575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

落花生という奴    鳥野

2007年10月16日 | Weblog
もうすぐ、落花生の新豆のお目見えです。今年は猛暑のおかげで、よく膨れて、味も上々という。

落花生、南京豆、じまめ、ピーナッツ・・・呼び名は人それぞれ。中国では、万寿豆とも千歳子とも呼ばれ、ボケ防止、不老長寿食の代表。

それにしても、この豆は、罪な奴。脂肪分が49パーセントもあって、メタ族の大敵なのです。あのバタピーときたらなおのこと。

  淋しくて食いはじめたる落花生とどまりあへぬくるしみ来たる   小池光

気を付けねば。

繭型の外形は、がさっと野生味があり、トルソーにも似た殻に二つずつの実、味も良く、と愛されて、俳句には度々登場しています。

  落花生喰ひつつ読むや罪と罰  高浜虚子

は有名。

  放蕩の夜のむなしさよ落花生  小寺正三

  南京豆墓前に噛み噛み未成年  中村草田男

秋の情です。

日本では千葉県が主産地で、八街市には白鳥省吾の詩碑が建てられているそうです。

  いつ知らず葉は繁り 花は咲きて
  人知れず土に稔りぬ

余談 愛知県の西三河、碧南・西尾地方では、御節の煮豆といえば、落花生。
   「美味しいよ」と友達がいうのを信じて、名鉄碧南中央駅前のお店に出かけました。
   大豆のそれより、たしかにイケル。2年ほど続けたけど、この暮はどうしょうかな。


コメント (3)
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