後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「遥かなスエーデン王国への旅の思い出」

2025年02月14日 | 日記・エッセイ・コラム
スエーデン王国はヨーロッパの北にあり日本からは遥かに遠い国です。
今日は1974年に旅したスエーデン王国への旅の思い出を書きたいと思います。私を招待してくれたエケトルプ教授の思い出も書きたいと思います。
スエーデン王国は北ヨーロッパのスカンディナヴィア半島にある立憲君主制国で、首都はストックホルムです。北欧諸国のひとつであり西にノルウェー、東がフィンランド、南はデンマークと国境を接しております。バルト海を挟む形でバルト三国やポーランドとも近い国です。
人口は1045万人で北欧諸国では最大の人口です。住民の大半は北方ゲルマン系のスウェーデン人ですが北部には少数のサーミ人とフィン人が暮らしています。
宗教は国教であるルーテル教会が大多数を占めています。
言語はスウェーデン語が公用語であり他にサーミ語やフィンランド語などが存在します。
民主主義の成熟性が高く、エコノミスト・インテリジェンス・ユニットの評価による民主主義指数は、ノルウェーとニュージーランド、アイスランドに次ぐ世界4位で「完全な民主主義」に分類されています。
1番目の写真はスエーデン王国の首都ストックホルムの夜景です。

2番目の写真は農村地帯の風景です。森林が多いので木造の農家が多いのです。
私は1974年にストックホルムに4ケ月滞在しました。
私を招待してくれたのはエケトルプ教授でした。
教授は古民家を復元する趣味を持っていたのです。中世のスウェーデンの古民家の構造を詳しく調べ、忠実に復元していました。
ストックホルムの郊外に、藁葺と白壁の中世風の農家を復元して住んでいたのです。
建坪50坪ぐらいで、大きな室内は、寝室、食堂、炊事場、風呂場、トイレを北欧の材木で区切り、ドアもすべて同じ板材です。木製の蝶番(ちょうつがい)と閂(かんぬき)が付いています。
窓の外には白夜の牧草地が薄暗く広がっていて、遠くに馬の親子が立っているのがぼんやり見えます。
当時はデジカメがありませんでした。写真も撮りませんでした。そこで似ている古民家の写真を見つけましたので示します。
3番目の写真はスウェーデンの古民家です。写真の出典は、http://fuucaarchi.exblog.jp/tags/%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3/ です。
4番目の写真は馬を放牧している牧場の風景です。エケトルプ先生の家の裏の風景と似ています。写真の出典は、http://ameblo.jp/rv9084/entry-10717580893.html です。
エケトルプ先生は私の北極圏のキルナにあるウッドホルムという鉄鋼会社の見学もさせてくれました。またノルウェーの工科大学やヘルシンキの工科大学の訪問をアレンジしてくれたのです。
スウェーデンの草原に咲く花の写真も2枚お送り致します。写真の出典は次の通りです。https://www.istockphoto.com/.../%E3%83%9D%E3%83%94%E3%83...

エケトルプ先生には公私ともに大変お世話になりました。その恩人も亡くなって随分年月が経ちました。亡くなったとき花束を贈っただけでした。

テレビでは時々古民家を復元して住んでいる人を紹介する番組があります。それを見るたびにスウェーデンの古民家に泊めてくれたエケトルプ先生をしみじみ懐かしく思い出します。お顔や姿が思い出されるのです。

今日はスエーデン王国をご紹介し、続けて大変お世話になったエケトルプ先生のことを書きました。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)

「懐かしいドイツ人のシュパチーレンの趣味」

2025年02月14日 | 日記・エッセイ・コラム
皆様は近所を散歩なさいますか?公園を散歩しますか?
昔ドイツに住んでいたとき驚きの光景を見ました。ドイツ人は襟の小さい背広にネクタイを締めた姿で森の中を真面目な顔をして歩くのです。これをドイツ語でシュパチーレンと言ってドイツ人が誇りに思っている趣味なのです。郊外の森や葡萄畑の中にシュパチーレン専用の道が続いています。正装した男たちや夫婦が無言で歩くので静かです。

今日は平凡な散歩の趣味について書いてみようと思います。
さてその前に散歩以外の趣味のいろいろを見回してみましょう。本当に色々あります。
海を帆走するヨットの趣味や、登山などの趣味は厳しさがあり克己心を必要とします。
猟犬とともに銃を担ぎ人跡まれな山に入り彷徨する趣味もあります。
日本ではシュパチーレン専用の道は広い公園の中にあります。
その趣味では人生の平凡な時間のうつろいを大切にして、自然を愛し周囲の人の幸せを想います。
そんなドイツの森の写真を示します。

樹々の下に散歩道がえんえんと続いています。空気が新鮮で空が高く広いのです。樹木の中を歩いていると自然に人生のあれこれを想います。邯鄲の夢と思います。そして人生で一番大切なことは何かと考えます。
そうして自然を愛し周囲の人の幸せを想うことが非常に重要なことだと思うのです。
老境に至って初めて散歩の趣味の楽しさが分かりました。しみじみと分かったのです。
以前は仕事に打ち込むこと、仕事の上で素晴らしい成果を上げることが重要だと思っていたのです。自然の美しさを深く理解していませんでした。家族や友人を大切にするのを怠って自分の専門分野に埋没していたのです。それは恥ずかしい生き方でした。歩きながら樹木の姿を見ているとしみじみそう思います。
「散歩」も趣味として味わい深いと感じたのです。これも体力も知力も衰えたおかげで理解出来たことです。
昔見たドイツのシュットガルト市の郊外を妻や子供たちとよく歩いたことを思い出します。それはシュパチーレンの趣味です。懐かしいです。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)

「中世の雰囲気漂うドイツの地方の町」

2025年02月14日 | 旅行記

1969年にドイツ在住に慣れたころ、フンボルト本部から封書が届く。マイクロバス一台でドイツ全土の観光に連れていってくれるという。シュツットガルトから始まり、アウグスブルグ、ミュンヘン、ロマンテッシェ・シュトラーセ、ベルリン、ハノーバー、ブルーメン、リューベック、ボン、ケルン、モーゼル河を遡って、トリアー、カールスルーエ、シュツットガルトに帰る二週間ほどの長旅である。

黒い針葉樹の森と新緑の広葉樹の美しい五月であった。各地の中世の絵画館、近代美術館、教会や修道院、歴史的な町並み。これが伝統的なドイツ文化だというものを徹底的に見せる。音楽ではベートーベンに代表される古典音楽、暗い宗教画の歴史、デユーラーの絵画、カント、ショウペンハウエルに代表される哲学、ゲーテやトーマスマンの文学、それら伝統に関連した記念館や生家を見せる。

壮大な教会や修道院も訪問する。出発時は新緑であった林が深い緑になったころドイツ遍歴の旅を終え、シュツットガルト市へ帰る。

この国が誇る文化はすべて暗く重々しく、深みのあることが特徴である。例えば、日本で有名なヘルマンヘッセは軽過ぎるらしく、ドイツでは評価が高くない。ドイツの留学制度は外国人にドイツ文化の素晴らしさを教え、帰国後もドイツ文化の支援者になって貰うことである。

中世や封建時代の雰囲気がドイツに漂っている。住んでみるとドイツ人はそれを誇りにするのか酒席の主な話題になる。ヨーロッパ諸国では、ドイツしか知らないが聞いてみると、どの国もそんな中世の雰囲気が漂っているそうである。

日本はどうであろうか?外国人にはやはり平城・平安京時代や江戸時代の雰囲気が漂っているように見えるのかも知れない。それが日本の魅力なのかも知れない。外国人にとっては。


中世の町の写真を示します。出典は、https://pixta.jp/tags/%E4%B8%AD%E4%B8%96%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84  です。

それはそれとして、 今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。 後藤和弘(藤山杜人)