五島列島は本当に遠い離れ島です。遥かに憧れて数十年、やっと2015年の4月の2泊3日の旅で訪れることが出来ました。私は1971年にカトリックの洗礼を受けていたのです。
当時、長崎の活水大学の教授だった片岡弥吉氏のキリシタンに関する数々の本や遠藤周作氏の「沈黙」などのカトリック関連の著書を読んで洗礼を受ける決心をしました。
片岡 弥吉はキリシタン研究で知られ、『浦上四番崩れ』で日本エッセイストクラブ賞を受賞しました。
遥かな五島列島は熱狂的なカトリック信仰のある島々です。
長崎県の隠れキリシタンは250年の禁教を耐え忍びました。そして幕末の1865年にフランス人の神父の前に突然現れて、はじめて信仰を告白します。
ローマ法王のもとに帰り、カトリック教徒になった信者たちはかつての辛酸をきわめた歴史の反動で熱狂的な宗教活動を繰り広げたのです。特に隠れキリシタンが多数住んでいた五島列島で激しく燃え上がりました。現在の五島列島には50ケ所のカトリック教会があります。
この五島列島に2015年に行き5つの天主堂を訪れたのです。長崎から小さい旅客機で下五島の福江に渡りました。
3日間、観光バスで五島列島の険しい山々を越えて岬と岬の間にある小さな集落を幾つも巡り5つのカトリック教会を訪ねました。
それでは訪れた5つの教会の写真をお送り致します。5つの天主堂はすべて国の重要文化財に指定されています。そして五島列島の一部は世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の12の構成資産の中に含まれています。
1番目の写真は井持浦天主堂です。
2番目の写真は井持浦天主堂の中です。
3番目の写真は堂崎天主堂です。
4番目の写真は堂崎天主堂の中です。
5番目の写真は青砂ケ浦天主堂です。
6番目の写真は頭ケ島天主堂です。
7番目の写真は中ノ浦天主堂です。
長崎から遠方のほうの福江のある島を下五島と言います。五島市になっています。一方、長崎に近いほうの島を上五島と言います。上五島町という自治体になっています。上五島と下五島の人口の総数は約7万人です。
五島列島への旅では驚くべきことを沢山見ました。人の近づけないような急峻な山に囲まれた小さな浜に建っている美しい天主堂。見にくい場所に隠れるように作られたキリシタン墓地。 50ケ所も存在しているカトリック教会。五島出身の26聖人の一人、ヨハネ五島の磔の像。そして擦り凹んだ踏絵の真鍮のマリア像。どれもこれも江戸幕府の過酷なキリシタン弾圧を耐え、信仰を守ろうとした証(あかし)です。
五島列島への旅は生半可にカトリックを信仰している私にとっては衝撃的な旅でした。
今日は隠れキリシタンのことを説明し、遥かなる五島列島への旅をご紹介いたしました。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)