575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

霜になる途中の声で電話くる   なかはられいこ

2014年11月16日 | Weblog
名古屋の川柳句会、「ねじまき句会」がスタートから10年。
これを記念した機関紙「川柳ねじまき」が発刊されました。

どんな句会なのか?
瀧村小奈生さんが、ある日の句会の「実況」を掲載しています。
この日の題は「錆」

  稲妻のいっしゅん錆びているところ

採った人の意見。
☆稲妻の一瞬のスピードの中で錆までいくスピード感が面白い。
一瞬で錆びるという感覚の発見。
☆稲妻→ナイフ→錆と連想。ナイフだって錆びるのだから稲妻も。
☆「いっしゅん」と平仮名表記がピカッと光る一瞬をうまく創出。
「稲妻のいっしゅん」であり「いっしゅん錆びて」いる。

採らなかった意見。
稲妻と錆との距離が遠すぎて、しっくり来ない。
自由な意見の交換が句会の魅力になっています。

この句の作者はなかはられいこさん。
岐阜にある360度パノラマ稲妻図から発想。
稲妻の一瞬は人間にとっての一瞬なわけで、
もしかしたら宇宙からみたらものすごく長い時間かも、とのこと。
面白い発想をする人ですね。
その発想を句に落としてゆく手腕。

私も、ねじまき句会には、数年お世話になりました。

  そらいろのそしてみずいろのそしてです

この句の価値を認めて下さり、私には俳句開眼の批評でした。
10周年おめでとうございます。

            

応答の一日一句

  河豚食らふ酒追加する白子かな     孝

  骨しゃぶりしゃぶり尽くして河豚の鍋  亜子

  

コメント
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