中国人は漢民族とも呼ばれます。昔から東南アジアの各地に移住して住んでいました。近代になると欧米諸国にも住むようになります。この漢民族と共通の文化的基盤を有するのは朝鮮民族と日本民族などがあります。
今日は漢民族に焦点をあてて考えて見ようと思います。
私は北京や瀋陽に招ばれ大変世話になったことがあります。またアメリカ在住中には中国人に助けられたこともあります。
何時も感心することは外国に住んでいても中国人は漢民族文化に誇りを持って生きていることです。外国の国籍になっても中国人はあくまでも漢民族なのです。そんな漢民族の一人一人は義理人情に篤く信用出来るのです。
現在、中国は共産党の独裁国家です。しかし中国人と個人的に付き合うと共産主義など全く関係無く長い間親身のお付き合いが出来るのです。
その上、彼等と日本人の共通のものとして漢字があります。簡単な要件なら筆談で意志が通じるのです。
店の看板が分かります。中国に行っても違和感が無いのです。
そして唐時代の漢詩の話をすると親近感が一層湧いてきます。漢詩こそ漢民族の誇りなのです。
漢詩は日本人の教養ですが共産党の中国の学校でも現在教えています。
例えば、湖南省の邵阳市第一中学校のHP(http://www.sysyz.com.cn/wx/sh.aspx?id=280 )にも「元二の安西に使するを送る」と題した漢詩が挿絵入れで紹介してあるのです。その挿絵をここにお送りいたします。
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1番目の写真は共産国家の中国の湖南省の邵阳市第一中学校のHPの挿絵です。日本人のよく知っている漢詩が書いてあります。
その漢詩は以下の通りです。
「元二の安西に使するを送る」
渭城の朝雨 軽塵を潤し
客舎青青柳色新たなり
君に勧む更に盡くせ一杯の酒
西のかた陽關を出づれば故人無からん
「送元二使安西」
渭城朝雨潤輕塵
客舎青青柳色新
勧君更盡一杯酒
西出陽關無故人
邵阳市は日本の漢字で書くと邵陽市になります。
古典文学の教養として日本も中国も同じ漢詩を幾つも習っているのです。
日本でも唐時代の漢詩を学校で教えています。ですから日本人は漢詩の幾つかを憶えていて、折にふれ詠み返しています。
王維が友人の送別のために書いたのがこの漢詩です。唐の都から西の陽関という関所を越えて西域の僻地に旅立つ親友との惜別の詩です。もう二度と会えないかも知れない友へもう一杯の酒を飲んでくれと言いながら別れを惜しんでいるのです。
この詩のポイントは故人にあります。故人とは古くからの友人や親友の意味です。そして 陽関は関所の名で、現在の甘粛省敦煌県の西南の玉門関の陽(みなみ)にあったのです。
皆様も友人の送別会の時、この漢詩を朗誦したのではないでしょうか?
・・・渭城の朝雨 軽塵を潤し~客舎青青柳色新たなり~~
君に勧む更に盡くせ一杯の酒~~~
西のかた陽關を出ずれば故人無からん~無からん無いからん故人無からん と三回繰り返しました。
外国で親しくなった中国人にこの漢詩の話をします。そして貴方も陽關を出て外国に住むようになったのですねと聞きます。故人(昔からの知り合い)はいなかったでしょうかと言うとニッコリ笑います。
それだけで非常に親近感が湧いてくるから不思議です。
外国に住む多くの中国人は外国生まれなので陽關を出て移住したのは祖父の代です。しかし外国籍の中国人は漢字の素養があり、小さい時から孫悟空の物語を読んでいます。
中国人は漢民族の誇りを持って世界各地に住んでいるのです。
現在、日本人も世界の各地に住んでいます。彼等の心の拠り所は日本民族の文化です。
世界に誇れる日本民族の文化とは何でしょうか?
万葉集でしょうか。源氏物語でしょうか。そして最近の工業製品の品質の良さでしょうか。あるいは現在、日本人が非常に優しいと有名だそうです。日本は何処へ行っても清潔で安全な国です。
これらの全体が日本民族の誇れる文化なのです。私は個人的にそのように信じています。
今日の挿し絵代わりの写真は私が好きな北京の離宮の頤和園の写真です。
写真は「頤和園の写真」を検索してネット上にあるものから選び、お借りしました。
それはそれとして、
今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)
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今日は漢民族に焦点をあてて考えて見ようと思います。
私は北京や瀋陽に招ばれ大変世話になったことがあります。またアメリカ在住中には中国人に助けられたこともあります。
何時も感心することは外国に住んでいても中国人は漢民族文化に誇りを持って生きていることです。外国の国籍になっても中国人はあくまでも漢民族なのです。そんな漢民族の一人一人は義理人情に篤く信用出来るのです。
現在、中国は共産党の独裁国家です。しかし中国人と個人的に付き合うと共産主義など全く関係無く長い間親身のお付き合いが出来るのです。
その上、彼等と日本人の共通のものとして漢字があります。簡単な要件なら筆談で意志が通じるのです。
店の看板が分かります。中国に行っても違和感が無いのです。
そして唐時代の漢詩の話をすると親近感が一層湧いてきます。漢詩こそ漢民族の誇りなのです。
漢詩は日本人の教養ですが共産党の中国の学校でも現在教えています。
例えば、湖南省の邵阳市第一中学校のHP(http://www.sysyz.com.cn/wx/sh.aspx?id=280 )にも「元二の安西に使するを送る」と題した漢詩が挿絵入れで紹介してあるのです。その挿絵をここにお送りいたします。
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1番目の写真は共産国家の中国の湖南省の邵阳市第一中学校のHPの挿絵です。日本人のよく知っている漢詩が書いてあります。
その漢詩は以下の通りです。
「元二の安西に使するを送る」
渭城の朝雨 軽塵を潤し
客舎青青柳色新たなり
君に勧む更に盡くせ一杯の酒
西のかた陽關を出づれば故人無からん
「送元二使安西」
渭城朝雨潤輕塵
客舎青青柳色新
勧君更盡一杯酒
西出陽關無故人
邵阳市は日本の漢字で書くと邵陽市になります。
古典文学の教養として日本も中国も同じ漢詩を幾つも習っているのです。
日本でも唐時代の漢詩を学校で教えています。ですから日本人は漢詩の幾つかを憶えていて、折にふれ詠み返しています。
王維が友人の送別のために書いたのがこの漢詩です。唐の都から西の陽関という関所を越えて西域の僻地に旅立つ親友との惜別の詩です。もう二度と会えないかも知れない友へもう一杯の酒を飲んでくれと言いながら別れを惜しんでいるのです。
この詩のポイントは故人にあります。故人とは古くからの友人や親友の意味です。そして 陽関は関所の名で、現在の甘粛省敦煌県の西南の玉門関の陽(みなみ)にあったのです。
皆様も友人の送別会の時、この漢詩を朗誦したのではないでしょうか?
・・・渭城の朝雨 軽塵を潤し~客舎青青柳色新たなり~~
君に勧む更に盡くせ一杯の酒~~~
西のかた陽關を出ずれば故人無からん~無からん無いからん故人無からん と三回繰り返しました。
外国で親しくなった中国人にこの漢詩の話をします。そして貴方も陽關を出て外国に住むようになったのですねと聞きます。故人(昔からの知り合い)はいなかったでしょうかと言うとニッコリ笑います。
それだけで非常に親近感が湧いてくるから不思議です。
外国に住む多くの中国人は外国生まれなので陽關を出て移住したのは祖父の代です。しかし外国籍の中国人は漢字の素養があり、小さい時から孫悟空の物語を読んでいます。
中国人は漢民族の誇りを持って世界各地に住んでいるのです。
現在、日本人も世界の各地に住んでいます。彼等の心の拠り所は日本民族の文化です。
世界に誇れる日本民族の文化とは何でしょうか?
万葉集でしょうか。源氏物語でしょうか。そして最近の工業製品の品質の良さでしょうか。あるいは現在、日本人が非常に優しいと有名だそうです。日本は何処へ行っても清潔で安全な国です。
これらの全体が日本民族の誇れる文化なのです。私は個人的にそのように信じています。
今日の挿し絵代わりの写真は私が好きな北京の離宮の頤和園の写真です。
写真は「頤和園の写真」を検索してネット上にあるものから選び、お借りしました。
それはそれとして、
今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)
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