575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

ひと滴ごとの点滴春きざす   江本絵門

2007年03月27日 | Weblog

中日俳壇に江本さんの句が載っていました。
一滴一滴と落ちる点滴液。
病気は、少しづつ快方に向かっている。
春きざす、という季語がよく効いています。

この句は「ひと滴ごと」というフレーズがとても良いと思います。

                     遅足
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ミモザ              草女

2007年03月27日 | Weblog
 最近、花屋さんで「ミモザ」として売られている植物がある。
 今花盛りで(写真)少し気をつけて見ると、家の庭や公園に結構咲いている。大変鮮やかな黄色がこんもりした花だからすぐ分かる。葉は細かく銀緑色でこれも美しい。しかし、これは植物学的にはミモザでなくて「アカシア」である。
 一方、ニセアカシアまたはハリエンジュと言われている白い藤のような房の花をつける樹を「アカシア」と呼ぶことも多くて混乱している。
 花屋さんはそんな混乱を避けるためか、「ミモザ」と称してアカシア類のアサアカシア、ギンヨウアカシア、サンカクバアカシア等の花を売っている。
 本当の「Mimosa」はマメ科オジギソウ属の植物の学名である。いっぽう「アカシア類」はマメ科アカシア属の植物である。花一つだけを取り出してみると、オジギソウとアカシアはよく似ている。しかし、私としては疑問の残る名称である。
 さて、アカシアであるがオーストラリア原産でオーストラリアの国の花になっていて、熱帯地方に広く分布している。わが国では気温の関係で関東以西でないと育たない。が痩せた土地を肥やし、成長が早く花も葉も美しいので植樹に利用されている。
 この辺りでは定光寺緑地の南側の緑地に数種類のアカシアが植えられている。戦後荒廃した山を回復させるために導入されたものだ。
 人々は植物の特性を生かして利用してきた。が、植物側から見ると、そうした人間の営みのおかげで分布を拡げる事が出来たのだと思う。
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