もう秋が来た 鳥野

遅ればせの梅雨明け、ようやく夏空が。と思つたらもう立秋が過ぎました。

　・　秋来ぬと目にはさやかに見えねども風のおとにぞおどろかれぬる

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　藤原敏行

　・　ボールペンのペン尖にまづ秋は来て火星人への手紙書きたし

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　荻原裕幸

古今集の名手と、ニューウエーヴの旗手と。それぞれが、それぞれの感性で捕らえた秋。

上空に寒気が居座ったり、台風に急襲されたり、夏は爛けきらぬまま逝きそうです。
せめてすっきりと、秋らしい秋が来ないかな。

大地揺れ平に御容赦秋の朝 朱露

　　　　　　　　　　八月十一日朝五時八分「遂に来た」。
　　　　　　　　　　地球荒らしの人間が許される筈なし。
　　　　　　　　　　怒りのエネルギーの凄さに平伏する。
　　　　　　　　　　取り敢えず飯を食いこの詫句を書く。