575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

雷鳴や独り碁を打つ多米の朝      朱露

2012年09月11日 | Weblog
     雷は神鳴の意味だと広辞苑で知った、
     と書いた途端猛烈な雨が襲いかかる。
     働いていない私などどうでもいいが、
     豪雨と落雷を潜ってどう行く積りだ。

               


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松一本の景観   鳥野

2012年09月11日 | Weblog
大船渡の盛駅から八戸まで、三陸縦断鉄道が全線開通。待望の旅に出たのは
30年ほど昔のこと。民営化される前でした。

気仙沼線、大船渡線、山田線、南アリス線、北アリス線、八戸線と繋ぐ複雑な行程も
すべて国鉄一本の列車旅です。

楽しみは、車窓からの太平洋眺望。しかし、これは難事、背には山が迫り、前は
断崖で、ほとんどがトンネル。駅に停車する間に、集落の向こうに海を眺めて満足していました。

その後、是非にと願っていたのは、南に続く陸中海岸国立公園。その中ほどの「高田の松原」が見事と聞いていました。

江戸時代に豪商が防潮のために植えはじめ、やがて2キロに7万本。
それが、東日本の震災で、流失とは。

たった1本残った「高田の一本松」。復興のシンボルと親しまれてきましたが、
その松も塩害で危うく、いま保存の方法が講じられています。

この松原に建っていた石川啄木の歌碑も津波に攫われてしまいました。

 ・ 命なき 砂のかなしさよ さらさらと にぎれば ゆびの間よりおつ

                        石川啄木
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