575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

頭からどうぞと皿に寒すずめ     遅足

2015年01月30日 | Weblog
今週の初めに京都に行ってきました。
今回のテーマは「食」。目的地は伏見大社。
外国人観光客の人気ナンバーワンだとか。
こんな寒い頃なのに清水寺に負けない人出。

目標はこの時期限定の「寒すずめ」
門前の店先には鶉の串焼きが並んでいました。
「寒すずめ」はありませんとのこと。
諦めずに探していくと・・・ありました。
先客がひとり。寒すずめで一杯と良いご機嫌。
伏見に来る時は必ず寄る店と。

待つこと10分。やってきました。
小さな黒々とした鳥らしきものが皿の上に。

「頭からどうぞ」と言われて、おそるおそるガブリと。
ゴリゴリとした音がして・・・やがて味が口いっぱいに。
お腹の部分には肉があってレバーのような味です。
ちょっと苦みの強い鳥レバと思えば良いでしょうか。

生きものを殺して食べるという感覚がよみがえりました。
切り身になった魚や、部品のような鳥のささ身など。
料理していても、命を食べているということは意識しません。

無数の殺生のうえに現代日本があるんですね。

            

応答の一日一句

  小走りで黙礼のみの寒の内    孝

  人気なき金勢明神寒の内     亜子


コメント
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