校庭の大樹。囀りが聞こえて来ます。
やがて囀りは大きくなり、木を揺らしているようです。
戦後間もないころ校庭で見た大きな木。
その記憶を呼び起こして作られた句とのこと。
私の小学校の校庭にも大樹があったことを思いだしました。
小さかったので、大きく見えたのかもしれませんが。
大樹揺らして、という中七は、大げさかな?
しかし、囀りの聞いているうちに、
幼いころのことが走馬燈のように思い出されてきます。
同級生たちの声も聞こえるようです。
子どもだった作者の声も聞こえてきそうです。
心が揺さぶられる感じ、それを大樹揺らして、と。
風景と心象が混然となった表現でしょうか。
遅足