映画「バスケットボール・ダイアリーズ」は95年のアメリカ映画
バスケットボール・ダイアリーズ | |
「バスケットボール・ダイアリーズ」はレオナルド・ディカプリオが「タイタニック」以前に主演した作品である。題名とジャケットからして、さわやかな青春物語を連想するが、違う。高校のバスケットボール部に所属する青年が麻薬にはまって落ちていく姿を描く。当時21歳のディカプリオがいかにも若い。後年「ウルフ・オブ・ウォールストリート」でもドラッグにはまる金融マンを演じる。その時にはハチャメチャにらりっている姿を見せるが、その前哨戦ともいえる。
ニューヨークの場末。ジム(レオナルド・ディカプリオ)はカトリック系の高校に通う問題児。バスケットボールでは名選手の彼の仲間はミッキー(マーク・ウォルバ-ク)、ペドロ(ジェームズ・マディオ)、ニュートロン。彼の書く詩を理解する唯一の親友ボビー(マイケル・インペリオリ)は白血病で死んでしまう。ジムはヘロインに手を出し、すぐに夢中に。ジム、ミッキー、ペドロの3人はニュートロンの忠告も聞かず麻薬に溺れ、試合中にもうろうとしてしまう。ジムはコーチのスィフティ(ブルーノ・カービー)に肉体関係を迫られ、怒って相手を殴る。神父(ロイ・クーパー)とスィフティが警察を呼び、麻薬はみつからなかったが3人は退学になる。ジムは母(ロレイン・ブラッコ)にも問い詰められて家出。
三人は窃盗や強盗で金を作っては麻薬を打つ。ペドロは強盗中に警察に捕まる。ジムは半死半生で近所に住むレジー(アーニー・ハドソン)に助けられる。レジーはジムの書く詩に才能を認め、麻薬をやめさせようと自宅に引き取る。ジムは留守中に逃げだしてしまうのであるが。。。(kinenote 引用)
最初に映し出すディカプリオはバスケットボールに熱中しているよくいる不良学生、白血病に侵されている親友が短い命を終えるのに涙を流したり、ライバル校のバスケットボール部員とケンカしたり単なる青春ドラマと思わせるストーリーの流れである。それが、仲間のガールフレンドの家で、その友人のピチピチボディの女の子とドラッグにふけって遊ぶあたりがターニングポイントになる。ここから転落の一途を歩む。
いつ復活の兆しを見せるのかと思うが、そうならない。退学した上に家を追い出され、友人たちと無一文で窃盗にはしり、その金で麻薬を買う。車を盗んでジグザグ走行したり、常にらりっている状態だ。近所のバスケット仲間だった黒人男性に助けられ麻薬を禁じられる。そのときは更生しそうになるが無理だ。ここでは落ちるだけ落ちていく高校生の姿を半端じゃなく見せていく。若き日のマーク・ウォールバーグ演じる仲間の行動もエスカレートする。麻薬中毒のレオナルド・ディカプリオの演技はこのあと名作で抜擢される素地となるような演技だ。この刺激的演技は放映禁止になった国もあるというのもわかる。
この若きレオナルド・ディカプリオは男色系にはモテそうなタイプであろう。シャワー室の一角でバスケットボールのコーチから誘いをうけたり、家出した後に金なしで自分を売る場面まででてくる。裏の部分が満載といった感じである。