575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

妖怪に似たる生牡蠣ぐいと呑み    亜子

2015年12月29日 | Weblog
  生きてゐる牡蠣その殻のざらざらに 山口誓子

ざらざらの固い殻を剥くと生身が出てきます。
骨がないために身がグンニャリ。
よく見るとなにやら怪しげに見えてきます。

  如月の牡蠣打ち割れば定型を持たざるものの肉やわらかき

道浦母都子さんの歌。
妖怪のような心を57577や575の定型に収める。
それによって妖怪が妖精に変身するのかも。

まじまじと見て・・・、ぐいと呑むこむ。
既成観念を取っ払った時に見えて来るものを詠んだ句です。
最初に呑んだ人は勇気があったとの声も。

           

  年忘れ忘れてならぬこと多し  鈴木良子

句集『岩ひばり』より。
熱しやすく冷めやすい。忘れやすいという日本人。
忘れてはならないことです。
                 遅足


コメント
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