575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

今日は初謡       遅足

2015年01月19日 | Weblog
十年ほど前から始めた謡。
一年間習ってきた演目を謡う初謡が今日です。
今年は「小鍛冶」私はシテです。

天皇から剣を打つように命じられた名人、三条の小鍛冶宗近。
相槌を打つ人がいなくて困惑。神頼みしかないと、日頃から信心の稲荷明神へ。
小鍛冶はワキ。
シテは稲荷明神、狐ですが、童子の姿で登場。
やってくる宗近に声をかけます。

  のうのうあれなるは三条の小鍛冶、宗近にて渡り候か

これがシテの最初の詞(セリフ?)です。
童子は宗近に呼びかけるのですが、どのくらい離れているのか?
テキストには何も書いてありません。
演者が自分で考えなくてはなりません。

鉢の木という雪の日の能。
演者が登場すると舞台に雪がふったと感じたそうです。

この呼びかけで、場所が明神であることを感じさせないと・・・

先生からは、役になるとともに、役の自分を俯瞰する
もう一つの眼を持つように、との教え。
本はいわば冷凍された言葉。
シーンを映像として思い浮かべ、読み解いて声にしていくように、と。

   初謡オサメテかるくはっきりとシテの童子は謡い始める

              

応答の一日一句

   足止めを食らいし宿の雪見酒    孝

   逃避行めく離れ屋の雪見酒     亜子


コメント
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