575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

紅葉の候と相成りまして   鳥野

2007年11月13日 | Weblog
紅葉の便りがしきりです。
この季節、つい思い出して独り笑いする歌があります。

 ・ちはやぶる神代もきかず竜田川からくれないに水くくるとは  在原業平

ここで言う「みずくくる」が水を括る、つまり絞り染めのことだと知ったのは何時だったか。
ずっと、水潜ると思い込んでいたのは、例の古典落語のせいかも。唐紅がオカラをくれなかった、のくだりは本当におかしい。

負け惜しみでいうなら、括り染めよりは、水潜り。水に浮き沈みする楓葉と見るほうが景が顕つと思うのですが。


それにしても、古典落語の力はすごい。崇徳院の「瀬を早み・・・」の情熱的で格調高い一首を
若旦那の恋患いに仕立てて、熊さんと嬶を生き生きと登場させているんだもの。

お後がよろしいようで。

  
コメント (3)
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