575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

口づけの余韻のやうに葡萄の香      亜子

2012年09月29日 | Weblog
葡萄を食べて、ふっと、その香りに気づく。
その香りを口づけの余韻のようだ、と言いとめました。
意外とありそうで、ない句だと思います。

「そうなんですか、納得しました」と鳥野さんも。

葡萄の匂いを詠んだ句を見つけました。

  葡萄熟れきったる匂ひしてきたる  井上喬風

この句の場合、爛熟の葡萄。
口づけの句は、まだ青さの残る葡萄?
あるいは、熟れ切った葡萄?
なにも言っていませんが、丁度、食べごろの葡萄が良いですね。
ちょっと甘い?という意見も聞こえてきそうですね。

この句、「吸う」というコトバが隠されています。

  妻へのみ通るわがまま葡萄吸ふ   原田孵子

こんな甘え方もあります。    (遅足)
コメント (2)
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