題詠「春」
①早春や浅黄の空と銀の塔(晴代)愚
②春の色女の耳朶のうぶ毛かな(能登)鳥・静・遅
③眼二つあればふたつの春の月(遅足)鳥・亜・龍
④春愁やミニスカートを気にもせず(立雄)朱・能・龍
⑤春めくや抱擁解かぬ道祖神(亜子)童・能・静
⑥せせらぎの光りは未だ春浅し(龍次)童・郁・立
⑦早春や揺るぎなきもの追い求め(麗子)晴・亜
⑧春浅し毛布小さくふくらみて(愚足)麗・朱・郁・晴・遅
⑨後戻りできない掟 春の立つ(鳥野)麗・愚
⑩孫の子の写真を見せる春の婆(朱露)
⑪つぶつぶと蕾艶やか春の雨(静荷)
⑫一分を宿す面に魅かる春(郁子)立
自由題
①白梅やシャッター幽か人影を(朱露)晴
②茹でこぼす湯にも菊菜の香りかな(晴代)麗・能・鳥・立・亜・遅
③いにしえの姫の小太刀や春愁(亜子)童・朱・鳥・愚・静
④月下の屋根跳ぶ恋猫の黒さかな(龍次)麗・朱・郁
⑤散歩道光の春が後押しし(麗子)晴・立
⑥食パンの残りし数だけ寂し春(郁子)童・愚
⑦当てにせず連番買うたり春の夢(立雄)郁・龍
⑧蕊ばかりめだちすぎたるおらが梅(能登)遅
⑨啓蟄やもういいかいと子等の声(静荷)能
⑩土雛の晴れの舞台や中馬道(愚足)静・亜・龍
⑪夕光(ゆうかげ)に梅のひとはな際立てり(鳥野)
⑫このなかに妻のありけりパジャマ干す(遅足)
次回は3月14日(水)午後6時 安田屋です。
(いつもより一週間早くなっています。)
題詠は「桜、または、花」
そして自由題は、「自分にとって大切なものを読み込んで下さい」
これは課外授業で、金子兜太さんが子供たちに与えた課題です。
子供たちに負けないように