575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

9月句会の投句が集まりました。    遅足

2015年09月16日 | Weblog
12人の投句です。夜長の題詠。
時間ということを考えされられました。


題詠「夜長」

①涙して「一茶」聴きいる夜長かな
②うかうかとテレビは愉し夜は長し
③亡き人の句を読み返す夜長酒
④夜長さえ友と語るに短くて
⑤七十年戦後史たどる夜長かな
⑥泣いてゐる点滴パック夜長妻
⑦頁繰り時代をのぼる夜長かな
⑧長き夜や天井の染み動き出す
⑨喪の衣服ととのえてゆく夜は長し
⑩反故の句も反芻の中(ウチ)夜長かな
⑪北国に一人旅寝の夜長かな
⑫黒猫のひそり水飲む夜長し

自由題

①木戸を開け旅立つ朝の花野かな
②庭下駄の鼻緒の湿り今朝の秋
③内定の知らせようやく草は実に
④蔵王向け茂吉碑に散る百日紅
⑤待ってました今年も無事に栗きんとん
⑥窓を開け風の軽さよ野分晴
⑦露草の露の言葉をこぼしける
⑧秋風に身浸し「さて」と問ふてみる
⑨こおろぎに籠の鈴虫遠慮せり
⑩「藪医者」の落語でしめる秋の葬
⑪花合歓や白鳳仏のしなう指
⑫覗くまじ風の盆の夜笠のうち

     

応答の一日一句

  待宵の旧友訪ねし帰り道  孝

  待宵や母の残せし歌の束  亜子
コメント
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