庭にとてつもなく大きな金木犀がある。 この木は私がこの家に来たとき幹周り20cm、高さ3mほどだった。それが、ここに住む年数に比例して成長し、今や幹周り100㎝(地面からすぐの所で三本に分かれる)高さ10mほどとなっている。
この木にはいつも悩まされている。庭に降り注ぐはずの太陽を独り占めしている。落葉の最盛期には掃ききれないほどの落ち葉。常時葉を落とすので道路を毎日掃く。花の落ち様も半端ではない。オレンジ色の絨毯は美しいが掃きとるとき塵取り一杯ではきかない。
今では邪魔者扱いされているが、切れぬ理由が二つある。一つは余りに大きくなりすぎて老人となった私たちにはもう手に負えなくなっていること。
もう一つは、野鳥たちを呼ぶのに必要であることだ。庭に来る鳥たちは一度この木の中に入り、それからえさ台に降りてくる。猫や人が近づいたときもまずは、この木に逃げて様子を見ている。こんなになっても植木屋さんに頼まぬ理由がここにある。
モクセイ科モクセイ属の常緑高木。薄褐色の樹皮が犀の皮に似ているから木犀。
そうそっくり。中国原産で江戸時代に渡来した。やってきたのは雄株のみであるから結実しない。近縁種のギンモクセイは西日本に多く、キンモクセイは東日本に多いという。
木犀の香に染まりつつ干し物す 草女
この木にはいつも悩まされている。庭に降り注ぐはずの太陽を独り占めしている。落葉の最盛期には掃ききれないほどの落ち葉。常時葉を落とすので道路を毎日掃く。花の落ち様も半端ではない。オレンジ色の絨毯は美しいが掃きとるとき塵取り一杯ではきかない。
今では邪魔者扱いされているが、切れぬ理由が二つある。一つは余りに大きくなりすぎて老人となった私たちにはもう手に負えなくなっていること。
もう一つは、野鳥たちを呼ぶのに必要であることだ。庭に来る鳥たちは一度この木の中に入り、それからえさ台に降りてくる。猫や人が近づいたときもまずは、この木に逃げて様子を見ている。こんなになっても植木屋さんに頼まぬ理由がここにある。
モクセイ科モクセイ属の常緑高木。薄褐色の樹皮が犀の皮に似ているから木犀。
そうそっくり。中国原産で江戸時代に渡来した。やってきたのは雄株のみであるから結実しない。近縁種のギンモクセイは西日本に多く、キンモクセイは東日本に多いという。
木犀の香に染まりつつ干し物す 草女