドナッジオの音楽独特の恐怖感を誘うストリングスがからむ。いかにもブライアン・デ・パルマ監督の匂いだ。その道50年以上の洋食屋にいって、昔からある名物のメニューを食べるような錯覚を覚える。前作「パッション」はサスペンス映画の醍醐味を見せてくれた。終盤戦のドキドキ感ある画面分割を使った映像ががよかった。でも、今回はいつものブライアン・デ・パルマ監督作品ほどエロティック度は少なめでビックリはさせてくれないなあ。
デンマーク・コペンハーゲンの刑事クリスチャン(ニコライ・コスター=ワルドー)とラース(ソーレン・マリン)は、市内パトロール中にある殺人事件に遭遇。クリスチャンは、殺人犯タルジ(エリック・エブアニー)を取り押さたが、隙を衝かれた際に同僚ラースが重傷を負う。さらには謎の男たちにタルジを連れ去られてしまう。
拳銃の不携帯というミスでラースを危険に晒したクリスチャンだったが、自身への失望と怒りから、上司からの謹慎処分を無視、同僚の女刑事アレックス(カリス・ファン・ハウテン)と共に元特殊部隊員の過去を持つタルジを追う。その頃、米国CIAの男・ジョー(ガイ・ピアース)らに拉致されたタルジは、家族の命と引き換えに、ある危険なミッションを命じられていた―。(作品情報 引用)
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1.古典的サスペンス場面
もともとは2人乗りのパトカーに乗り、早朝4時の巡回運行の時に現場に向かったときの出来事だ。ブライアン・デ・パルマ監督得意のエレベーターでのアクションからスタートする。2人がエレベーターに入ると、乗ってきた黒人男性のスニーカーに血がついている。おかしいと感じて手錠をつけて逮捕する。
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先輩刑事ラースに男を預けて、クリスチャン刑事は事件があるという部屋に向かうと指がカットされ拷問を受けたと思われる死体があった。あわてて被疑者のもとへ戻ろうとすると、すでに黒人男性は手錠を巧みに外して先輩刑事の喉もとを切りつけ屋根に逃げる。先輩刑事の介護をしようとしたら大丈夫だといわれ、屋根伝いに逃げる男を追う。
このあたりはいかにも古典的サスペンスの手法だ。誤って転落する寸前に軒樋にぶら下がる姿は1950年代のヒッチコック映画を彷彿させる。それに数々のブライアン・デ・パルマ監督でおなじみのピノ・ドナッジオの音楽が鳴り響くと、時代が数十年さかのぼる錯覚を得る。でも、現代の機器である携帯電話もインターネットもある。犯罪にはドローンの利用もある。しかし、ブライアン・デ・パルマ監督が持つ元来のリズムがそうは変わることはない。
2.出会ったことある出演者たちとスタッフ
主人公ニコライ・コスター=ワルドーの顔を見てどっかであったことあるな?と思ったけど、思い出せない。デンマークの映画なんだっけと思いながら、自分のブログを検索するとぶちあたったのが「真夜中のゆりかご」だ。デンマーク版「チェンジリング」で運悪く自分の子供を亡くした刑事が捜査に入った家の赤ちゃんと交換する話だ。
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新たな相棒になる女性刑事役のカリス・ファン・ハウテンは「氷の微笑」で有名なオランダ映画の巨匠ポール・ヴァーホーヴェン監督の「ブラック・ブック」の主演女優である。この映画はよくできた傑作で、カリス・ファン・ハウテンが汚物まみれになったり体当たりの演技をしていたのが記憶に新しい。でもこの映画でその彼女だとは全く気がつかなかった。ここでは犯人に刺されて重体になった刑事と不倫をしているという設定だ。立ち回り場面もあったがさすがにアクションは得意ではなさそうだ。
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音楽のピノ・ドナッジオは調べるとエルビス・プレスリーのラスベガスステージでのカバーがもっとも有名な「この胸のときめきを」の作曲者で、サンレモ音楽祭で自ら歌ったという。これには驚いた。この曲これまで1000回以上いろんなバージョンで聴いたことあるがこんなことは全く知らなかった。
さすがブライアン・デ・パルマ監督だけあって音楽のピノ・ドナッジオだけでなく撮影もスペインのペドロ・アルモドバル作品でも撮影監督を務めるホセ・ルイス・アルカイネと強力なスタッフがバックを固める。ただ、撮影と編集に関しては前作「パッション」の方がよかったなあ。
デンマークが舞台だ。行ったことのない場所の映像は観ていて楽しい。犯人を追って異国に移り闘牛会場でのパフォーマンスやオランダでの狂信的イスラム教徒の振る舞いも観られる。でもブライアン・デ・パルマ監督作品と期待していった割にはもう一歩かな?五反田の老舗洋食屋「グリル・エフ」のビーフシチューを食べている感覚だな?
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残虐な殺人手法や刑事と犯人のやりとりにピノ・ドナッジオの音楽独特の恐怖感を誘うストリングスがからむ。いかにもブライアン・デ・パルマ監督の匂いだ。その道50年以上の洋食屋にいって、昔からある名物のメニューを食べるような錯覚を覚える。前作「パッション」はサスペンス映画の醍醐味を見せてくれた。終盤戦のドキドキ感ある画面分割を使った映像ががよかった。でも、今回はいつものブライアン・デ・パルマ監督作品ほどエロティック度は少なめでビックリはさせてくれないなあ。
デンマーク・コペンハーゲンの刑事クリスチャン(ニコライ・コスター=ワルドー)とラース(ソーレン・マリン)は、市内パトロール中にある殺人事件に遭遇。クリスチャンは、殺人犯タルジ(エリック・エブアニー)を取り押さたが、隙を衝かれた際に同僚ラースが重傷を負う。さらには謎の男たちにタルジを連れ去られてしまう。
拳銃の不携帯というミスでラースを危険に晒したクリスチャンだったが、自身への失望と怒りから、上司からの謹慎処分を無視、同僚の女刑事アレックス(カリス・ファン・ハウテン)と共に元特殊部隊員の過去を持つタルジを追う。その頃、米国CIAの男・ジョー(ガイ・ピアース)らに拉致されたタルジは、家族の命と引き換えに、ある危険なミッションを命じられていた―。(作品情報 引用)
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1.古典的サスペンス場面
もともとは2人乗りのパトカーに乗り、早朝4時の巡回運行の時に現場に向かったときの出来事だ。ブライアン・デ・パルマ監督得意のエレベーターでのアクションからスタートする。2人がエレベーターに入ると、乗ってきた黒人男性のスニーカーに血がついている。おかしいと感じて手錠をつけて逮捕する。
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このあたりはいかにも古典的サスペンスの手法だ。誤って転落する寸前に軒樋にぶら下がる姿は1950年代のヒッチコック映画を彷彿させる。それに数々のブライアン・デ・パルマ監督でおなじみのピノ・ドナッジオの音楽が鳴り響くと、時代が数十年さかのぼる錯覚を得る。でも、現代の機器である携帯電話もインターネットもある。犯罪にはドローンの利用もある。しかし、ブライアン・デ・パルマ監督が持つ元来のリズムがそうは変わることはない。
2.出会ったことある出演者たちとスタッフ
主人公ニコライ・コスター=ワルドーの顔を見てどっかであったことあるな?と思ったけど、思い出せない。デンマークの映画なんだっけと思いながら、自分のブログを検索するとぶちあたったのが「真夜中のゆりかご」だ。デンマーク版「チェンジリング」で運悪く自分の子供を亡くした刑事が捜査に入った家の赤ちゃんと交換する話だ。
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新たな相棒になる女性刑事役のカリス・ファン・ハウテンは「氷の微笑」で有名なオランダ映画の巨匠ポール・ヴァーホーヴェン監督の「ブラック・ブック」の主演女優である。この映画はよくできた傑作で、カリス・ファン・ハウテンが汚物まみれになったり体当たりの演技をしていたのが記憶に新しい。でもこの映画でその彼女だとは全く気がつかなかった。ここでは犯人に刺されて重体になった刑事と不倫をしているという設定だ。立ち回り場面もあったがさすがにアクションは得意ではなさそうだ。
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さすがブライアン・デ・パルマ監督だけあって音楽のピノ・ドナッジオだけでなく撮影もスペインのペドロ・アルモドバル作品でも撮影監督を務めるホセ・ルイス・アルカイネと強力なスタッフがバックを固める。ただ、撮影と編集に関しては前作「パッション」の方がよかったなあ。
デンマークが舞台だ。行ったことのない場所の映像は観ていて楽しい。犯人を追って異国に移り闘牛会場でのパフォーマンスやオランダでの狂信的イスラム教徒の振る舞いも観られる。でもブライアン・デ・パルマ監督作品と期待していった割にはもう一歩かな?五反田の老舗洋食屋「グリル・エフ」のビーフシチューを食べている感覚だな?