今日は風も無く穏やかな晴天です。
午後の散歩は武蔵野公園まででした。
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1969年にドイツ在住に慣れたころ、フンボルト本部から封書が届く。マイクロバス一台でドイツ全土の観光に連れていってくれるという。シュツットガルトから始まり、アウグスブルグ、ミュンヘン、ロマンテッシェ・シュトラーセ、ベルリン、ハノーバー、ブルーメン、リューベック、ボン、ケルン、モーゼル河を遡って、トリアー、カールスルーエ、シュツットガルトに帰る二週間ほどの長旅である。
黒い針葉樹の森と新緑の広葉樹の美しい五月であった。各地の中世の絵画館、近代美術館、教会や修道院、歴史的な町並み。これが伝統的なドイツ文化だというものを徹底的に見せる。音楽ではベートーベンに代表される古典音楽、暗い宗教画の歴史、デユーラーの絵画、カント、ショウペンハウエルに代表される哲学、ゲーテやトーマスマンの文学、それら伝統に関連した記念館や生家を見せる。
壮大な教会や修道院も訪問する。出発時は新緑であった林が深い緑になったころドイツ遍歴の旅を終え、シュツットガルト市へ帰る。
この国が誇る文化はすべて暗く重々しく、深みのあることが特徴である。例えば、日本で有名なヘルマンヘッセは軽過ぎるらしく、ドイツでは評価が高くない。ドイツの留学制度は外国人にドイツ文化の素晴らしさを教え、帰国後もドイツ文化の支援者になって貰うことである。
中世や封建時代の雰囲気がドイツに漂っている。住んでみるとドイツ人はそれを誇りにするのか酒席の主な話題になる。ヨーロッパ諸国では、ドイツしか知らないが聞いてみると、どの国もそんな中世の雰囲気が漂っているそうである。
日本はどうであろうか?外国人にはやはり平城・平安京時代や江戸時代の雰囲気が漂っているように見えるのかも知れない。それが日本の魅力なのかも知れない。外国人にとっては。