わが住まいの近くに小鳥屋さんがありました。
住宅地では、珍しいことです。
店主は小母さん。商いというより、小鳥好き、
いつも笑顔で世話をされている様子がガラス
戸越しに見られました。
その店が急に閉店。住宅に建て変わることに。
鳥たちはそれぞれに、引き取られていきまし
た。
珍らしい種類もあったようです。
鳥にも、店主さんにも、どんなにか辛い別れ
だったことか。
中でも姿も声も、ひときわ美しかったカナリ
アは、甘え声で鳴きながら、別れを惜しんで
いました。
・ 閉店と薄き墨字の向こうには喃語めき
つつカナリア唄う
・ 小鳥屋のカナリア売られてゆくあした
粟の小粒と黄の羽根残し
鳥野
住宅地では、珍しいことです。
店主は小母さん。商いというより、小鳥好き、
いつも笑顔で世話をされている様子がガラス
戸越しに見られました。
その店が急に閉店。住宅に建て変わることに。
鳥たちはそれぞれに、引き取られていきまし
た。
珍らしい種類もあったようです。
鳥にも、店主さんにも、どんなにか辛い別れ
だったことか。
中でも姿も声も、ひときわ美しかったカナリ
アは、甘え声で鳴きながら、別れを惜しんで
いました。
・ 閉店と薄き墨字の向こうには喃語めき
つつカナリア唄う
・ 小鳥屋のカナリア売られてゆくあした
粟の小粒と黄の羽根残し
鳥野