575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

私が生むなら霜のような猫   遅足

2015年01月03日 | Weblog
純白の地毛にグレーの差し毛。宝物のような美猫、と鳥野さん。

今朝は雪かと思っていましたが、晴れ。霜の朝でした。
日の光をあびてキラキラと。
霜の猫とはどんな猫なのでしょう?
美しいけれども、近寄りがたい冷たい感じも。
そんな猫を産む私とは?
いろいろに想像して楽しんで下さい。

霜と猫の取り合わせの句がありました。

  爆音や霜の崖より猫ひらめく  加藤楸邨

この句、実は戦争の句です。
前書に「昭和十九年十二月二十一日戦局苛烈の報あり。
午後九時、一機侵入、照空燈しきりなり」とあります。
爆音は米軍のB29でしょうか。
照空燈が、一瞬照らしだした霜の崖。
驚いた猫がひらりと舞ったところです。

お産を詠んだ句。

  産みに行く夜のびつしりと霜柱  辻美奈子

             

応答の一日一句

  雑煮餅やうやく二つ啖いけり   孝

  卓袱台に正座せし日の雑煮かな  亜子



コメント
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