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春休みで横浜から送り込まれたカリン姫はパワー全開で拙宅に一人預けられた。
かって知ったる第2のホームタウンで両親から離れても、寂しがらず我が意を得たように元気一杯である。持ち込まれた大きい荷物に衣類やら本、テキストまで持ち込まれ、ブツブツ言いながらも、国語、算数の各10頁の厳しいノルマは何とか果たしている。
おだてたり、励ましたり、厳しい監視の目から外れ、とかく緩みがちな環境に遊びに走りたいところだが、でもしっかりテーブルを出し、ノルマ達成に頑張っている。
そんな姿に可哀相だなあと思うが、幼児イメージの殻をやぶり、逞しく育っている。
良く食べるエネルギーから生まれる元気パワーは留まること知らず、良くしゃべり遊んでいる。他愛ない事に笑いこけ時にはメルトダウンを引き起こしていることもあるが、こちらでは全然害にはならず、逆にそのパワーを貰っている。
供給能力に苦境にあえぐ、某電力会社に売れるものならそのエネルギーを売ってやりたい。
有り余るエネルギー発散に何処か行こうかと声かけても、「私インドアー派」なんて言って余り外には出たがらない。
車なら行くとは普段、車に頼りきっているので、歩く事への意欲は削がれているのでは無かろうか。
「歩かないとだめだよ」と言って、じじばばの歩く拘りに無理きり引っ張り込み、立川の昭和記念公園へ。
学校の春休みともあって、子供たちやお母さんに連れられた乳幼児が沢山来ている。
目指すは「みんなの原っぱ」の子供遊具。
お気に入りは何と言っても「フワフワドーム」である。
空気で膨らました「フワフワドーム」は柔らかいクッションに跳ねたり、走ったりでクッションが揺れ動き丸で宇宙船の上に乗るような感覚で楽しめる。
走り、転がり、滑り、目の前を子供たちの激しい動きにカリン姫もその渦の中に入っていく。
体を激しく動かし、こんな楽しいものはないと、うち興じ体を休めることなく何時までも楽しんでいた。
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みんなの原っぱの大きななけやきの直ぐ近くでお弁当を広げる。冬の名残も消えぬちょっぴり寒い朝であったが、昼はもう日差しが強い。
青空のもと、おにぎり、それに大好きな玉子焼き、から揚げが、格別に美味しい。
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この広い原っぱ、前回は風が吹き砂嵐が舞う、世界であったが今日は風もなく、はてしない広っぱでアウトドアの醍醐味をたっぷり味わうことが出来る。
おおきなけやきは遮るものもなく、多数の幹が思い切り天高くのびのびと広がり、あのコマシャールで出てくるような空間の世界が生まれている。
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ここで思い切りボールを追いかけ、目一杯体を動かし、果てしない広場でジャンプし、駆けめぐり、思い切りアウトドアーを楽しむ。
懐の深い昭和記念公園の奥は未だ続く。一番最深部は砂川口に近い「こもれびの里」が都会で忘れかけた農園の姿を再現している。
「じいじ、4つ葉のクローバ探してね」と道端の草も、追っかけ春の訪れをたっぷり楽しんだ