映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

トゥルーグリット  コーエン兄弟

2011-09-29 05:58:53 | 映画(洋画 2010年以降主演男性)
「トゥルー・グリット」はコーエン兄弟監督による西部劇のリメイクである。父親を殺された少女が、二人の男と犯人を追う復讐劇だ。ロケハンティングが絶妙な美しい映像をバックに利発な少女ヘイリー・スタインフェルドと飲んだくれオヤジであるジェフ・ブリッジスの2人の演技が冴える。
ただコーエン兄弟の映画特有のブラックユーモアのセンスが少々足りない気もする。コーエン兄弟の映画が好きな自分としてはちょっと物足りない。


時代は1878年、牧場主の14歳の娘であるマティ・ロスことヘイリー・スタインフェルドの父親が、雇い人のトム・チェイニーことジョシュ・ブローリンに撃ち殺された。知らせを受けたヘイリーは、遺体を引き取りにくる。一方、ジョジョは、わずか2枚の金貨のために殺した後、逃亡者となってインディアン領へ向かった。お尋ね者率いる悪党ネッド達の仲間入りをすることになる。
父親の形見の銃を譲り受け、犯人に罪を償わせることを心に誓った彼女は、“トゥルー・グリット(真の勇気)”があると言われる大酒飲みで連邦保安官ジェフ・ブリッジスに犯人追跡を依頼した。最初は子供扱いで相手もしなかったジェフだった。しかし、ヘイリーの熱意と報酬の魅力に負け、依頼を受けることにする。その後、別の容疑でチェイニーを追っていた若きテキサス・レンジャーであるマット・デイモンも加わり、犯人追跡の過酷な旅が始まったのであるが。。。。


コーエン兄弟の映画だけに劇場で見ようとしたが、日程が合わなかった。しばらく名画座でもやっていたのでチャンスもあったのであるがこれもダメ。縁がなかったとあきらめていた。ましてやジェフブリッジズも出ているのである。DVD化すぐみたのであるが、コーエン兄弟の一連の傑作に比べると物足りない。元のストーリーがあるので、彼らの独創性が発揮できなかったのか?
それでも彼らの作品で最もヒットしたと聞く。それはそれでわかるような気がする。なんだかんだいって、アメリカは保守的である。日本人が時代劇を好むのと同様に正統派西部劇が好まれるのであろう。


主演2人の演技は見事である。特に新人ヘイリー・スタインフェルド演じる主人公の少女には驚かされた。ませた女の子で、ここまで頭が切れて利発な少女っているのかなとまで思わせる素晴らしいトークである。憎たらしい子だなあとまでみている途中思ってしまったくらいである。正統派のセリフをここまできっちり話せるだけの自発的稽古を重ねた印象だ。個人的にはチャップリンの「殺人狂時代」を思わせる正統派の演技だ。大女優への道を連想させる。ジェフはよれよれオヤジがうまくなった。本当の地はどうなんだろう。マットデイモンは見どころ少なく、彼の良さがでていないので残念である。適役ではなかった。
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カントリーストロング  グウィネス・パルトロウ

2011-09-26 05:46:55 | 映画(洋画:2006年以降主演女性)
「カントリーストロング」は日本未公開のグウィネス・パルトロウ主演の映画だ。名のごとくカントリーミュージックがテーマだ。グラミー賞を何度も受賞した歌手がアルコール中毒からの復活を果たそうとさまよう物語だ。彼女自らカントリーソングを歌う。その声はカーリーサイモンを思わせる。今回は助演の若い歌手二人ギャレット・ヘドランドとレイトン・ミースターがいい味を出していて、単なるグウィネスの一人舞台にしないところがいい。


カントリー音楽でひと時代をきづいた主人公ことグウィネスパルトロウは、アルコール依存症で療養施設に入っている。グラミー賞の受賞歴もある彼女にはマネジャーとなる夫がいた。ダラスのコンサートで飲酒騒動を起こし施設に入った。ある時夫が訪ねると、彼女の部屋には一人の若い男性カントリー歌手ことギャレット・ヘドランドがいた。地元のバーで歌っている男だがなかなか歌がうまい男だという。グウィネスは彼を自分の前座にしたいという。しかし、夫は、復帰のときには、ミスコン出身の新人女性歌手チャイルズことレイトン・ミースターをメンバーに加えたツアーを計画していた。
そのテストで新人歌手レイトンを地元のバーで歌わせようとして、ステージに上げる。ところが、あがり症で全くうまくいかない。ミスコン歌手なんてとバカにしていたカントリー歌手ことギャレットが見かねて助け船を出して、一緒にデュエットをして恰好がつく。
ミスコン歌手を引き立てようとするマネジャーとカントリー歌手が妙な三角関係にあり、グウィネスとカントリー歌手もあやしい関係にありと男女関係は複雑に入り組みながら進んでいく。しかし、復帰しようとしたグウィネスの飲酒癖はなかなか治らず、周りはひやひやしているのであるが。。。。


いきなりいい味を出したカントリー音楽でスタートする。グウィネスの歌がいいという噂だったが、若手シンガーのギャレットの歌が実にいい。ミスコン歌手の彼女レイトンも徐々にいい味を出していく。シンディローパーみたいな声だ。流れるストーリーは単純だが、カントリーの歌がもつ温かみで徐々に気分がよくなっていく。

グウィネスも「恋におちたシェイクスピア」からもう12年がたつ。もう若くはない。彼女ならでは神経質そうな役を今回もうまくこなした。映画に派手さはない。酔いどれカントリーシンガーを扱った「クレイジーハート」の二番煎じを意識してつくられたのかな。恋の話が主人公グウィネスの恋ではなく若い二人の恋になってしまっているところが違うかな?それはそれで悪くはない。それなりにおもしろかった。


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しあわせの雨傘  カトリーヌドヌーヴ

2011-09-25 12:48:07 | 映画(フランス映画 )
「しあわせの雨傘」はカトリーヌドヌーヴがフランスの若手名匠フランソワ・オゾン監督と組んだ新作だ。コメディと一言で片づけるのはどうかと思う。今のカトリーヌドヌーヴの存在感が強い映画である。夫が病気に倒れ、有閑マダムが会社の経営を任されるという話だ。その会社が傘会社ということもあり、「シェルブールの雨傘」のオマージュと思わせる色彩設計である。登場人物も個性派ぞろい。飽きさせずに100分間楽しまさせてくれる。


時代設定は1977年、主人公スザンヌ・ピュジョルことカトリーヌ・ドヌーヴは、優雅で退屈な毎日を送る有閑マダムだ。ジャージ姿で豪邸のまわりをジョギングするのが日課だ。結婚30年になる夫は雨傘工場の経営者で、妻には仕事も家事もやるなと命令する典型的な亭主関白だ。娘は、家を顧みない夫との関係がうまくいかない。一方、息子は芸術家志望で工場を継ぐことには全く興味がない。


そんな中、雨傘工場はストライキに揺れていた。労働組合の要求を断固拒否した夫は社長室に監禁される。妻は昔からの知り合いの市長に力を貸してくれと頼みに行く。市長は共産党系だ。今でも彼女のことが忘れられない市長の尽力で夫は解放される。ところが、ストのショックで心臓発作を起こし倒れてしまう。そんな騒動が起き、ビジネスと無縁のカトリーヌがいつの間にか工場を運営する羽目になる。しかし組合との交渉で、創業者の娘でもある彼女は、父親の代から勤める従業員たちに対して家族のような思いやりを持って接しストは終結してしまう。息子や娘の力も借りながら、思いがけず会社はいい方向に進んでいくのであるが。。。。。

カトリーヌドヌーヴは若き日の美貌の面影は当然残っているが、動きが緩慢で多少ふくよかになった。そのせいか、コメディタッチが似合う女優になった。動きが妙におもしろいと思ってしまう場面が多い。60年代の彼女には考えられない。2つ違いの吉永小百合がいまだに美しい体型を維持して二の線から変わらないのとは対照的だ。
そんな彼女が突如として社長になってしまう。そのあとのストーリーはあんまり不自然と感じない展開だったので飽きずに見ていられた。70年代後半はディスコブームの時代で、カトリーヌが昔軽い関係のあった市長とディスコで踊る場面がある。それはそれで見ていて楽しい。


ミッテラン大統領となるのは81年だが、その前もフランスは左翼思想が強い国であった。組合問題をストーリーに組み込むのは不自然ではない。組合問題を話し合いで解決するというオチを作るだけでなく、その雨傘会社に芸術家希望の息子ともどもデザインの概念を持ち込む設定はフランス映画らしくていい。彼女の代表作「シェルブールの雨傘」の色彩感覚は実に鮮やかであった。この映画も原色の雨傘でうまく色鮮やかに化粧されている。これ自体もけっして大胆ではない。現代アメリカラブコメの色彩感覚より若干抑えられている印象がある。そんな美術設計や現代フランスのセンスある色彩感覚も楽しめるのでいい感じだ。


それにしてもフランソワオゾン監督の映画ってたのしいなあ。ついこの間も「リッキー」で思いっきり楽しまさせてくれたけど、この映画もいい。でもカトリーヌには相当気を使っている。最後のカトリーヌドヌーヴの歌をもってくるあたりのやり方は、60年代のスター歌謡映画のタッチでこれはこれで笑えた。
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大奥(男女逆転)  二宮君

2011-09-23 20:57:30 | 映画(日本 2000年以降主演男性)
大奥を描いた映画作品は昔から数多い。しかし、男女逆転は初めてではなかろうか?
奇病により男子のみ次から次へと死んでいく世の中になり、女将軍が生まれたとの前提だ。
女性天皇復活へは皇室典範の改正というハードルが残り、そう簡単には生まれそうもないが、これから先何が起こるか分からない。ジャニーズ事務所総動員でホストクラブ系大奥を見せる。でも二宮君は比較的江戸弁をきかせる好青年の役柄だ。パロディ映画で遊び心満載だ。


江戸時代、第七代将軍徳川家継の治世。男だけを襲う謎の疫病により、男性の人口が激減した。そんな男女逆転した世にあって、主人公水野こと二宮和也は剣術に打ち込み、武士道を追い求めていた。
彼は、困窮した旗本である家を救うため、恋人である大問屋の娘こと堀北真希への想いを断ち切り、大奥にあがることを決意した。意気揚々と大奥にあがった二宮は、これまで見たこともない程の数多の美男が集められている大奥に驚愕する。徳川の血を絶やさぬため一人の女将軍のもと、3000人の美男が集められたといわれる女人禁制の男の園。日夜、才色兼ね備えた男たちの熾烈な競争が繰り広げられていた。容赦なく様々な嫌がらせの洗礼を浴びせられる新入り二宮であったが、持ち前の度胸で窮地を切り抜けていこうとするのであるが。。。。


本当にこういうことがあったらすごいなあといった感じだ。
大奥の中では新宿3丁目風男が幅を利かせる。男色が日常茶飯事であり、これは大変なことだ。
映画としては今一つだが、柴咲コウが逆に将軍らしく大奥らしい設定にはなっている。リアルな舞台設定も単にセットだけでやったわけでないのが画像でよくわかる。

遠い昔18世紀後半のロシアの女帝エカチェリーナ2世には多数の恋人に加えて、大奥のようなものがあったといわれる。露土戦争などでの領土拡大でも有名で、日本の大黒屋光太夫にもあったといわれる女帝だった。ある意味規模が違う気もするが、あのロシアペテルブルグの大きな宮殿の片隅で同じようなことがあったのであろうか?

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キス&キル  

2011-09-21 16:15:39 | 映画(洋画 2010年以降主演男性)
「キス&キル」は結婚した夫が、実は凄腕スパイだったことから命を狙われる羽目になったカップルを描くラブコメアクション。主演は「幸せになるための27のドレス」のキャサリン・ハイグルと「ベガスの恋に勝つルール」のアシュトン・カッチャーのラブコメ得意なコンビだ。批評は今一つとのことだが、単純に90分間楽しむことができた。ニースが美しい。


主人公であるキャサリン・ハイグルは二股かけられた失恋の傷を癒しに両親とともに南仏ニースへ旅行にやってくる。彼女はホテルのエレベーターでイケメン男ことアシュトン・カッチャーに一目惚れする。デートを重ね、厳格な父から結婚の許しを得る。彼はCIAの秘密諜報員で、ある暗殺の遂行のためニースをお訪れたのであった。
3年後、2人はアメリカ郊外で幸せな結婚生活を送っていた。そんなある日、夫のオフィスに届いた小包に入っていたカードを見て、書かれていた番号に電話をかける。当局は辞めさせてくれないのだ。
夫は父の車で、妻が用意した誕生日パーティーに行くが、さっきの電話のせいで心から楽しめない。翌朝、妻はサンフランシスコへ出張に出かける。パーティーで酔いつぶれ泊まっていた友人と夫が朝食をとろうとしていると、突然友人が刃物を振りかざす。夫は命を狙われる身になっていたのだ。しかも2000万ドルの大金の懸賞金がかかっているという。偶然家に戻った妻は2人の様子に戸惑うが、夫の指示で銃を撃ち、彼を助けるが。。。。


気楽に楽しめばいい作品だ。美しいニースの風景を映し出した後、アメリカの普通の住宅街を映す。そのいずれの場所でも派手な破壊的アクションを演じる。
このところCIAから逃れられない人たちが、予期せぬときに攻撃を受ける作品をよく見る。「レッド」もそうだし「ゴーストライター」もそういう色彩がある。それらに比べるとラブコメ的匂いが強い分楽しい。そういえば主演のアシュトン・カッチャーはデミムーアの夫なんだよね。ずいぶんと年下だけど。。。
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ナイトトーキョーデイ  菊池凛子

2011-09-19 18:05:07 | 映画(日本 2000年以降主演女性)
日本を舞台としたスペイン映画で菊池凛子が主演だ。築地の魚河岸で働きながら、殺し屋稼業もこなす美女を演じる。にっかつポルノに外国人が出演したといったイメージか?観光案内的色彩も少々あり。


夜の築地魚市場で黙々と働く一人の女こと菊池凛子が主人公だ。
仕事仲間と打ち解けることもなく、その素性を知る者は一人もいなかった。そんな彼女には殺し屋というもう一つの顔があった。ある日、彼女のもとに殺しの依頼が舞い込む。それは、愛する娘が自殺し悲しみに暮れる大物実業家が、その原因と信じるスペイン人の夫を殺害してほしいというものだった。菊池は半金を受け取りさっそくターゲットが経営するワインの店に近づいていくが。。。。


ちょっとミスかな?この選択は
いきなり女体盛りで寿司を食べる場面が出てくる。こんなの初めて。築地魚市場や横浜ラーメン博物館と新東京観光地が出てくる。電車の客車を意識したラブホには笑える。そこでの菊池は熱演だが。。。「ロストイントランスレーション」その他とは場面をダブらせたくなかったのであろうか。外国人監督からみた日本人のとらえ方がやっぱり少々違うんだろう。
国際派女優とは言われるが、菊池凛子はいつも暗い役ばかりだ。外国人から見ると、没落しつつある疲れ切った現代日本人を代表している存在なのか?
名優田中民もここではおとなしい。リッキーのスペイン人男も出ているけどうーん。

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九州を旅する2

2011-09-18 16:53:18 | 散歩
目を覚ました。二日酔いが残る。それでも朝飯は食べる。
ホテルの朝飯はいくつかから選択できるようになっている。
オーソドックスなパン系もあるが、熊本の名産ダンゴ汁もあるしなかなかいい。
太平燕というのを食べた。野菜タンメンの中に麺の代わりに春雨が入っている感じだ。
これが実にうまい。


そのあとは美術館からスタート
美術館といっても小さなギャラリーといった感じだ。建物のデザインはいい。
ここでは宮本武蔵に関する貴重な資料がある。よく宮本武蔵というとでてくる自画像が出てくる。
無敗を誇った武蔵が晩年熊本にいた。そこで五輪の書を書いたようだ。
彼のスケッチもあるが味わいがある。

そこにもまた内田恭子似の美人の館員がいた。思わず宮本武蔵の絵があるクリアファイル買ってしまった。どうも熊本は美人が多いらしい。そういえば小生大ファンの森高千里も熊本だったなあ。
美形というわけではないが同世代の宮崎美子はセンセーショナルだった。自分の友人と一緒の名門熊本高校出身だ。


そのあとはバスガイドさんの話を聞きながら柳川市に向かう。
川下りだ。これがよかった。
真夏のような暑い中、頭に笠をかぶって約一時間漂流する。

船頭がうしろでいかだをこぐ。能書きを語る。
橋の下では北原白秋作詞の歌を歌う。
気分はベネチアのゴンドラだ。
ゆっくりと進む。川下りといってもお城のお堀を進むといった感じだ。
優雅なひと時だ。

そして城主立花氏が明治になり伯爵になったあと作った御殿があった。
その横で昼食を食べる。
うなぎだ。ドンブラコ揺られながら行く途中でうなぎの慰霊碑があった。
しかし、うなぎが小さい。逆にご飯が多すぎる。異様に多い。うなぎけっちっているのがみえみえだ。
普段埼玉付近でちゃんとしたうなぎを食べているせいか、人をバカにした商法に驚く。
柳川の川下りに情緒があっただけに残念
松濤園という庭園はよかった。

最後に大宰府を目指す。
バスガイドに菅原道真の講釈をきいた。左遷で移った大宰府でも腐らずがんばったらしい。
九州国立博物館という建物の横にバスを止めて太宰府天満宮を目指す。
トンネルを超え到着

崇高な思いで参拝した。
最近成績の落ち気味の娘のためにかわいい学業お守りを買った。

九州国立博物館は中身が盛りだくさんな建物だ。

中国、朝鮮との長年の交流を示す陳列品には感心した。
めいいっぱい楽しんだ二日間だった。
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九州へ旅する1

2011-09-18 16:45:57 | 散歩

熊本から柳川経由大宰府へ行ってきました。
出発は羽田、今回は関連業者の社長さん多数といってきました。
熊本は5年ぶり。県庁勤務の大学の同級もいるし、会いたいと思っていたら天草へ異動になったとのこと
そもそも天草って長崎と思っていた。時間も相当にかかりそうなので夜会うのはむずかしいとふんだ。

飛行機に乗ったら、隣に座った社長さんがビールをおごってくれる。いい気分だ。晴れていて三浦半島がきれいに見えた。
熊本空港に降り立つ前に、熊本の町の上空を巡回する。人口73万というから割と大きな町だ。
団体のバスに乗って、街中へ昼につく便だったのでまずは食事だ。
いかにも熊本らしく、城がみえる店に入った。
馬刺し、辛子レンコン、ダンゴ汁と典型的な熊本料理が入ったコースを堪能。
お腹がすいていたのでペロッと食べたが、手抜きという印象。


そして熊本城へいく。
初めて行ったのが、今から18年前だ。大学の一年下の後輩たちが大挙して行くのについていった。
なんて楽しいところなのかと思った。菊池温泉で宿泊してから、市内でも一泊、余計にもう一泊してしまった。

今回は1泊だ。昨年の宮崎もそうだったが、夜の展開を考えると市内中心部に泊まったほうが楽しい。
その後何度も熊本にきたが、熊本城に上るのは初めてだ。
天守閣からの眺めは格別だ。
西南戦争で元の建物は焼失したようだ。明治初期の焼失前の古い写真も残されていた。

すばらしい建物が横に建っていた。本丸御殿である。
中の絵がすばらしい。


細川刑部邸を見学
茶室がよく見えた。


昼食はいまいちだったので店の名前を控えるが、夜はおいしかった。
繁華街の中心部にある青柳という店だった。これはおいしい。
コース料理で昼と同じような料理が出るが、馬刺しも肝がつく。関東ではこういう系統の生ものは出てこなくなった。九州はまだおおらかだ。


お造り、すき焼き、辛子レンコンも入った揚げ物、ダンゴ汁などこれは実においしかった。
おじさんたちばかりなので、コンパニオンを呼んだ。地元の国立大学の学生でかわいらしかった。驚いた。関東の温泉場にいる下品な若いこと違ってなかなかいい。ちょっと上機嫌だ。

一級下の後輩がビール会社の営業マンで熊本にいる。ふるさと人事というべきか出身地にいるのは悪くなかろうかと思う。その後輩に電話をかけていい店を教えてもらった。なかなかの美形のいる店だった。

焼酎を飲みながらにっこり、値段の安さには正直びっくりした。
千葉、埼玉ではありえない世界だ。天国の思いを感じた。
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フルモンティ

2011-09-17 05:43:47 | 映画(洋画 99年以前)
しばらくアップしていなかった。忙しかった。
映画どころではないという感じだ。
「フルモンティ」はイギリス映画、すたれた工業の街の失業者たちが男性ストリッパーになってしまう話だ。コミカルなタッチがいい。懐かしいドナサマーの「ホットスタッフ」が妙に心にしみる。


イギリス北部の街シェフィールド。鉄鋼業で栄えたこの街も、今は誰もが失業中。失業してから6ケ月、主人公ことロバート・カーライルは共同親権を得るための養育費がなくて、別れた女房に息子を奪われそうだ。そんな時、人気の男性ストリップ・グループの巡回ショーに潜り込んだガズは、女たちの熱気と歓声に驚く。
これは金儲けのチャンスだと踏んだ彼は、排気ガス自殺しようとした気弱な男も仲間に入れ、男性ストリップを始めようとする。コーチには社交ダンスが得意な元上司ことトム・ウィルキンソンを選んだ。まだ妻に失業したことを言い出せないトムは、未だに上司風を吹かすいやな奴だ。でも、彼が新しい就職口の面接を受けている時、ガズたちは窓の外からチョッカイを出して失敗させ、無理矢理仲間に引き入れる。残りはオーディションだ。合格したのは、ブレイクダンスの心得はあるが、ちょっと年がいきすぎて足元が怪しい黒人男、リズム音痴だがアソコは立派な男。6人揃ったところで猛練習が始まったが。。。。。


出演者たちのキャラは今の日本の失業者たちに通じる。元上司の男が妻に失業であることを言いきれない話なんて日本映画「トウキョウソナタ」と同じような話だ。まともな奴なんて一人もいない。そこがこの映画のいいところであろう。飾りっ気がとれた男たちの持つパワーは徐々に高まっていく。でも未知の世界だけにそうは簡単にはうまくいかない。その紆余屈折がなかなか面白い映画だ。
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ヤザワチケット ゲット!

2011-09-07 19:09:21 | 矢沢永吉
昨日は上海から大学の友人が帰国した。
それをきっかけに、福岡から別の友人が上京することになる。集合をかけるが、福岡の友人は日帰りで帰らねばならない。ということで3時半に集合した。みんな不良だなあ。
新橋のそばやで3時半にスタート、6時前に六本木に異動した。いつものように六本木「比呂」へ行き、バーからクラブ行き、四谷荒木町で終了。
今日はメロメロだった。

そんなボーっとしていた時、昨年も一緒に矢沢永吉のコンサートへ行った知人より連絡あった。
最終日の武道館のチケットが取れたとのことだ。やったー
今年は震災の影響もあったのか、コンサートの数は少ない。
よかったけど、裏腹に何かありそうなきがする。妹からヘルプを求める電話があった。
逆に心配だ。仕事も8月までは絶好調だったが、9月はどうなるか。
このツキはどっちに向かうか???
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4年目の雑感3

2011-09-06 06:14:58 | Weblog
野田さんが総理大臣になった。
前原と海江田の一騎打ちで、世評では前原を推す声が高かった。
小沢一郎の動き次第でどうなるかと思っていたら、海江田を推した。世間は早々出馬表明した野田をノーマークにしてしまった。誰もが前原と海江田のどちらかがなると思っていたら野田佳彦の逆転だった。
地味な人がなったなあという印象だった。

今千葉県で仕事をしている。船橋郊外を車で走っていると、時折野田さんのポスターを見かける。野田佳彦の名前自体は知っていたから、なんだ船橋選出なんだなあと思っていた。でも細かいことは知ろうとしなかったし、関心もなかった。
今回彼が総理に選ばれて、プロフィルがあらわになった。普通の自衛官の息子で船橋薬円台で育ったらしい。田舎臭さが残る場所だ。しかも父母は農家の末っ子同士の結婚である。世襲が多い政治家の中で、生粋のたたき上げだ。松下政経塾と言うとエリートカラーだが、その匂いはない。浪人生活も経験している。毎日のように船橋や津田沼で辻説法をしていたそうな。
これはちょっと違うなと思った。同時に日本人好みの話だと。いちばんやばいと思ったのは自民党の連中だろう。基本に流れるのは保守的発想だし、腰も低い。

案の定、支持率は60%をこえているらしい。
地元千葉で今働いている自分が、金融機関の支店長はじめいろんな人たちとあっても、周りはおおむね好意的であるようだ。党派をこえて応援する気運がある。今まで千葉県から総理がでたことがないらしい。意外だった。場所柄利権に群がる政治家が多い印象だ。ハマ○ウとかみんな腹黒そう。今回は真逆だ。在日韓国人からの献金も新聞の片隅に書いてあったが、大きく騒ぐほどの話ではない。日本人の名字で献金されたらわかるわけないよね。

今回うまくいきそうなのは公務員と協調路線を歩んでいることだ。政治主導というのは妄想だということが、民主党の連中にも分かり始めたらしい。日本で最も頭のいい集団の一つである官僚集団の知恵を借りることが重要だと思う。野田さんはそういうエリートの力を使いきることしか考えていない。大したものだ。前任の首相に比べると、うまく泳ぎそうな気がする。イメージとしては亡くなった小渕さんに近いのではないか?絶壁のように支持率が下降することにはならない気がする。
世間は公務員パッシングばかりするが、もう少し公務員の購買能力に注目すべきだと思う。経済活性の意味では絶対に損だ。公務員をつぶしたら、自分のところに金がまわってくるがごとく思っている人があまりに多いことに驚く。

一つ気になるのは法務大臣が死刑執行に慎重なこと。くそな千葉大臣は退任寸前に死刑執行したが、そのあとはみな慎重。これでは日本の秩序は乱れに乱れてもおかしくない。これだけは気をつけなければならない。

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伊集院静の本1

2011-09-04 17:09:06 | 
週に5回は本屋に行くが、ここのところ伊集院静さんの本がメインのところにおいているので少々驚いている。一体どうしたんだろう。売れているみたいだ。

ましてや「いねむり先生」なんて本まで書いている。故阿佐田哲也こと色川武大さんのことだ。
考えてみると阿佐田哲也さんが亡くなってなんと22年もたつのである。今年はいわゆる23回忌ということなのであろう。自分が文筆家としての伊集院静を知るようになったのも、阿佐田哲也の競輪に関するエッセイを読んでからだと思う。
昭和の最後のころ、麻雀でその名を知られた阿佐田哲也が競輪の予想に力を入れるようになった。同時に週刊誌に競輪エッセイを書くようになっていた。これが実におもしろかった。まったく競輪に興味のなかった自分もそのエッセイに引き寄せられ、競輪を見に行くようになった。車券もかった。ここ15年近く車券を買ったこともないが、年末のグランプリだけはテレビで見てしまう。競馬とは違い競輪は賭けなくても見ているだけでおもしろい。

そこに伊集院静氏のことが書いてあった。
伊集院静が故夏目雅子のご主人であったのはあまりにも有名だ。もちろんその時も知っていた。彼女が結婚する前は数人の女性で彼のことをとりあっていたと記憶する。なんでそんなにもてるんだろうと思っていたら、阿佐田哲也のエッセイによれば風来坊のようだった。そして阿佐田哲也ばかりでなく、伊集院静に興味を持つようになっていた。ずいぶんと優しいエッセイを書いていた。

自分の書棚は転勤も多いので、必要最小限にして残りは品川の家の元父の書斎だった書棚に押し込んでいる。その必要最小限の棚から絶対にはみでない本の中に「阿佐田哲也の競輪教科書」と伊集院静の「夢は枯野を」がある。もともとは雑誌の連載である。この2冊には62年ころから阿佐田哲也が亡くなるまでの平成元年4月くらいの2人の様子が詳細に書いてある。これを何度読んだであろうか。
自分も昭和の最後から平成入ってしばらくは割と自堕落な生活をしていた。でも伊集院静のエッセイを見るとおれよりひどい奴がいるもんだと思っていた。完ぺきにアル中状態でギャンブル依存症もひどい。ものすごく廃れた生活をした人だと思っていた。たぶんこの人長生きしないなあと思っていた。美しい篠ひろ子さんという奥様を得て、今持って生きていらっしゃるのは凄いとしか言いようにない。
阿佐田哲也こと色川武大によれば、人生の運は最終プラスマイナスゼロになるようだと書いている。伊集院静のプラスマイナスのヴォラティリテイは凄いなんてもんじゃない。東北にいらっしゃるので今回の地震で被災されたようだが、ここにきて大きなプラスもゲットしている。そんなことは彼にとってはどうでもいいことなんだろうけど、阿佐田哲也の本の縮図を伊集院静が演じているようで興味深い。

今日久々に「夢は枯野を」を読んでみた。この本は競輪の旅回りの本である。全国の競輪場に勝負しに行くわけである。スタートは阿佐田哲也との対談である。そこから競輪を語っていく。滝沢正光、中野浩一、井上茂徳という3大スターとの関わりも随所に書いてある。凄い役者がいた時の競輪だけに読んでいておもしろい。しかも、単に競輪競技にはとどまらない味のある文章が続く。競輪選手への愛情のようなものも感じる。年齢がまだ30代後半だったせいもあるので、人生観的な話は阿佐田哲也の本ほどないが、人生の達人から何かを得ようとしている姿が目に浮かぶ。
写真家の加納典明のお父さんと一緒に競輪を見に行く話は何度も読んで頭にこびりついていたが、やっぱり面白かった。あとは阿佐田哲也との別れの話、それまで全国を遊び歩いていた仲間が突如いなくなるさみしさはなんとも言えないものであったと思う。新作まで読んでいないが、早々に読んでみたい。
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ゴーストライター  

2011-09-01 04:21:10 | 映画(自分好みベスト100)
「ゴーストライター」映画館で見てきました。すさまじい傑作です。
今年№1であることはどうやら間違いありません。

「チャイナタウン」「戦場のピアニスト」の巨匠ロマン・ポランスキー監督が、ユアン・マクレガー主演でベストセラー作品を映画化したサスペンス・ミステリー映画だ。007のピアース・ブロスナン演じる元英国首相に自叙伝のゴーストライターとして雇われた主人公が、恐るべき陰謀に巻き込まれていく。暗い冬景色でトーンがグレーだ。そのトーンに合わせるように不安心理を掻き立て、ハラハラドキドキの場面を連続して映し出していく。登場人物および姿を消した前任のゴーストライターいずれもが葛藤を抱えていて、そのエピソードに個人を超越した秘密がからんでいく。


ライターである主人公ユアンマクレガーは友人とともにある面接に臨んだ。英国の元首相アダム・ラングことピアーズ・ブロスナンの自叙伝執筆のゴーストライターの面接だ。気乗りしなかったが、結果は合格だ。前任のゴーストライターが途中で亡くなったための後任といういわくつきだが、ギャラは良かった。前任の原稿を持って見るように言われたが、いきなり誰かに襲われる。前途多難だ。しかも、ラング元首相には過激なイスラムテロ事件の犯人に拷問をした嫌疑がかかっているニュースが流れていた。そして、ラングが滞在するアメリカ東海岸の孤島へと向かう。
孤島の別荘に向かうとそこには使用人が数多くいた。ラング夫人や秘書と会い前任からの基本的な流れを聞いたあとで、ラングへの取材をした。フェリーから転落死したという前任者の仕事を引き継ぎ、原稿を書き進めていく。しかし、何かつじつまが合わない。同時に前任者の死亡原因に疑問がわき上がってくる。主人公は死ぬ前の前任者の動きを調べてみようとするのであるが。。。。


ヒッチコック作品にも国際的な陰謀に包まれた作品がいろいろあった。割と現実とかい離しているフィクションだったと思う。この映画には明らかにモデルとなる元英国首相がいる。その実在の人物を相当意識しているストーリー展開である。当然この映画もフィクションだが、その元首相のしてきた仕事を意識している分リアルな匂いを持たせる。
ヒッチコック映画は美人女優を登場させ、色合いに華やかさを持たせるが、この映画はずっと暗い。「戦場のピアニスト」ほどではないが映像のトーンが暗い。不気味さを常に持たせるかの如く暗い。小技を多彩に使うのはヒッチコック映画同様である。そのテクニックは新しいものではない。その昔のヒッチコックタッチとさほど変わらない。意識していると思わせる部分もある。でも二番煎じにはなっていない。ジワリジワリ真相に迫ろうとするユアンマクレガーを落ちつかさせない。


ロマンポランスキーにはその昔ある犯罪の件でアメリカを出たことがあり、「戦場のピアニスト」でオスカーをもらった時もアメリカには行っていない。今回映画をとっている最中、スイスでその昔の罪の件で拘留されたという話があったようだ。アメリカから身柄引き渡しの要求もあったと聞く。そんな話が話題になるのはこの映画のストーリーの結末を見るとわかるような気がする。アメリカには余り都合のいい映画ではない。そういうスレスレのところで生きているあと先短い老監督がつくるとなると確かに迫真に迫る傑作が生まれるであろう。娯楽を超えた監督本人の思いが強い作品ともいえる。

上質のサスペンスという言葉が当てはまる気がするが、スリラーともサイコサスペンスともいえる。でもそんなジャンルに当てはまらない。リアルな政治の話もからんでくるからだ。その重層構造の話に虚実が入り混じりともかく凄い作品となった。遺作とならずもう一作は見せてほしい。

コメント (2)
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