575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

虫十五句          愚足

2009年08月26日 | Weblog
玉虫はとぶよ 少年 老いやすく      水本火生

さびしさは 秋の彼岸の みづすまし    飯田龍太   

湯浴水 こほろぎ 流してしまいけり   前田貴美子 

鬼の子の覗いてをりし この世かな    北田桃代 ※鬼の子=蓑虫

一条 みどり残れる 枯蟷螂        横山房子   

あおあおと 空を残して 蝶 分かれ     大野林火

草の葉を落つるより飛ぶ 蛍かな       芭蕉

蟻の列 雲の峰より つづきけん       小林一茶

閑さや岩にしみ入蝉の声           芭蕉

やれ打つな 蠅が手をすり 足をする     一茶

ひっぱれる糸 まっすぐや 甲虫       高野素十

たたかれて 昼の蚊を吐く 木魚かな    夏目漱石

しずかなる力 満ちゆき ばった とぶ    加藤楸邨

とどまれば あたりにふゆる 蜻蛉かな   中村汀女    

行水の捨てどころなし 虫のこえ       上島鬼貫 







コメント
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