源氏物語のエピソードを素材にした能の「葵上」を観ました。
光源氏の正妻・葵上は病にふせっています。
しかし舞台に置かれた衣裳で示されているだけ。
主人公は、車争いで葵上に敗れた六条御息所。
源氏にも見捨てられた御息所は、怨霊となって葵上を殺そうとします・・・
最後は、山伏に祈り伏せらて成仏するお話。
怒りと怨みの情念が、見事に形象化されていました。
芭蕉の時代には能は武士の教養。誰もが学び楽しむものでした。
あら何ともなや昨日は過ぎてふぐと汁 芭蕉
芭蕉が桃青と号していた頃の句。
ふぐを喰ったが、大丈夫だったという滑稽味の一句です。
上五は、誰もが知っていた謡曲のフレーズを借用したもの。
出典は『融』のなかの「あら何ともなや、さてここをば何処と・・・」
謡曲の言葉を取り入れることは「裁(たち)入れ」というそうです。
そこで一句。
立ち寄りて憂きを語らん濁り酒
六条御息所の怨霊が弓の音にひかれてやってくる一節です。
謡曲は七五調のリズムにのった詞。借用は簡単。
しかし仕上がりは芭蕉のようにはいきませんね。
応答の一日一句
語り部は八十二歳秋の雨 孝
百年の家壊されて秋の雨 亜子
光源氏の正妻・葵上は病にふせっています。
しかし舞台に置かれた衣裳で示されているだけ。
主人公は、車争いで葵上に敗れた六条御息所。
源氏にも見捨てられた御息所は、怨霊となって葵上を殺そうとします・・・
最後は、山伏に祈り伏せらて成仏するお話。
怒りと怨みの情念が、見事に形象化されていました。
芭蕉の時代には能は武士の教養。誰もが学び楽しむものでした。
あら何ともなや昨日は過ぎてふぐと汁 芭蕉
芭蕉が桃青と号していた頃の句。
ふぐを喰ったが、大丈夫だったという滑稽味の一句です。
上五は、誰もが知っていた謡曲のフレーズを借用したもの。
出典は『融』のなかの「あら何ともなや、さてここをば何処と・・・」
謡曲の言葉を取り入れることは「裁(たち)入れ」というそうです。
そこで一句。
立ち寄りて憂きを語らん濁り酒
六条御息所の怨霊が弓の音にひかれてやってくる一節です。
謡曲は七五調のリズムにのった詞。借用は簡単。
しかし仕上がりは芭蕉のようにはいきませんね。
応答の一日一句
語り部は八十二歳秋の雨 孝
百年の家壊されて秋の雨 亜子