四月の句会のお題は「空」である。 夏石蕃矢によれば、天と地の間に広がる曖昧で宙ぶらりんの空間を空という。「アメ・アマ・天が天界をさし神の国という意味を込めたのに対し、何も内に含まない部分の意」(岩波古語辞典)だからこの単純で広大な空間は眺める人の心の奥底に潜む物を投影しやすいスクリーンになりうるのだという。
さて、空という空間は切り取る時には注意を要する。入れるのか入れないのか。
大きく取り込むのか、僅かにして効果を上げるのかとても難しい。
子供に絵を描かせると空への関心によって子供の性格や心理状態まで窺うことが出来るという。
窄き門嘆きの空は花満ちぬ 川端茅舎
空はさびしよ家あらばけ烟をあげよ 荻原井泉水
便所より青空見えて啄木忌 寺山修司
ボロ市や空一枚を使いけり 大木あまり
春の空ふらっと出たい鳶の舞 堀江靖孝 (写真に掲載)
さて、空という空間は切り取る時には注意を要する。入れるのか入れないのか。
大きく取り込むのか、僅かにして効果を上げるのかとても難しい。
子供に絵を描かせると空への関心によって子供の性格や心理状態まで窺うことが出来るという。
窄き門嘆きの空は花満ちぬ 川端茅舎
空はさびしよ家あらばけ烟をあげよ 荻原井泉水
便所より青空見えて啄木忌 寺山修司
ボロ市や空一枚を使いけり 大木あまり
春の空ふらっと出たい鳶の舞 堀江靖孝 (写真に掲載)