575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

校庭の大樹揺らして囀れり  亜子

2018年04月03日 | Weblog

校庭の大樹。囀りが聞こえて来ます。
やがて囀りは大きくなり、木を揺らしているようです。

戦後間もないころ校庭で見た大きな木。
その記憶を呼び起こして作られた句とのこと。
私の小学校の校庭にも大樹があったことを思いだしました。
小さかったので、大きく見えたのかもしれませんが。

大樹揺らして、という中七は、大げさかな?
しかし、囀りの聞いているうちに、
幼いころのことが走馬燈のように思い出されてきます。
同級生たちの声も聞こえるようです。
子どもだった作者の声も聞こえてきそうです。

心が揺さぶられる感じ、それを大樹揺らして、と。
風景と心象が混然となった表現でしょうか。

                     遅足

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする