575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

お花見はいつ     鳥野

2007年03月23日 | Weblog
ようやく、サクラが咲きます。
気まぐれな天候にもてあそばれて、右往左往。いいかげんにしてよね、のサクラでした。

花と言えば即ち櫻、というほどに愛されているこの花。詩歌や句に数知れず登場しています。

かっては国策に引きずり出されて、若櫻、同期の桜、櫻に錨、などと勇者のシンボルにされたことも。
再びの、あんな時代はマッピラです。

   みどりごのてのひらさくらじめりかな  野中亮介

   谷川の音天にある櫻かな  石原八束

     ・ これ以上咲く術なしとさくらばな飛翔の容ととのえて待つ

     ・ 見の限りの桜の色のただなかに白き道生る風とおるらし
                                 
                                 鳥野
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うぐいす

2007年03月23日 | Weblog

先日、名古屋の街中に住んでいる母が
今年は庭にうぐいすが来たと喜んでいました。
母が鶯に特別な気持ちを持っているのは、
大病を患った時、医者から「うぐいすが鳴くころには良くなりますよ」
と、言われ、言葉通りに回復したことも大きく関係しているようです。
最近では、余り声を聞かなくなっていたので、特に嬉しかったようです。

 我病んで鶯を待つ西枕  子規

鶯の早春から鳴き始めるのを「初鳴き」。
これはアナウンサーがマイクの前で第一声を発する時にも使われます。
チャッチャッチャッという地鳴きは「笹鳴」といって、冬の季語。
また囀りから地鳴きに変わると、「老鶯」「鶯老いを鳴く」と言って
夏の季語だそうです。

 鶯や餅に糞する縁のさき 芭蕉

鳴き声でなく、こんな鶯を詠んだ芭蕉さん、ちょっとへそ曲がりですね。

    

母は、春になるとよく里に帰っていましたが、90歳になって、
まだまだ寒いと、鶯が鳴いても帰るのを、先に延ばしています。

 鶯や母にふるさと遠くなり  遅足





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