575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

しゃぼん玉            愚 足

2008年03月16日 | Weblog
シャボン玉
野口雨情

  シャボン玉飛んだ 屋根まで飛んだ
  屋根まで飛んで こはれて消えた
 
  シャボン玉消えた 飛ばずに消えた
  生まれてすぐに こはれて消えた
 
  風々吹くな シャボン玉飛ばそ

雨情は明治41年3月に先妻(高塩ひろ)との間に長女をもうけた。しかし長女はわずか7日で亡くなってしまう。彼の詞は、この悲しい事実がきっかけとなった、とも言われており、確かにその視点で「シャボン玉」を詠めば、雨情の一連の作品群を流れる「失われゆくもの」「失われてしまったもの」に対する情感が、この作品にも色濃く反映されていることがわかる。
 ところで、シャボン玉は歳時記にあり、春の季語となっている。
 シャボン玉はあの素朴な遊びとして人気もたかく。
 今では百円ショップも売られていて、ピストル型で速射が出来るものや、大型のシャボン玉の出来るものなどぃろぃろあって楽しい。

  流れつつ色を変へけり石鹸玉        松本たかし
  寄り目してシャボン玉ふく子どもかな    井上明
 


コメント (1)
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