駐車場脇の狭い空き地に、吾亦紅が風に揺れています。
花弁のない小さな花がお団子状に固まって、これ以上に暗い色はないだろうにと思うほどの赤褐色。
痩せた風情で、本当に目立たない秋草です。
歳時記のどれを開いても索引は最末尾に付け足しのよう。どこまでもひかえ目な、というのになぜか心惹かれます。「わたしだって赤のうち」と呼びかけているみたいで。
若山牧水は詠んでいます。
吾木香すすきかるかや秋くさのさびしききはみ君におくらむ
俳句にも秀句は多く
霧の中おのが身細き吾亦紅 橋本多佳子
またしても日和くづれて吾亦紅 星野立子
吾もまた紅なりとひそやかに 高浜虚子
吾亦紅ぽつんぽつんと気ままなる 細見綾子
花弁のない小さな花がお団子状に固まって、これ以上に暗い色はないだろうにと思うほどの赤褐色。
痩せた風情で、本当に目立たない秋草です。
歳時記のどれを開いても索引は最末尾に付け足しのよう。どこまでもひかえ目な、というのになぜか心惹かれます。「わたしだって赤のうち」と呼びかけているみたいで。
若山牧水は詠んでいます。
吾木香すすきかるかや秋くさのさびしききはみ君におくらむ
俳句にも秀句は多く
霧の中おのが身細き吾亦紅 橋本多佳子
またしても日和くづれて吾亦紅 星野立子
吾もまた紅なりとひそやかに 高浜虚子
吾亦紅ぽつんぽつんと気ままなる 細見綾子