庭にやってきた小鳥の囀りを聞いています。
ふと、母といた頃を思い出しました。
今は母は居ません・・・
下五の「寄り添いて」をどう読むのか?
二つの読みが可能です。
ひとつは、母のいない庭。その庭に寄り添う。
まるで母に寄り添うように。
もう一つは、母のいない庭にいて、誰かと寄りっている。
その人と母のことを話しながら。
そうすると母に寄り添っているように感ずる。
「母なき」という表現からは、
母は、この世にいないという意味合いが
強く感じられます。
ちょっとサミシイ句ですが、
明るい季語の囀りが寂しさを救っています。遅足