575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

「椿」の句が集りました。     遅足

2015年02月18日 | Weblog
2月句会の投句が集まりました。
今回から、等さんが参加されました。よろしくお願いします。

題詠「椿」

①腕一振サーブ決まりて椿落つ
②椿咲く赤白桃に一重八重
③江戸椿百五十年生きており
④散りてなほ正座崩さぬ椿かな
⑤椿咲く鵯の来て目白来て
⑥抱擁をとけばこぼるる白椿
⑦開花待つ庭に背伸びの椿かな
⑧落ちてなほ地に位を正す藪椿
⑨切り切って椿一輪客迎へ
⑩玉椿大義の色に染まりしか
⑪参道に血の目印か椿落つ
⑫椿の葉蕾を庇い打ち震え
⑬ウインナーワルツに乗って椿飛ぶ

自由題
 
①梅の香や去年よりの髪刈られをり
②親の齢(とし)越えての余命ふきのとう
③南天の火を啄みて火の眼
④一輪を幾度ものぞく福寿草
⑤女坂曲がれば不意の落椿
⑥春立つやレターセットを買いに出る
⑦冬晴れやまれに声あり土管坂
⑧白鷺の白のほか見ず四温の池
⑨遠回り鳥固まりし冬刈田
⑩春掃除こぼれ豆吸う達成感
⑪梅が香や萎縮の脳も目覚めさす
⑫風船を子より喜ぶ父と母
⑬旧館の図書の匂いの余寒かな

小島ゆかりの歌集を読んでいたら、こんな椿の歌が。

 にぎやかな女ごゑして藪椿の大家族あり神社の裏に

 うそつきの椿の花はうそつきの人間が好きじつと見るなり

             

応答の一日一句

 水温む米かしぐ音柔らかし    孝

 橋近きマンション暮らし水温し  亜子
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする