575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

12月句会の最終結果です。   遅足

2015年12月18日 | Weblog
2015年最後の句会は9人の出席でした。

  生牡蠣や地獄の夜が明けにけり

麗子さんの番外の句にあるように話題は自然に行くところへ。
それでも牡蠣をやめない皆さんですが、
苦い体験を思い出させる句の運命はごらんのとおりです。


題詠「牡蠣」

①雑炊の中の幸福(しあわせ)牡蠣一つ(等)佐保子・能登・狗子・すみ・郁子・遅足
②牡蠣鍋のふっくら煮えてほっかほか(麗子)等
③生牡蠣や籠り呻きし嗚呼あの日(智恵)
④三陸の牡蠣待ちかねた四年なり(晴代)亜子・麗子・静荷・立雄
⑤牡蠣殻に齢数へて波の跡(結宇)智恵・狗子・郁子・遅足
⑥牡蠣鍋や近所に止まる救急車(静荷)能登・晴代・亜子・立雄
⑦山を父海を母とし牡蠣太る(遅足)童子・佐保子・智恵・晴代・すみ・静荷・立雄
⑧教へ子とオイスターバーに酌み交はす(佐保子)麗子
⑨広島の生牡蠣届く無事の文(立雄)結宇
⑩妖怪に似たる生牡蠣ぐいと呑み(亜子)智恵・能登・晴代・静荷・郁子・等
⑪牡蠣打ちの息子受験日手は止めず(能登)佐保子・結宇・すみ・麗子・遅足・等
⑫牡蠣の身は醜悪なりと幼き目(郁子)狗子
⑬信じるかぷっくり牡蛎は殻の上(すみ)
⑭喧騒の中運ばれる酢牡蠣かな(狗子)結宇・亜子

自由題
 
①紙漉の水音高き手の赤き(能登)麗子・郁子・等
②子も巣立ち骨付きチキンなき聖夜(郁子)童子・能登・亜子・立雄
③鯛焼きの頭を母と譲り合い(すみ)佐保子・智恵・晴代・遅足
④つながらぬ雪の電話を待っている(遅足)結宇・亜子
⑤冬麗や凛々しき富士よ恃まれよ(静荷)遅足・等
⑥不精にも追いかけてくる師走かな(立雄)佐保子・結宇・狗子・晴代・すみ・静荷
⑦この橋を渡れば八十路冬紅葉(亜子)智恵・能登・結宇・すみ・遅足・等・立雄
⑧御嶽の煙立つ見ゆ小六月(佐保子)能登
⑨キャンパスの灯消えゆきて年納め(結宇)麗子
⑩風の宮擬宝珠に冬の日差しゆれ(晴代)郁子
⑪喪中の報宛名はずして冬の朝(智恵)狗子
⑫夕暮れの散歩いざなう冬紅葉(麗子)佐保子・静荷
⑬札(さつ)同士離れがたくて年の暮(等)智恵・狗子・晴代・亜子・すみ・麗子・静荷・郁子・立雄
⑭北風の雨戸を叩く午前二時(狗子)

次回は1月20日(水)午後1時  東鮨
題詠は「冬座敷」です。
コメント
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