575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

小鳥屋の閉店   鳥野

2013年04月08日 | Weblog
わが住まいの近くに小鳥屋さんがありました。
住宅地では、珍しいことです。
店主は小母さん。商いというより、小鳥好き、
いつも笑顔で世話をされている様子がガラス
戸越しに見られました。

その店が急に閉店。住宅に建て変わることに。

鳥たちはそれぞれに、引き取られていきまし
た。

珍らしい種類もあったようです。
鳥にも、店主さんにも、どんなにか辛い別れ
だったことか。
中でも姿も声も、ひときわ美しかったカナリ
アは、甘え声で鳴きながら、別れを惜しんで
いました。

 ・ 閉店と薄き墨字の向こうには喃語めき
   つつカナリア唄う

 ・ 小鳥屋のカナリア売られてゆくあした
   粟の小粒と黄の羽根残し
                鳥野
コメント (1)
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